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海外赴任者(駐在員)育成・選抜ための人材アセスメント研修~ビジネスの舞台で輝く、グローバルコンピテンシーを磨く

1.海外赴任者とは

海外赴任者とは、企業や組織がグローバルな事業展開を図る中で、特定の期間、海外の拠点やプロジェクトに派遣される従業員を指します。彼らは、自国と異なる文化やビジネス環境で働き、その地域特有の市場動向やビジネス慣習を学びつつ、企業の国際戦略実行に貢献します。


海外勤務は、業務遂行だけでなく、異文化コミュニケーション能力や適応力など、人材の資質向上に絶好の機会を提供します。この経験を通じ、個人は自己成長を遂げ、企業にとっての価値も増大します。故に、海外赴任者の選抜では、専門知識や技能のみならず、これらの人間的資質も考慮する必要があります。

海外赴任者は、現地の文化やビジネス慣習への深い理解を持ち、それを企業戦略に活かすことが期待されます。彼らは現地市場動向を把握し、本社にフィードバックすることで、企業の戦略的意思決定に寄与します。このように、海外赴任者は単なる業務執行者ではなく、企業のグローバル戦略推進における重要な役割を担います。

人事担当者は、これらの要素を踏まえ、適切な人材の選抜とサポート、育成を行うことが求められます。海外赴任者への継続的な教育とサポートは、彼らが直面する多くの挑戦に対処し、成功を収めるために欠かせません。従って、人事部門は、海外赴任者が潜在能力を最大限に発揮できるよう、綿密な計画とサポート体制の構築に努める必要があります。

海外赴任者は、企業の国際競争力向上において中心的な役割を果たします。彼らの選抜と育成は、企業の長期的な成功に直結するため、人事部門にとって重要な責務です。適切な人材の選抜とサポートを通じ、企業はグローバルビジネス環境での成功を確実にすることができます。

2.日系企業海外現地法人の現状について

経済産業省では、我が国企業の国際展開や、海外での業況を把握することを目的に、我が国企業の製造業海外現地法人の海外事業活動に関する調査を実施し、四半期毎に公表しています。この度、2023年7月から9月期の調査結果を取りまとめました。

我が国企業の海外現地法人における売上高(2023年7月から9月期、ドルベース)は、前年同期比-0.6%と2期ぶりの減少となりました。北米が5期連続で増加したものの、アジアが4期連続で減少し、特に中国が同-21.3%と4期連続で減少しました。

出典:海外現地法人四半期調査(2023年7月から9月期)の結果を取りまとめました

(1) 売上高
全地域の売上高は、3,149億ドル。中国の輸送機械や電気機械などの減少により、前年同期比▲0.6%で2期ぶりのマイナス。
(2) 設備投資額
全地域の設備投資額は、75.4億ドル。北米の輸送機械などの減少により、前年同期比▲10.0%で2期連続のマイナス。
(3) 従業者数
全地域の従業者数は、413.1万人。中国の電気機械や輸送機械などの減少により、前年同期比▲2.4%で4期連続のマイナス。

さらに、最新の調査情報はこちら!(海外現地法人四半期調査
(2023年7-9月期)~結果の概要~)

3.海外赴任者における人材育成・選抜5つのお悩みと課題について

海外赴任者の選抜と育成は、グローバル化が進む現代において企業の国際競争力に大きな影響を及ぼします。しかし、このプロセスは多くの課題を孕んでおり、人事部門はこれらの課題に日々直面しています。本稿では、海外赴任者に関する人材育成と選抜の主要な課題について確認してみましょう!

