見出し画像

いじめの後遺症。

「そうした絶え間ない緊張の連続の中、一か月も経たないうちに残尿感にさいなまれるようになった。なんどトイレに行っても同じなのだ。あとから思うに、それが「神経症」の始まりだったようだ。/ やがて学校に行く時間となると、なぜか決まって微熱が出たり、お腹が痛み出すようになった。それで、しばしば学校を休んで、街の病院で診てもらったが、症状はあるにもかかわらず、どこにも異常はなかった。/ 学校では、毎日、毎休み時間、小さな「いじめ」がじわじわ、じめじめと進行していった。」

(拙著『変光星 ある自閉症者の少女期の回想』(遠見版pp191-192)

 いじめの被害者への対応は、もっぱらメンタル的な側面ばかりが注目されがちなのだが、わたしの経験からだと、いじめられることの影響は、↑に書いたように、まず、身体症状が先に出たように思う。
 幻覚や幻聴などのメンタルな症状が顕著になっていくのは、それから4~5年ぐらい経った後だ。

 で、いじめられることから来る影響は、わたしの場合、まず、身体面に出たから、当然、お医者さんのところに行く。
 具体的な症状はというと、先に引用した以外にも、頭、とくに脳天や首筋や肩や目の奥が痛くて張ってるし、高校に入ってから幻覚幻聴が激しくなるにつれて、それらの痛みも輪を掛けて酷くなっていったように思う。

 でも、いくらお医者さんに診てもらっても、どこも悪くはないとされ、健康だと言われる。

 で、あまりにも痛みが耐えられないから、近所の医療系マッサージに行ったのだが、なぜかそのマッサージ師は、当時思春期だったわたしに恥ずかしい恰好をさせたうえで、いつまでも股関節や膝ばかりをカクカク動かすばかりで、痛くて辛いところはぜんぜん触ってくれなかった。
 というか、この施術のときに股関節を痛めてしまい、この年になって歩くのが辛くなってしまった。

 東洋医学のことはよくわからないから、もしかしたら、下半身の関節を刺激することで、上半身の調子がよくなるということがあるのかもしれないが、すくなくともその施術で、身体の辛さが楽になるということはなかった。
 仕方がないので、ツボや経絡に関する本を買ってきてセルフマッサージを試みるのだが、やらないよりはだいぶマシとは云え、なかなか痛い所(たとえば首の後ろとか)に手が届かない。

 で、最近になり、いじめの後遺症↓ということが言われるようになったが、後からでなら何とでも言える。
 もし今の自分が学生なら、躊躇わずに学校を休んでいただろう。少なくとも今の時代は、昔と違って不登校でも許されるし、学校に行かなくても何とかなる時代になったから。

 当時は、学校に行けなくなったら人生が終わると考えていたが、どのみち学校に行ってもその後遺症で人生は終わるものらしい。

 首には自律神経が集中しているが、学生のときのわたしは、そこがカチカチに凝っていた。
 でもそういうわけで、市井の医療系マッサージは絶望的に下手kusoなところもあるから、できれば、家で親が、いじめに耐えて頑張るお子さんの首や肩や腕や背中のツボをほぐしてあげればいいと思う。

 もし、いじめの渦中にあるときに、首回りを徹底的に揉んでもらったなら、↓にあるような後遺症も防ぎ得たか、多少はましになったかもしれないと思う。
 ↓の研究は始まったばかりみたいだから、そのうち、“いじめ後遺症外来”みたいなものができればいいと思う。◆

(2024.3.9)

#いじめ #いじめ後遺症 #東洋医学 #不登校 #マッサージ #施術 #ポリヴェーガル理論 #ひきこもり #引きこもり #トラウマ #自律神経

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?