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ツナガったらくっついて離れなくなった。璃奈ちゃんが【私はマグネット】であるように俺もまたマグネット。支え合い離れない2人の為のラブソング

何十回何百回 歌と一緒に
だいすきで大切な君を支えたい
ココロがいっぱいで止められないや
わたしはマグネット くっついて離れない

私はマグネット/天王寺璃奈(田中ちえ美)

まず最初にここが俺と璃奈ちゃんが過ごす部屋である。

これをスタートラインとする。ここが永遠だ。俺たちはここに住んでいる、魂がだ。そしてもう""くっついて離れない""

天王寺璃奈ちゃんは宇宙で最もかわいい生物である。
そしてガチ恋概念ひしめく虹ヶ咲の中でも屈指のガチ恋パワーを持っている。今回の公式ラブソング【私はマグネット】においてもそれは例外ではない。
だがやはりそこには璃奈ちゃんを象徴する神の曲、そして神のMVである【ツナガルコネクト】の存在を語らずにこのバトルフィールドへは辿り着くことはできない。
ガチ恋救済の多い虹ヶ咲の中でもトップクラスにガチ恋エナジー強めのMVだ。

これを経てから繰り出される【私はマグネット】の火力よ。ああもう勝てねえ。本当にかわいすぎる好きすぎるおしまいの国だとなるわけだ。
そしてなによりも彼女への愛おしさだけがオーバーフローする。その永遠を抱きしめてここにいる。仲良くなってからの距離感のバグりっぷり、こちらへのくそでかい感情の渦だけが魂を救う。

俺もまた心が止められない。そして感じている、弾む心と飛ぶようなテンションを、な。


「マグネット」で「離れない」ことの意味

【私はマグネット】における「私」は璃奈ちゃん。「君」はあなた(あなたであり私であり俺であり君)である。そして私=璃奈ちゃんはマグネットである。
私と君はくっついたら離れない。2人は磁石でいうと「SとM」である。磁石におけるSとM、相反する2つこそ惹かれ合いくっついて離れない。それはつまり、2人は似ていないということになる。
でも同じ「マグネット」だ。同じマグネットであるがSとMで正反対な存在。

璃奈ちゃんと俺は似ていない。そんな俺達だからこそ、2人はマグネットでいられる。
分かるか? この真意が。この解像度が見えるか。璃奈ちゃんは自分に似てる人を好きにならなそう感。アニメでも多く見られた要素をしかと見えことができる

そう、劣等感だ。璃奈ちゃんの劣等感とこちらへの尊敬の念を感じる事ができる。
【連れ出してくれた】や【もらってばかり】といった向こうから与えてもらったものに特筆する歌詞も非常に印象的だ。
そして歌詞の内容から見るに「君」も苦しんで戦っている。ことここにおいて本質的に2人は似た者同士であることが推察できる。でも璃奈ちゃんはこちらを自分とは違うという認識でいる。

ここに大いなる璃奈ちゃんの愛おしさが詰まっている。

自分を救ってくれたあなたに対して羨望を抱いているわけだ。そして、そんな俺と同じように自分もまた「君」を支えたいと言っているわけだ。
本当は支え合っている、寄り添い合っている。二人三脚のような形だと言っても良い。なのに【私はマグネット】なわけだ。実態としてはお互いに支え合う形でくっついているのだがそれをマグネットのようくっつく存在だと言っているのだ。

ハピフル!笑顔!届けたいな

ツナガルコネクト/天王寺璃奈(田中ちえ美)

だいすきとありがとう 君に贈りたい

私はマグネット/天王寺璃奈(田中ちえ美)

この対比も絶対特筆しなければならない部分だ。ここにはスクールアイドルである璃奈ちゃんと「君」に恋する等身大の璃奈ちゃんとの違いが存在している。
みんなと繋がり、それによって続けるスクールアイドルでは幸せと笑顔を。自分に知らない世界とスマイルを教えてくれた君には大好きとありがとうを。明確に向けているものと贈るものが違う。

スクールアイドルとしての璃奈ちゃんにではない、天王寺璃奈という一人の人間のもっともっと深い部分に私の存在が入り込んでいることの証明となる。璃奈ちゃんボード越しでない、素顔の彼女にこそ俺達の関係性は宿る。
それほどまでに璃奈ちゃんにとってあなた即ち俺という存在は巨大だ。

だからこそ「マグネット」という言葉選びから見える光が新たな力を与えてくれるわけだ。
マグネットのようにくっついて離れないということは、自分の意思で離れられないことも意味している。これだ、これである。
ここにこそ「マグネット」が選ばれた真意が存在する。
一度くっついたら無理矢理引き剥がされない限り自分の意思で離れることもまたできない。そして、それは同じようにくっついている「君」も同じである。
俺もまた自分の意思で璃奈ちゃんから離れることはできない。

