第二巻~オオカミ少年と伝説の秘宝~ ③-3-3
その日の夕食は大変にぎやかだった。
海賊たちは大きなテーブルをみんなで囲み、大皿から好きなように料理をとって食べ、酒を飲み、陽気に歌い、大声で話す。
「まるでお祭りみたいだね」
「いつもこうよ。はい、スープ」
マーレがスープを入れたカップをランに回してくれた。
《客船でかしこまって食べるより、このほうが気が楽だろう、ランは》
オードとは食堂で再会した。今はいつものようにランの首にかかっている。
アルヒェとオードは意気投合したようで、「どうだった?」と、ひとこと尋ねると