見出し画像

限界ガチ恋オタクが選ぶ虹ヶ咲公式ラブソング最強Tierリスト。ありがとうラブライブ、俺はここで死ぬまで愛を抱いて生きよう

ガチ恋がマイノリティとなったのはいつからだろうか。いつの間にか、あるいは最初からだったのか。ラブライブにおいてもガチ恋勢の居場所は狭くなっているように感じる。
だからこそ””公式がお出しするラブソング””という企画は私の心を震撼させた。ここで生きよう、そう思わせてくれた。
そんな世界に感謝を。ガチ恋勢、魂の全曲解説と性癖開示。

これが、俺の虹の色だ。

長きに渡る虹ヶ咲公式によるリリックビデオ公開も終焉を迎えた。そのどれもが珠玉のクオリティでありガチ恋オタク魂の救済にはあまりにも事足りる内容のものであった。
曲も素晴らしいがコンセプト、この子にはこういう方向性のラブソングでいこうという戦いの方向性も素晴らしかった。度肝を抜かれるようなこうくるか曲からこれよこれが聴きたかったんだよの王道を貫く曲からそのどれもがスペシャルでプレシャス。

罪深くも私はそんな輝ける宝石たちに上下を付けんとしている。だがこれは必要な儀式。自分の好きを煮詰めてより性癖への理解を深める禊と呼ぶに相応しい。
全てを良かった、好きだったで済ませるのは簡単だ。その先を突き詰めることこそが俺達の戦い。絶対に逃げない、強さにも弱さにも向き合う。

そんなわけで各曲との向き合いに行くわけだが絶対に伝えておかねばねばならないことがある。
ここでは公式のストーリーはなかったことにしろ
なぜならば俺はガチ恋オタクだからだ。スクフェス2の付随するストーリーも見たがあれは時代の流れに合わせた表向きの顔、いわば建前に過ぎない。違う、ここでは曲そのものとそれを歌っているのが誰かに向き合え。
誰が誰と誰に向けて作ったなど答えは一つだけ。彼女が俺との恋愛を描いて作った、それだけだ。

キャラと歌詞、それだけだ。そこだけ持って戦いにこい。俺という一人のガチ恋オタクの生きた証、魂の燃焼だけがここにある。
ちなみに本編だなんだを加味して一番好きな子を選べと銃口を突きつけられたら近江彼方ちゃんだと言う。それも踏まえて先へ来い。

私は虹ヶ咲のオタクでありラブライブのオタクである。だがそれ以上に根っこ、オリジンがガチ恋勢なので当然ガチ恋視点でのランクとなる。ついてこれるか?

さあ行くぞ、明日の光の差す方にな。


Bランクー俺は弱いー

ここに入っている曲は実に評価が難しい。そもそもが俺の性癖とのマッチが薄かったせいで、曲も歌詞もとても良いのだがパンチが足りないとなってしまったた可能性の塊たちがいる。
素晴らしさは理解できる、良さを全霊で感じられる。でも”狂えない”という惜しさと悔しさが詰まった場所となる。

どれもハイクオリティでドカ笑顔を生んでくれた。だが上のランクと比べたら俺の解釈に性癖がついてきておらず真価を感じ取れない。

ひとえに自分の力不足、弱さに涙を飲む。あまりにも悔しい、もっと強くなりたい、本当の強さを理解したい。Bランクにおける俺のガチ恋世界においてはそれに尽きる。

純粋にしてピュア、そこで全てが浄化された

まずなによりもミア・テイラーかわいすぎるエナジーが爆裂に強い。永遠にその強すぎる波導を浴びせ続けられ、しまいにはミアちゃんかわいすぎだろ以外の感情を失ってしまう。
年相応であり等身大の恋愛観を全面に押し出したピュアッッピュアな歌詞は実に甘く美しい。だがそれ以上の力が俺には見えなかった。本当に口惜しい。もっと力がほしい、こんなにも願い涙を流したことはない。