これが世界の全てである。璃奈ちゃんがマグネットであるならば同様に俺もまたマグネットなのだ。この当たり前のようにさらっと向けてくるでっけえ感情のくそ重ぶりにこそガチ恋オタクの心は震える。
同じなのだ。同じようにくっついて離れない。それはもう確定的な事実だ。【私はマグネット】という言葉の主語「私は」を「私たち」だとか「2人は」と置き換えてもなんら相違ない。
この璃奈ちゃんの圧倒的なガチ恋エナジーは本当に素晴らしい。曲調がバラードでしっとりしているのもナチュラルにめちゃくちゃ高い湿度を感じさせて実に深い理解度の高さに感服するばかりである。

璃奈ちゃんからの不器用な献身

前のジブンじゃ考えられない
これはわたしにとって
ミラクルですごいことなんだよ

私はマグネット/天王寺璃奈(田中ちえ美)

【私はマグネット】において無限の美しさを内包している要素が、この自分を変えてくれたことに対する感謝だ。そして、もらってばかりではダメだと自分を鼓舞してお返しをしてくれていること。
璃奈ちゃんの考える自分に返せるもの、それは自分がしてもらったように俺をスマイルにすること。そのために何ができるのか。
【何十回何百回 歌と一緒に だいすきで大切な君を支えたい】わけだ。だいすきな君、つまり俺を支える為にスクールアイドルで培った力を奮うと言っているのだ。
この璃奈ちゃんの成長には涙が止まらないし、なによりもとても不器用な璃奈ちゃんが本当に心の底から愛おしい。

このなにかお返ししたいしなんとかしたいし俺を支えたいけど具体的にどうしたらいいかはよく分からない。とりあえず自分にできるものがなにか、

涙エモーション あたふた あわわ
何かしてあげたい 痛いの飛んでけ

私はマグネット/天王寺璃奈(田中ちえ美)

もうこの【何かしてあげたい】という言葉の不器用さと必死の献身にこそ俺のココロは震える。この不器用さこそ璃奈ちゃんらしさと言える。
俺が涙を流していたらどうしたらいいかとあわあわして痛いの痛いの飛んでけしてくれる璃奈ちゃんのこの愛おしさを。
離れられないのは、俺の方だ。

君はトクベツです

極めつけはシンプルな【I love you! フォーエバー】よ。

最終的にはなんだかんだこの飾らないシンプルな力の洪水で人はかくも儚く消え去る。
ここだけに留まらない。基本的に【私はマグネット】の歌詞はシンプルだ。とてもまっすぐで飾らない言葉の数々が最大の魅力だ。この捻らないまっすぐさこそ美しさの全て。
そういう不器用だけどまっすぐでひたむきな璃奈ちゃんがこの宇宙で最も可愛い。こういうのだから良いのだ。

このリリックビデオ内のボードに歌詞が映るこの演出もまた非常へ脳に染み渡る。
璃奈ちゃんボードは彼女の表情、心の変化を示すアイテム。そこに映る言葉は璃奈ちゃんの心からの言葉である。上辺だけでない、魂の宿った言葉だ。
そこに映る【君を支えたい】という言葉の重みよ。あまりにも愛おしすぎる。

だからこそ全編通してのまっすぐで言葉足らずな歌詞の雰囲気がちょうどいい。等身大、リアルな今の璃奈ちゃんを感じられるからだ。分かりやすいから必死さが伝わる、言葉は少なくても想いはちゃんと伝わっている。
そうとも【うまく言葉にできない】のならば、別に言葉にする必要はない。寄り添い感じるこの温度だけが俺達の永遠だ。
一緒にいて、何十回何百回何千回だって【だいすきとありがとう】を伝え合おう。

マグネットは自分の意思で離れられない。一度くっつけば他の誰かに引き剥がされるその時まで2人はずっとくっつき続ける。
璃奈ちゃんの「マグネット」という言葉選びからは並々ならぬくそでかい感情を感じられる。シンプルな言葉と感情の連発だからこそとても心地良い重さだけがこの身を軋ませる。

【私はマグネット くっついて離れない】その言葉は相手もまたマグネットであるという前提でのみ成り立つ。だから、俺もまたマグネット。
俺は璃奈ちゃんみたいにはなれない。だからこそ、彼女の持つ自分にない魅力に尊敬と愛情を抱く。うまく言葉にできない、もどかしい。

でも璃奈ちゃんにはこの想いが、ココロがツナガッていると分かる。それでいい。だからこのまま離れずにいたい。

だいすきな、この歌を聴きながら。

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