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確実に成果を出すには、このように目標を変えよう~「トップ営業になる」という目標ではダメな理由~

何をやってもうまくいかない、どんなに努力をしても成果が出ない、他人より努力しているはずなのに、他人の方が要領よく見える。このようなつらい思いをしたことはありませんか?

でも、もしかしたら、それはあなたの目標の立て方が間違っているのかもしれません。実は、「目標には正しい目標の立て方」と「間違った目標の立て方」があります。正しい目標の立て方をしている人は自然と成果も出ているものなのです。

筆者は大手企業の職場改善に何度も取り組んでいますが、その中で、どうしても成果の出ない人には、共通の問題点があることに気づきました。
それは目標の立て方が間違っているということです。

筆者の考える正しい目標の立て方には、4つのポイントがあります。

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・何を「目標としない」かを明らかにする
・達成された姿を鮮明に描き出す
・達成できる目標にする
・検証のワナにはまらない

以下、一つひとつ見ていきましょう。


何を目標としないかを明らかにする

目標の立て方の中で、案外見落とされがちなのが、「何を目標としないかを決める」ということです。実は、目標を立てる上でいちばん大切なことなのです。
目標を立てるときには、どうしても達成したい目標にばかり目が向いてしまいますね。本来は、達成したいことが目標なのですから、それでいいはずなのです・・・・。

しかし、――目標ではないからといって、それを曖昧にしておいてもいいかといえば、全くそうではないから困りものなのです。
達成する必要のないものについても、しっかりと決めておかないと後で予想外の問題を引き起こすことになります。

なぜならば、世の中の多くの物事は、トレードオフの関係にあります。一方を立てれば、もう一方が立たないということがよく起きます。むしろ、何かを達成するためには、何かを犠牲にしなければならないことのほうが多いかもしれません。

たとえば、「上司から頼まれたことをすべてやろうとしたら、プライベートの時間がなくなってしまった」などという話をよく聞くのではないでしょうか。これは、任された仕事を処理するという目標ばかりに目が向いていて、プライベートの目標を決めていなかったことが原因です。あいまいにしておかないで、「上司の求める水準を達成するためには、プライベートの時間を持つことは目標としない」などとはっきりと決めていれば、このような問題は起こりません。

逆に、「上司から任された仕事であっても、やりきれない仕事はきっぱり断る。頼まれた仕事をすべてやり切ることは目標としない」と決めていれば、この目標に合った行動が取れたはずです。あとになって、自分の時間がなくなってしまった、もっとプライベートの時間も充実させたかったなどと、後悔することもないでしょう。このように、何を目標としないかをはっきりと決めることはとても大切なことなのです。

このことの大切さは、集団での目標にもあてはまります。たとえば、「休憩時間以外は仕事に集中して生産性を高める」という目標を立てたとします。しかし、当然、「職場でのコミュニケーションが悪くなった」「社員同士が雑談する姿を見なくなった」などの問題が起こり得ます。この場合にも「生産性を高めるためには、雑談時間を持つことは目標としない」などとはっきりと決めておくことが大切になります。


達成された姿を鮮明に描き出す

目標は、具体的にどのように立てていったらいいのでしょうか。ここで大切なことは、あいまいなものは目標ではないということです。ああなれたらいいな、という漠然としたものや、あんな道に進みたいな、というようなもの……。たとえば、「トップ営業パーソンになりたい」のようなものです。このような目標では、トップ営業にはなれないことは分かるのではないでしょうか。しかし、現実には、これと同じような目標の立て方をしている人がとても多いのが現状です。

どのようなお客さまにどのようにアプローチをして、何をいつどのくらい売ることでトップ営業パーソンになるのか。そのために必要なものは何か。何を犠牲にしてもいいのか。

もしトップ営業パーソンになりたいというのであれば、「××の商品を、×年×月までに、××なお客さんをターゲットとして、××件販売する。×カ月後には××にまで販売商品の範囲を広げる。そのために、×年×月までに××をして、×年×月には××できるようになる……。」と目標を、はっきりと具体的に書き出さなければなりません。何が揃えば具体的なのかということについては、後の項で説明します。