わがままさだとか独占欲だとかピュアさの中に輝く少女らしさも実に光っていた。その先に待っているミアちゃんの輝きの輪郭を捉えられなかった。可能性が無限すぎて情報が完結しない。
虹ヶ咲で一番年下だからこそ、変わり行く一瞬も早い。そんな儚い瞬間だけを切り取っているような刹那の輝き。弾けて消えるまでの泡のような瞬間をフォーカスしたこの曲は美しさを一身に感じられた。

解釈は合っている、見たかったものは違っていた

とにもかくにも、なによりもだ。やっぱりここから勝つから朝香果林だが分かっている。分かっているのだがそれでもやっぱり勝っている朝香果林が見たかったよ。本当にこれに尽きる。

かっこよさと儚さをクールで料理したこの曲は本当にかっこいい。でもせっかくの公式ラブソングなのだからもっと強烈に強めのガチ恋幻覚を魅せてほしかった。そこが本当に心残りになってしまった。

曲単体で見たらものすごくかっこいいしめちゃくちゃに朝香果林なのだが、だからこそもう一押し行ってほしかった。果林さんのことが好きだから、好きだからガチ恋ラブソングしたかった。
素直にこの曲を楽しめない自分自身が不甲斐なくも感じる。だが心は止められない、俺はVIVIDなガチ恋WORLDを求めていた。

ただそれはそれとしてこういうところから勝つから朝香果林なんだよなと思える概念のラブソングであったのはとても好きだ。そうなんだよここから勝つから朝香果林なんだわと心の底から思える。
こういう果林さんが好きなんだよという点を非常に的確に抑えているのが美しい。

人間が、素材の味が強すぎる

本当に力が籠もっていた。実にパワーあるラブソングでうおおこれこれランジュってこれよとなった。ランジュ特有の歌唱力と技術とビジュアルでぶん殴って黙らせるパワー系パフォーマンスを存分に味わえる凄まじい曲となっている。
だからこそ、ランジュのパワーが強すぎてラブソングとしてのパワーが控えめになっているのが惜しい。いつものランジュがラブソングを歌っている、ではなくいつものランジュに恋愛要素を入れている。といった感覚があった。

これは非常に賛否別れる要素である。ランジュ曲が好きだから曲としては本当に満足いく良い曲だ。だからこそいつものランジュ曲の”先”を感じることは出来なかった。
確かに歌詞は非常にラブソングだった、ランジュらしい恋愛観も詰まっておりクオリティも申し分ない。だからこそ、欲張ってしまう。
ガチ恋勢としてもう一声強烈なパンチが欲しかった。今のままだと今まで通りやっぱりランジュすげえで涙を流すいつものランジュ曲だからだ。
ラブソングとして、ガチ恋勢として魂の涙を流したかったというのは贅沢であろうか。だがそんな想いも一度曲を再生すればやっぱりランジュ曲強すぎ良すぎ最強すぎるという感情に全てを呑まれる。それが全てだ。

ガチ恋魂の救済足り得るのか

俺がなによりも感じたのは歩夢のことが本当に一番好きな人はどう思うのだろう、であった。
アニメのストーリーもあり、歩夢のガチ恋勢というのは非常に肩身が狭いというか全体に比べて母数が少ないだろう。だが必ず存在しているはずだ。
そんな中で、真なる歩夢ガチ恋勢から見たらこの曲はどうなのだろうか。そんな疑念が最初に聴いてからずっと脳にこびりついていた。

確かに歩夢といえば愛が重い。でもそれを若干過剰気味に全面へ押し出してくるのは解釈としてどうなのであろうか。私も歩夢は好きだ。だが狂えるほどではない。なのでこの問題を解決させる域までたどり着くことが出来なかった。
そこが懸念となっている。リリックビデオの軽くホラーじみた演出についてもそこだけが引っかかって懐疑的だ。

