- 運営しているクリエイター
記事一覧
「入ったら15秒で死ぬビルがある」などといわれるのに「日本よりここがいい」と家族が話すヨハネスブルクで支局長が見た南ア社会の深い断絶
おととし(2022年)の末から南アフリカのヨハネスブルクに駐在している。去年からは妻とふたりの子どもたちも日本から合流した。
ネットで「ヨハネスブルク 治安」などと検索すると、「世界一治安が悪い」「最恐都市」「入ったら15秒で死ぬビルがある」などと物騒なタイトルの記事が表示される。確かに治安がよいとはとても言えないから正直、家族を呼ぶことはためらった。
それが今では妻も子どもも「日本に帰りたくない
ペンとノートを持たない記者に渡された「ありがとう」の手紙と日記
震災の発生から数か月、各地で復旧の動きが始まるなかで、私(後藤デスク)の遠藤さんご夫婦への取材は続きました。2011年の末には美恵子さんが「ストレスケア」という資格を取得するため、仮設住宅で被災した人たちを訪ねる様子を取材しました。
(前編の記事はこちらです)
手紙には、にじんだ文字で「ありがとう」資格の取得という目標を見つけた美恵子さんは、「娘が頑張った分、その思いに背かないよう生きていきた
「おかえりとご苦労さまとありがとう、それしか言えない」
あの日。
巨大な津波に街が飲み込まれていくなかで、ぎりぎりまで町の建物に踏みとどまってスピーカーから避難を呼びかけ、津波の犠牲になった女性がいた。宮城県 南三陸町の職員だった遠藤未希さん(当時24)。
あれから12年、未希さんの両親にずっと寄り添い、時にはすぐそばに座って朝から晩まで話を聞き、時には遠くから連絡をとりあい、取材し続けている記者の、「決してメモをとらない」取材ノート。
12年たっ