セルフ・キャリアドックの解釈と分解


今回は11月13日(月)に実施された、リベコの代表理事・森田昇さんの講座『セルフ・キャリアドックの解釈と分解』についてご紹介します。

セルフ・キャリアドックは、端的に言えばキャリアコンサルティングとキャリア研修の組み合わせです。しかし、中小企業の経営者の大半がセルフ・キャリアドックのことを知らず、内容や効果も分かりにくいため、実際に導入している企業が非常に少ないのが現状です。

セルフ・キャリアドックは、以下の3つに分解されますが、その前に「⓪経営理念の策定」があります。

① 社員の育成方針の策定(ロールモデル)
② 社員の育成方法の設計(人事制度)
③ キャリア形成の効果測定(狭い意味でのセルフ・キャリアドック)

⓪があって、それを遂行するための①、②がないと③は実施できません。⓪~②があっても、それが有効に機能していなければないのと同じです。セルフ・キャリアドックの導入が進まない主な理由はこのことです。

 経営理念とは、ミッション、ビジョン、バリューを示し、会社の存在意義をステークホルダーに対して明確にすることです。

育成方針の策定は、会社が求める人材像の言語化です。これがあってはじめて育成方法(人事評価制度)の設計ができます。それが、キャリア形成の効果測定(目標の合致、キャリアデザイン研修、キャリコンサルティング)に繋がります。

ここでは、会社の人材育成ビジョン・方針に基づくことが大前提です。大事なのは、キャリア自律の意味を間違えないことです。社員の方に、会社の理念や戦略を自分事として捉え、自分のキャリアに活かせるようにしてもらうことです。これを間違えると、転職につながってしまうかも知れません。

キャリアデザインも、将来の理想の姿のために、自分が会社でできることを考えさせることです。リスキリングも、会社で役立つ新しいスキルの再取得です。

セルフ・キャリアドックの目的は、人事制度に基づいて、従業員を理想のロールモデルの状態にすることです。経営者の持つ危機感として、新卒者の離職率が高いこと、中堅社員のモチベーションが低いこと等が挙げられますが、これらはロールモデルと人事制度の欠如で説明できます。中小企業が相手であれば、キャリアデザイン研修、キャリコンサルティングに加えて、我々がロールモデルと人事制度策定のお手伝いをしても良いのです。

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#キャリアコンサルタント

(仲井圭二)

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