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福島県への風評加害・情報災害問題

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情報災害としての福島県への風評被害問題および自主避難者問題について
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#生協

反権力としての消費者運動 あきたこまちRの次に狙われるもの

反権力としての消費者運動 あきたこまちRの次に狙われるもの


はじめに 反対運動は、当事者を生み出すことからはじまる──。
 社民党の福島みずほらが、米の新品種あきたこまちRを「放射線育種品種」であると不安を煽ったことから、人気ブランドのあきたこまちが売れなくなったと生産者が窮状を訴えています。
 あきたこまちRは土壌のカドミウムを吸収しにくい新品種で、国が育成したカドミウム低吸収性品種「コシヒカリ環1号」を、従来のあきたこまちに交配してつくられました。

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語られてこなかった自主避難/生協が母たちに届けた原発事故

語られてこなかった自主避難/生協が母たちに届けた原発事故

整理・タイトル写真
加藤文宏

第一回

生協が母たちに届けた原発事故 被曝を恐れて首都圏から自主避難した母親がいる。彼女らが抱えていた不安は、妄想によって生まれた感情ではなく、日常的に接していた情報から芽生えた確信だった。
 この時期に、少なからぬ数の生活協同組合(生協)が会員のほとんどを占める女性たちに伝えた情報は、他の食料品店が伝えたものとも、政府や自治体が伝えたものとも大いに違っていた。

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語られてこなかった自主避難/母たちを動かした助言者と支援者の実態

語られてこなかった自主避難/母たちを動かした助言者と支援者の実態

整理・タイトル写真
加藤文宏

前回なぜ母親たちは自主避難を選択したのか250キロメートルも離れた場所から

 2011年3月11日に発生した福島第一原子力発電所事故に際して、首都圏で被曝を恐れる人々がいたのは奇妙なことではない。ところが真偽不確かな情報を真実であると確信する者が多数現れ、しかも科学的で合理的な説明を受け入れず、家族を割ってまで母子のみで関西や沖縄などへ避難する者が現れたのは反応が

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風評と怒りの伝道者 山本太郎研究

風評と怒りの伝道者 山本太郎研究

── 第2回 ──

独自解析や集計ほか先行研究の紹介をまじえ論考しています。第1回より長文なので、結論をお急ぎのかたは「目次」から「まとめ」に飛んでお読みください。またグラフや図はクリック/タップすることで拡大できます。

加藤文宏

第2回のはじめに 本論は第1回から、山本太郎とは何者か、彼の政治とは何かを、印象で語るのではなく実際のできごとと数値や数量を突き合わせて解明している。

 「 風

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