🔶異文化適応能力の評価が難しい

海外赴任者の選抜における重要な要素の一つが異文化適応能力です。異なる文化背景を持つ国で業務を遂行するには、専門知識や技術力だけでなく、現地の文化や慣習を理解し尊重する姿勢が必要です。しかし、この能力は従来の選抜プロセスでは評価が難しく、誤った選抜は後に大きな問題を引き起こす可能性があります。

🔶言語能力と業務能力のバランスが取れない

海外赴任者には現地でのコミュニケーションを円滑に行うための言語能力が求められますが、言語能力が高いからといって業務能力が高いとは限りません。逆に、業務能力は高いが言語能力に欠ける候補者もいます。人事部門は、この言語能力と業務能力のバランスをどう取るかという難しい判断を迫られます。

🔶長期的なキャリアパスの不透明さ

海外赴任は従業員にとって大きなキャリアチャンスですが、赴任後のキャリアパスが明確でないことが多く、これがモチベーションの低下につながることがあります。赴任終了後にどのようなポジションが待っているのか、そのために必要なスキルは何かを明確にすることが重要です。

🔶継続的な教育とサポート体制の必要性

海外赴任者の育成には、赴任前の研修だけでなく、赴任中・赴任後も含めた継続的な教育とサポートが必要です。異文化の中での生活は予期せぬストレスや困難を伴うため、現地でのサポート体制の充実が求められます。

🔶組織文化との整合性の確保

海外赴任者が現地で成功するためには、現地の組織文化やチームとの融合が重要です。本社の組織文化と現地の文化との間にギャップがある場合、この文化的適応を支援するプログラムや研修の提供が必要です。

これらの課題に対処するためには、従来の人材選抜や育成方法を見直し、より柔軟で多角的なアプローチが求められます。海外赴任者の成功は企業のグローバル戦略の成功に直結しているため、これらの課題への対応は企業にとって避けて通れない重要な課題です。

4.海外赴任者における人材育成・選抜の解決策とは

海外赴任者の選抜と育成は、企業のグローバル経営戦略を成功に導くために不可欠です。異文化適応能力の評価、言語能力と業務能力のバランス、長期的なキャリアパスの明確化、継続的な教育とサポート体制、組織文化との整合性の確保は、このプロセスにおける主要な課題です。以下では、これらの課題に対する具体的な解決策を提案します。

🔶グローバルアセスメントによる異文化適応能力の評価

異文化適応能力は海外赴任者にとって必須の資質です。この能力を正確に評価するためには、従来の面接や筆記試験を超えた方法が求められます。人材アセスメントツールの活用、特にシミュレーションやロールプレイを取り入れたアセスメントセンターの設置が有効です。これにより、候補者が異文化環境で直面する可能性のある状況を模擬し、異文化コミュニケーション能力や柔軟性、ストレス耐性などを総合的に評価することができます。

🔶グローバルコンピテンシーによる言語能力と業務能力の見える化

言語能力と業務能力の適切なバランスを見極めるためには、グローバルコンピテンシーを重視した選抜基準の設定が重要です。国際ビジネス感覚やクロスカルチャルコミュニケーション能力など、言語能力だけでなくグローバルな環境で活躍するために必要な総合的な能力を評価します。言語研修と業務研修の組み合わせにより、赴任前に必要なスキルをバランス良く向上させることが可能です。

🔶長期的キャリアパスの明確化

海外赴任をキャリアの一環と捉え、長期的な視点でキャリアパスを明確にすることが求められます。赴任前のキャリアプランニングセッションを実施し、赴任者のキャリア目標と企業のビジネス戦略を照らし合わせ、赴任後のキャリアオプションを具体的に検討します。赴任期間中の定期的なキャリアカウンセリングを通じて、赴任者の成長とキャリアの進展をサポートします。

🔶継続的な教育とサポート体制の充実

継続的な教育とサポート体制を確立するためには、オンライン学習プラットフォームの活用や現地でのメンター制度の導入が効果的です。オンラインプラットフォームを通じて最新のビジネス知識や異文化理解に関するコースを提供し、赴任者が自らスキルアップを図れるようにします。現地の経験豊富なメンターを赴任者に割り当て、現地での生活や業務に関する具体的なアドバイスを提供し、スムーズな適応を支援します。

