内害
私がここのnote以外で書いた記事のまとめです。主に立命館大学オカルト研究会の記事。
架空平安貴族「藤原道喪古(ふじわらのみちもこ)」に関する記述です。作者未詳。
なんで私は生きてしまっているのか。 死にたくないのに生きているのは矛盾としか言いようが無い。 今生きているということは、いつか必ず死ぬということである。生きるとい…
「さあさあ今日はいつにも増して完璧な晴天です。素晴らしい葬式日和ではありませんか!それでは早速故人を紹介いたします」 広場で司会者風の男が拡声器を使って何やらわ…
深夜2時、丑三つ時になると毎日隣の部屋から何やら愉快な音が聞こえてくる。まずは何かが開幕したのか?と思わせるようなホラ貝を吹く音がしたかと思うと、ぴょろぴょろぴ…
それは嫌に寝付けない真夜中の事だった。 目をつぶっても一向に眠ることのできなかった私はなんとなく一度ベランダに出てみることにした。夜の静かな風が私の頬を触れる。…
「食事でも、どうですか?」 商店街を歩いていたら、人生初のナンパをされた。 私はつい嬉しくなってしまい、男についていった。私達は寿司を食べた。男は黒いスーツ姿で、…
朝一番の電車に乗って京都へ旅行に行った。 伝統文化やわびさびを好む私にとって古都の風景はすばらしいものだった。 いくつかの寺社を巡ったのち、私は昼食をとることにし…
彼氏に別れ話を切り出された。 突然すぎてびっくりした。昨日まで楽しくデートしていた筈なのに。 私は納得がいかなかった。 「もし私に不満があったのなら頑張って直すか…
私の家に知らないおばさんがやってきた。 おばさんは死んだ魚の目をしていた。 「だれですか?警察呼びますよ!」 私が言うと、おばさんは言った。 「もう警察でも何でも呼…
最近話題のリアル脱出ゲームに行くことにした。 現場に着いたら、「リアル脱出ゲーム」という看板が掲げられた店と、その隣に「ガチリアル脱出ゲーム」という看板が掲げら…
事故なのか病気なのか、どうやら私は突然倒れてしまったようである。何もない暗闇にいると、どこかからか女がやって来た。 「あなたはもうじき死にます」 女は言った。 「…
SNSで話題沸騰中!当たる率30%の占い師現在、「日本一当たらない占い師」としてSNSで話題の占い師、望月の母。その占いの当たる確率はなんと脅威の30%。確率50パーセント…
はじめまして。藤原道喪古(ふじわらのみちもこ)と申します。 突然ですが皆さん、アリというものを見たことがありますか? 私はありません。 というわけで、今回の企画は…
私は確かにこの目で見た。 「ばかみかんさーん。診察室Cへお入り下さい」 と看護師にアナウンスされ、男が診察室へと入っていくのを。ばかみかんとは本名なのだろうか。彼…
プロローグ 私は五木武利(いつきたけとし)、50歳。 ついに自分の会社を立ち上げることに成功し社長となった。社員は今のところ私と城有君の二人しかいないが、これから拡…
こんにちは。腹祟 茶飯事(はらだたり さはんじ)と申します。 突然ですが、皆さんはスープに入っているクルトンを、カリカリのうちに食べますか?それともふやけてやわら…
2024年7月27日 12:05
なんで私は生きてしまっているのか。死にたくないのに生きているのは矛盾としか言いようが無い。今生きているということは、いつか必ず死ぬということである。生きるということは死ぬこと。死にたくないがいつかは死ぬ。死にたくない。生きたくない。死ぬまでの過程を生きるのは面倒臭い。死ぬのは苦しいだろうか。根源的な恐怖。しかし今日にもゴマンという人が死にまくっている。明日死ぬかもしれない。われわれはぎりぎり
2023年7月9日 17:20
「さあさあ今日はいつにも増して完璧な晴天です。素晴らしい葬式日和ではありませんか!それでは早速故人を紹介いたします」広場で司会者風の男が拡声器を使って何やらわけのわからないことを叫んでいる。「故人の佐藤まりさん、25歳独身、アパレル店員です!」さわやかな笑顔で司会者風の男がそう言うと、2人の男が棺桶を運んできて司会者の前に置いた。1人は若い男、もう1人は白髪交じりの男だった。これは夢なのか
2023年6月13日 01:51
深夜2時、丑三つ時になると毎日隣の部屋から何やら愉快な音が聞こえてくる。まずは何かが開幕したのか?と思わせるようなホラ貝を吹く音がしたかと思うと、ぴょろぴょろぴ―、ぼよよよよよーん等という馬鹿げた音に交じり、時折笑い声や奇声が聞こえてくる。とにかく愉快である。私はこの時間が待ち遠しくてたまらない。隣人の名前は、ヘボピーナッツさんという。表札にそう書いてあるのだからおそらく本名なのであろう。ヘボピ
2023年5月15日 09:23
それは嫌に寝付けない真夜中の事だった。目をつぶっても一向に眠ることのできなかった私はなんとなく一度ベランダに出てみることにした。夜の静かな風が私の頬を触れる。近所の家の明かりは悉く消され、電灯の光だけが灯っている。そんな夜の景色をしばらくボーっと眺めていると、私の耳になんだか奇妙な音が入ってきた。パフッ、パフッ、と、何やら馬鹿そうな音が聞こえてくるのだ。そしてその音はだんだんと近づいてくるよう
2023年4月9日 08:39