曲としてはやはりとても素晴らしい。なによりも爆裂に可愛い。それでいてアニメで歩夢が見せた盲目的で重い愛情のベクトルがラブソングとして完全に落とし込まれている。
【Dream with you】との合せ技となっているのも非常に芸術点が高い。普通に歩夢のことが好きだから普通にとてもかわいくこのちょっと怖いくらいがちょうどいいなと思えた。
だが俺にはその先の世界へ辿り着けなかった。そして歩夢ガチ恋勢の魂に真なる意味で寄り添うことが出来ない。やはり自分の無力が口惜しいばかりだ。

それはそれとしてこれほどまでに重く深く愛してくれる、愛を感じさせてくれるのは良くも悪くも歩夢なのでそういった面で歩夢とのラブソングという点での光る強火解釈は他に出せない火力を叩き出しており素晴らしい。

「背伸び」という絶妙すぎる言葉選び

俺はかすみんが好きだ。なんだかんだで虹ヶ咲を知らなかったころに何気なく見た【無敵級*ビリーバー】のMVに全てを持っていかれた。それからはもう流石にかすみんだ。

【背伸びしたって】は本当に素晴らしい楽曲だ。自分のかわいいに誇りを持っているがたまに不安になる時もある。それでもやっぱり自分とかわいいを信じて自分のためあなたのために素敵になる。非常にかすみんらしいベクトルによる解像度の高さを感じられる。
そして「らしくなさ」も孕んでいる。”あなたのためにかわいくある”というスタンスはスクールアイドルとしてのかすみんからしたらなるほどなそれほどまでの恋愛なのかと唸らされる。

ならばなぜこの位置なのか? 実にシンプルだ。俺がかわいい系のラブソングを歌うかすみんを吸いたかったからだ。これに尽きる。人の夢は終わらねえ。
【背伸びしたって】は絶対的に素晴らしい曲だ。それはそれとして【ダイアモンド】とか【Poppin' Up!】の方向性のラブライブを吸引したかったからという強欲を抑えることが出来なかった。俺は弱い。

だがそれはそれとしてやはりかすみんの新たな一面とさらなるガチ恋側面をもらえたことは本当にでかい。背伸びという言葉選びも一年組でありながら努力して同好会を引っ張ろうとするかすみんに合っていてとても美しい。

Aランクー圧倒的高火力高破壊力ー

危なかった。性癖に触れていたら即死であった。相当かなり好きである。だが相対的に上の曲と比べると相対的に惜しくもこの位置に来てしまった。
こいつらがAランク帯にいるのはかなりバグだしなんなら明日、あるいは来週来月にでもなにかのきっかけで爆ぜたらもっと上へ躍り出ることができる無限のポテンシャルを秘めている。

全速力の「好き」で飛んでくる圧巻の「らしさ」

せつ菜曲として最強のクオリティ、せつ菜らしさとラブソングを完璧に両立させた圧巻の一曲が【チェリーボム】である。
「チェリー」というモチーフにせつ菜と菜々の二面性も敷かれておりスクールアイドルとしてでも中川奈々でもどちらでもない。両方を持った、全てをひっくるめた一人の人間としてこちらとの恋愛に挑んできている様にこそ魂は震える。

恋愛のベクトルも勢い全振りの「好き」に制御不能なロケット恋愛でぶちかましてきているのが非常にせつ菜らしくて愛おしさだけが無限に溢れる。
ぶちぶちにぶち上がるBPMでのハイテンポな曲調もまた解釈に一致にしている。大好きに対してまっすぐで止まらないから優木せつ菜だろうがという想いに完全一致だ。