また、目標をスローガンと混同している人がとても多くいます。私がこれまでに指導した多くの人もこれと同じでした。私がここでいう目標の立て方は、最初はまどろっこしく感じるかもしれません。しかし、本当に達成するための目標とは、細部にわたって一つひとつ丁寧に定めたものをいいます。それゆえに、目標とスローガンとは似ても似つかないものです。

たとえば、スローガンとは、「営業でナンバーワンになる!」というようなものです。このようなスローガンには、目標を達成するための士気を鼓舞したり、行動をブラさないようにするなどの効果があります。つまり、スローガンとは、目標を達成するための1つの手段に過ぎないのです。

ですから、目標とスローガンが一致するなどということもありません。目標とスローガンの違いをここまで強調するのは、それほどまでにこの2つを混同する人が多いからです。これは典型的な目的と手段の混同です。


達成できる目標にする

ここでもう1つ大切なことは、達成できない目標は目標ではないということです。よく起きる間違いは、目標は高く持つのが理想的なのだと、達成できない目標にしてしまうことです。目標は「夢」とは違います。単なる「思い」でもありません。夢や思いを達成可能なレベルにまで具体的にブレークダウンしたものを、目標といいます。

目標は必ず達成できる形で表現されていなければなりません。そのためには、ゴールだけではなくて、そこまでの道のりについてもはっきりと決めておかなければなりません。

たとえば、「A商品を××エリアで売って、トップ営業パーソンになる」というような目標の立て方です。ここで大切なことは、たとえトップ営業パーソンになったとしても、A商品ではなく、B商品だったとしたら、これは目標の達成ではありません。目標に定めたこととは違う行動を取ったわけですから、たとえトップ営業パーソンになったとしても、これは偶然だと考えるべきなのです。

また、目標には、期限も必要です。時間無制限でいつか達成されるかもしれないというのでは、目標とはいえません。何事も有限の時間の中で達成していかなければならないからです。

期限のないものを目標と呼んではいけません。先のように、目標とスローガンを混同している場合には、目標に期限がないことがあります。たとえば、「いつかは営業でナンバーワンになる」のようなものです。これでは、いつまでたっても営業でナンバーワンになることはできません。目標は、決められた期限までに達成可能でなければいけません。そのためには、期限までにどのような状態になっていなければならないのかも、具体的に書き出さなければなりません。


検証のワナにはまらない

せっかく目標を立てたのであれば、本当に目標に近づいているのかどうかを確認しなければいけません。もし目標に近づいていなかったり、目標からズレていたら、あなたの行動を修正しなければならないからです。

ここで、よく起きる間違いは、目標達成のための行動以外も検証してしまうことです。目標に近づいているかどうかではなくて、自分がとった行動に「何か意味があったのか」を検証してしまうのです。

たとえば、「一日に必ず一回余分にお客さまを訪問する」という目標を立てたとします。この場合に検証すべき結果は、ただひとつです。これまでよりも一日につき一回多くお客さまを訪問できているか。それ以外のことは目標としていないのですから、どのような変化があったとしても、それは偶然にすぎないと認識しなければなりません。しかし、休憩時間の無駄話が減っているとか、以前よりもお客さまとの対話がスムーズになっているなどの都合のいい検証をしてしまうことが多いものなのです。

このような間違いが起きるのは、目標があいまいだからです。このような検証をいくらしても、何もしていないのと同じです。なぜならば、そもそも目標が具体的に決まっていなかったのですから、結果としてどのような変化があったとしても、それは目標に沿ったものかどうかはわかりません。

目標に向かって頑張ったのであれば、目標と結果とを一つひとつ比べて、検証できなければいけません。そのためには、実際の行動の結果と一つひとつ比較できるように、目標を立てなければなりません。

たとえば、「×月×日までにAとBをすることでCになり……」というように目標が定めてあれば、――×月×日までに、Aという行動とBという行動を本当にしたかどうか、その結果Cという状態になっているかどうかをしっかりと検証することができます。

このように目標を定めておけば、目標を達成できる確率が圧倒的に高まります!


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