🔶組織文化との整合性の確保

組織文化との整合性を確保するためには、文化的多様性を尊重し、包摂的な職場環境を促進する取り組みが必要です。多文化理解研修の実施やダイバーシティ&インクルージョン(D&I)プログラムの推進を通じて、赴任者だけでなく現地スタッフも含めた全従業員が異なる文化背景を理解し、相互尊重の精神で協働できる職場文化の醸成を目指します。

これらの解決策を実施することで、海外赴任者の選抜と育成における課題を克服し、企業のグローバル戦略を成功に導くための人材を確保・育成することが可能になります。

5.海外赴任者における人材育成・選抜と人材アセスメント活用の重要性について

海外赴任者の選抜と育成に際して、人材アセスメントの導入は極めて重要であると言えます。現代のグローバル化が進む社会において、企業は国際ビジネス感覚を持ち、多様な文化的背景の中で活躍できる人材を必要としています。こうした人材を適切に選抜するには、従来の方法だけでは不十分であり、より総合的な評価が必要になります。

人材アセスメントは、候補者のグローバルコンピテンシーをはじめとする多岐にわたる能力を評価するための有効な手段です。これには、コミュニケーション能力、問題解決能力、チームワーク、リーダーシップなど、海外での業務を遂行する上で必要なスキルが含まれます。特に、異文化間でのコミュニケーションや協力をスムーズに行うための能力は、海外赴任者にとって重要な要素であり、アセスメントを通じてこれらの能力を正確に評価することが可能です。

さらに、人材アセスメントを利用することで、候補者の長所と短所を明らかにし、それに基づいた個別の育成計画を策定することができます。これにより、赴任前の準備段階から個々のニーズに応じた教育やトレーニングを提供し、赴任後の成果向上に寄与します。

人材アセスメントの導入は、適切な人材を見極め、効率的に育成するための土台を築きます。グローバルコンピテンシーを備えた人材は、企業の国際的な競争力強化において欠かせない存在です。従って、人事担当者は人材アセスメントを戦略的に活用し、企業の国際化を支える人材を確保・育成することが期待されます。

6.グローバル多言語階層別人材アセスメントソリューションズ

🔵経営幹部向けアセスメントセンター方式~エグゼクティブ・アクセラレーション・センター

・分類​:シミュレーション型診断およびパーソナリティ診断テスト​
・対象階層:​上級管理職(執行役員・部長)
・対応可能言語​:日本語、英語

🔵上級管理職(部長職以上)向け能力診断オンライン・シミュレーション・人材アセスメント~Leader3 Ready®

・分類​:シミュレーション型診断およびパーソナリティ診断テスト​
・対象階層:​上級管理職部門長、部長などの管理職
・対応可能言語​:3言語日本語、英語、中国語(簡体字:中国本土、
       シンガポール、マレーシア、繁体字:台湾、香港、マカオ)​

🔵初級・中級管理職向けオンライン・アセスメント~Manager Ready®

・分類​:シミュレーション型診断
・対象階層:​初級・中級管理職​
・対応可能言語​:・6言語
日本語、中国語(簡体字&繁体字)、英語(アメリカ、イギリス、インド)、フランス語、​ドイツ語、スペイン語

🔵リーダーシップ・ポテンシャルを早期に特定するオンライン・アセスメント~Early Identifier®

・分類​:パーソナリティ診断(選択回答のみ)
・対象階層:​入社10年未満の一般社員、
      入社3年目以降の次期管理職候補者、管理職志望者​
・対応可能言語​:10言語日本語、インドネシア語、ポルトガル語、
       中国語(簡体字&繁体字)、英語(アメリカ、イギリス、
       インド)、フランス語、​ドイツ語、スペイン語、ロシア語、   
       トルコ語​、タイ語

🔵初級管理職・次期管理職候補向けオンライン・アセスメント
~Leadership Snapshot

・分類​:パーソナリティ診断(選択回答のみ)
・対象階層:​初級・中級管理職
・対応可能言語​:4言語:日本語、英語、フランス語、スペイン語​

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8.会社概要:MSC|株式会社マネジメントサービスセンター

創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント

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