全てにおいてせつ菜らしいラブソングという点で文句の言いようがないと胸を張って言える。ああマジでせつ菜かわいいなと真の涙を流すことが出来た。

ツナガリを絶対に離したくないと思わせてくれる

言うまでもないことだが天王寺璃奈ちゃんは宇宙で一番かわいい生物である。そんな璃奈ちゃんが歌うラブソングなのだから最強に決まっている、そうだな。
たった一つの悲劇、それは【ツナガルコネクト】で脳へ注ぎ込まれる最強のデートパート、璃奈ちゃんとお台場デートした記憶が強すぎてまだそこに魂が引っ張られていることだ。
あの震えるべきガチ恋勢魂の救済と呼ぶべき璃奈ちゃんとのデートが俺の脳内にはこびりついて離れない。それがこの最強の曲をAランクへ留めている。

だがしかし【ツナガルコネクト】があるからこその歌詞に仕上げてきているところから迸るほどの芸術点を感じられる。
ツナガルからくっついて離れないにリンクさせるのは流石に悪魔的ガチ恋解釈と言わざるを得ない。ツナガリへの固執とそんな自分を「救ってくれた」と称する自己評価の低さも実に璃奈ちゃんのここ好きポイントがつまりにつまっている。本当に素晴らしい。

【私はマグネット】とは決意表明のことでもある。俺もまた絶対にもう離れたくないと思わせてくれる素晴らしい一曲である。

最強のギャップ、背徳感と罪の痕

【咬福論】はある意味で最も物議を醸した曲であろう。事実俺も初めて聴いた時にその歌詞の圧倒的パワーに打ち震えた。

あの優等生の栞子にこんなにどう見ても略奪愛な背徳的歌詞をやらせるというギャップの力は他の追随を許さない火力を有している。

また絶対に特筆する必要があるのは八重歯の栞子に咬み痕という要素をぶつけてきたのは本当に震えるべき事実だ。この咬み合わせはあまりにも強烈すぎると言わざるを得ない。
【想像するだけでにやにやです】など栞子が言いそうで言わなそうなラインを言わせるというライン際の攻防もスレスレの大火力を生んでいる。

あるいは俺に略奪愛性癖があったらこれは永遠となるだけの火力を持っている。

俺の「理想のヒロイン」としての形の一つ

これも非常に強烈なインパクトを有する曲だ。本気の桜坂後輩はこんなにもなりふり構わず勝ちにくるのかと。流石にこれはオードリーだな。
一見するとネタ方面に振り切れているように見えるがちゃんと【あなたの理想のヒロイン】というしずくの芯はしっかりとブレていない。それどころかその方向性の延長線上にこの曲は存在している。

なぜしずくがこんな風な攻め方をしてきているのかと言うと俺がメスガキしずくに負けたがる雑魚マゾ先輩だからに過ぎない。俺の理想のヒロイン像が【小悪魔LOVE♡】のイメージだったからしずくはそれを”演じてみせた”というわけだ。

桜坂しずくという生物のオリジンを揺るがせず、それでいてまだ見ぬ魅力的一面として小悪魔メスガキしずくを出してくれたのはガチ恋としても非常に高評価だ。

Sランクー良質すぎる幻覚の質ー

ここから先は明確に俺のなかで好きの力が一線を画している。

そうさせる要因は圧倒的な解像度だけでない。流れ込んでくる幻覚の質が段違いだからだ。歌詞を咀嚼しているだけで次から次へと無限に存在しない記憶が流れ込んでくる。
そんな強烈な幻覚を見せてくれる性能が非常に高い。ある意味で解像度というよりもリアリティと呼ぶ相応しいかもしれない。

どれだけそれを一つのラブソングとしてでなく一人との恋愛、ひいては人生の共有として見ることができるか。ガチ恋としての究極に触れんとさえする煌めきを一心に浴びることができる。

永遠に続く俺達の食卓

本当にすまん。悪い、本当にこれだけはガチ恋勢として自分の弱さと甘さを感じる。
やっぱり俺は彼方ちゃんが好きだ。どうしても彼方ちゃんのことが好きすぎてバフが入ってしまっている部分がある。
でもそれでいいのだ。ガチ恋とはそいつの魂の燃焼、その輝き。俺の光は近江彼方ちゃんへの好きでより熱く熱く燃え上がるのだ。