「食事でも、どうですか?」商店街を歩いていたら、人生初のナンパをされた。私はつい嬉しくなってしまい、男についていった。私達は寿司を食べた。男は黒いスーツ姿で、七三分けで、背格好は標準くらいで、特徴のない顔をしていた。「あなたに一目惚れして声をかけてしまいました」そう男に言われると、建前であったとしても今まで恋愛経験に乏しかった私は簡単に嬉しくなってしまう。「よかったら、僕の車に乗っていき
2023年4月7日 12:13
朝一番の電車に乗って京都へ旅行に行った。伝統文化やわびさびを好む私にとって古都の風景はすばらしいものだった。いくつかの寺社を巡ったのち、私は昼食をとることにした。せっかく京都にきたのだから、チェーン店などではなく老舗の料理店にでも入りたいものだと思って歩いていると、私は小さな定食屋を見つけた。「食事処 かつら」と書かれた木の看板が入口の上に掲げられている。いかにも老舗のようだった。こぢんまりと
2023年4月6日 18:31
彼氏に別れ話を切り出された。突然すぎてびっくりした。昨日まで楽しくデートしていた筈なのに。私は納得がいかなかった。「もし私に不満があったのなら頑張って直すからさ、別れないでほしい」必死に彼を繋ぎとめようとする。しかし彼の心は揺れ動かなかった。「ごめんね。別に君に不満があった訳じゃない。でも別れてほしいんだ」「どうして?昨日まであんなに好きと言ってくれていたのに」「ごめんね」彼はごめ
2023年4月4日 19:38
私の家に知らないおばさんがやってきた。おばさんは死んだ魚の目をしていた。「だれですか?警察呼びますよ!」私が言うと、おばさんは言った。「もう警察でも何でも呼んでください。逮捕してください。というかどうせならこの場で私を殺してちょうだい。ああ死にたい死にたい」おばさんは随分とヒステリックになっていた。これが更年期というものなのだろうか。「ど、どうしたんですか。とりあえず落ち着いてください
2023年3月8日 20:11
最近話題のリアル脱出ゲームに行くことにした。現場に着いたら、「リアル脱出ゲーム」という看板が掲げられた店と、その隣に「ガチリアル脱出ゲーム」という看板が掲げられた店があった。私は、ガチがついている方が本気度が高くて手応えもありそうだと考え、そちらの店ののれんをくぐった。私は受付を済まし、いよいよゲームが行われる部屋へと入った。「制限時間は60分です。それまでに頑張って脱出して下さいね!」
2023年3月4日 15:42
事故なのか病気なのか、どうやら私は突然倒れてしまったようである。何もない暗闇にいると、どこかからか女がやって来た。「あなたはもうじき死にます」女は言った。「何を言うんですか!大体あなたは誰なんだ!そしてここはどこなんだ!」死ぬだなんて冗談じゃない。私にはまだやりたい事が山ほどあるのに。「ここはもうじき死ぬ人が訪れるこの世とあの世の狭間の空間です。あなたは今までたくさん悪いことをしてきまし
2023年3月3日 09:31
2023年2月26日 15:56
SNSで話題沸騰中!当たる率30%の占い師現在、「日本一当たらない占い師」としてSNSで話題の占い師、望月の母。その占いの当たる確率はなんと脅威の30%。確率50パーセントである裏表コインよりもアテにならないというのだ。そんな大人気の望月の母が行っているのは主に毒虫占い。毒虫を食し、その後起こる炎症の具合によって占うというものだ。ちなみに毒虫には、望月の母自身が様々な毒虫を交配させて生み出した糞
2023年2月25日 18:19
はじめまして。藤原道喪古(ふじわらのみちもこ)と申します。突然ですが皆さん、アリというものを見たことがありますか?私はありません。というわけで、今回の企画は「外に出てアリを探す」です。弟にも協力してもらって2人がかりで捜索していきたいと思います!捜索開始反省残念ながらアリを見つけることはできませんでした。期待して下さった皆様、そして協力してくれた弟、すべての方にお詫びを申
2023年2月24日 10:01
私は確かにこの目で見た。「ばかみかんさーん。診察室Cへお入り下さい」と看護師にアナウンスされ、男が診察室へと入っていくのを。ばかみかんとは本名なのだろうか。彼の素性が気になって仕方がない。しかもばかみかんが呼ばれたのは、担当の毒鯰(どくなまず)医師(90)がデタラメな事ばかり言うため患者たちの間で「ハズレ部屋」と呼ばれている診察室Cときているではないか!これは面白い事になってきた。ばかみ
2023年2月23日 19:36
プロローグ私は五木武利(いつきたけとし)、50歳。ついに自分の会社を立ち上げることに成功し社長となった。社員は今のところ私と城有君の二人しかいないが、これから拡大していく予定だ。私は今まで実に数々の苦難を経験し、乗り越えてきた。何度も泣き、のし上がってきた。雨に打たれ、風に吹かれ、雷に打たれ、ゴミ箱にぶち込まれてきた。スピード違反で警察に捕まったこともあった(それはお前が悪いだろ)。実に波乱
2023年2月22日 17:20
こんにちは。腹祟 茶飯事(はらだたり さはんじ)と申します。突然ですが、皆さんはスープに入っているクルトンを、カリカリのうちに食べますか?それともふやけてやわらかくなってから食べますか?私はクルトンはカリカリのうちに食べる派です。なんか、カリカリの方がおいしく感じるんですよね。ふやけたものがあまり好みではなくて。パンをスープに浸して食べる、という食べ方がありますが、私はあまりそういう風にはし