それほどまでに【Cooking with Love】は彼方ちゃんへの愛おしさを想起させるに有り余る強さと愛らしさを抱いている。
料理という彼方ちゃんの趣味に自己犠牲献身を見え隠れさせるがその本質は「一緒の食卓を囲む」というのは本当に非の打ち所がない。
とにかく尽くしてくるその献身さ、本当は彼方ちゃんだって頑張っているし幸せになるべきだというのに俺の幸せを第一に考えてくれている。本当にそれが嬉しいし応えなければならないと思わせてくれる。

毎日食卓を囲むことは永遠のように思える。なんせ毎日だからな。だがその毎日もいつの日か必ず終わる。だからこの有限の永遠だけが心の底から愛おしい。
日常に存在する当たり前の幸福に気づかせてくれる、ラブソングという枠を超えて人生謳歌と呼ぶに相応しい。

本当に彼方ちゃんが狂おしいほど愛おしい。だから俺もまた、彼方ちゃんが幸せなら何も望まない。

離れていても同じ太陽を向いて咲いている

何よりもそのシチュエーションの妙、世界のスタートラインが圧倒的に他の追随を許さない。

俺はエマさんと大量の思い出を作った上で今は離れて暮らしている

これほどまでの強さを持ったスタートラインを最初にお出しされたらもう全てが呑まれることに時間は要さない。エマさんはスイスで、俺はここで暮らしている。
あれから時間は経てども一緒に過ごした時間は決して色褪せない。同じ空を見ている、同じ記憶を共有している、同じ時間を生きている。

必ずまた一緒の時間を過ごせると確信を抱かせてくれるエマさんからのでけえ感情が歌詞中に詰まり散らかしているのも実に高評価だ。
総じて他のラブソングよりも付き合って思い出をたくさん作った後という進んだ世界線をスタートラインとしていたのは唯一無二なだけあって強い。ちなみに個別記事を書いている時、この記事を書いている時が一番楽しかった。

最強ー太陽は総ての上に在るー

一緒にしたいこと、一緒に見たいもの

最強とは【Request for U】のためにある言葉である。今日のこの場においてはこれを結論とさせてもらう。人はみな太陽に生かされている。

宮下愛は太陽だ。そう、愛さんは太陽なのだ。

ただただ圧倒的に”強い”。愛さんと付き合っていたら〜とかそういう次元の話ではない。そもそもの世界の前提として俺の彼女は愛さんなのだ
そのうえで愛さんの【君としたいこと 君と見たいもの】を絶え間なく知ることができる。愛さんからの好きの形、恋人にだけ見せる甘えたさの形を一身に浴びることができる。

【咬福論】や【小悪魔LOVE♡】のような強烈なギャップや変化球があるわけでもない。あまりにも愛さんらしい、等身大の恋愛観が綴られている。
一番最初、聴く前に想定していた「愛さんのラブソング像」として信じがたいほどに解釈が一致していた。求めていたものに対して100億万点で出された。純然たる力の激流。迸る無限の記憶。
愛さんと一緒に過ごす時間、生きる瞬間その全てを楽しいと思わせてくれる。楽しいから笑うのではない、愛さんといるから楽しいのだ。心の底からそう思わせてくれる。

愛さんは太陽だ。明るさと眩さで世界を照らし、光をもたらす。ギリシャ神話に出てくるイカロスを知っているか? あの蝋で固めた翼で太陽へ向かい、近づくにつれ強くなる太陽の熱で翼を溶かして堕ちたあいつだ。
翼を得た程度の一人の人間が太陽へ近づく、宇宙の神秘へ触れようと考えたが故に起きた悲劇。あるいは人の身に余る行為、人間の傲慢さの象徴と言っても良いかもしれない。
俺もイカロスだ。愛さんという太陽に近寄れば強すぎる光に身を焼かれて自分という存在に絶えきれなくなるだろう。

だが【Request for U】においては違う。愛さんも一人の人間であると、そんな当たり前の事実を噛み締めさせてくれる。
俺とケンカだってする、不安にもなる、あれこれ求めてしまうというそんな人間らしさを全面に押し出してきている。その上でそんな正しき弱さを受け止めてほしいと、ギュッと抱きしめてほしいと言っている。
愛さんは太陽だがそれ以上に一人の女の子だ。その事実をこうして噛み締められるのは”あなた”だけ特権だ。だから【Request for U】はかくも強く美しく力と光に満ちあふれている。
ここにこそ狂いの輪郭は宿る。愛さんが眩しすぎて忘れてしまいがちだが、俺達は恋人なんだ。お互いに支え合える存在なんだ。
俺には俺の世界だけの、俺と愛さんだけの【オリジナルの形】がある。宇宙の神秘、世界の真理とはここにある。

この先も一緒がいい、一言で言ってしまえる愛さんが森羅万象この世の全ての何よりも愛おしい。

途切れることない夢の虹を

ラブライブ公式として出るラブソング、最初その発表があった時には無限の期待と若干の不安を抱いた。
ソロ路線に重きをおいている虹ヶ咲ならば、本気のラブソングをお出ししてくれるだろう。そう思う反面でやはり時代の流れを汲み取りカップリング要素強めのものをラブソングとして出してくるのではないか。そんな期待と不安が競り合っていた。

だがそこはやはりガチ恋大国虹ヶ咲、本当に上手にやってくれた。前者には曲単体としてのちゃんとしたラブソングを与え、後者にはストーリーで背景を与える。解釈と自己投影の多様性に関してこれ以上の回答はない。

ガチ恋勢としても本当に満足いくラインナップであった。もちろんもっとこういうのが欲しかったみたいな欲望は尽きない、だが現実的に与えられたものに対しての満足は得ている。
あとはやはり俺は近江彼方ちゃんガチ恋だから【Cooking with Love】から得られた永遠はかなり大きい。聴きたかったラブソング、というだけではない。見たかった幻覚を完璧に見せてくれた。
彼方ちゃんだけでない。それぞれが程度の差はあれど全てガチ恋幻覚を見るに充分な燃料を与えてくれている。

そんな中でも【Cooking with Love】と同じく上位に位置した【恋するSunflower】と【Request for U】は圧倒的に脳へ染み渡る力がずば抜けて強かった。
聴けば聴くほどもりもりもりもり存在しないガチ恋記憶が湧いてくる、好きが溢れて止まらない。好きだから染み渡るのか染み渡るから好きなのか分からない、そんな錯覚を起こすほどに強烈だった。
曲そのものとしては【チェリーボム】が一番好きだ。当然せつ菜も菜々も大好きだ。だが歌詞の濃度、幻術の質が一般術と万華鏡写輪眼くらい違っていた。

曲の強さではなく、歌詞の強さがそのまま好きの尺度に繋がっているのは真なるラブソングをやっている証明。本物のラブソングをありがとう、それ以外にない。
そういった観点で全てをひっくるめて、今回の最強は愛さんだ。上でさんざっぱら狂い散らかした通り、本当に愛さんらしさと求めていたラブソングとしての方向性とで全てにおいて究極と言わざるを得ない。

ありがとうラブライブ。本当に素晴らしい神の企画だった。ぜひ他のシリーズにおいても同様のラブソング祭りをやってほしいし虹ヶ咲だって何度だってラブソングをやってほしい。
そういった正解も輝きも一つではない虹の色にこそ自己投影の多様性は宿る。この虹をいつまでも途切れさせないでほしい。

それまで、俺もずっと愛を抱いて生きよう。
この幸せに満ちた、なんてことない日々を。ありふれたLIFEを。

この先も、一緒に─────

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?