【ルーツ旅🌺実家の謎の解明⑦】虐待の連鎖を断ち切る
E美さんはその後、4年間で3人の子どもを生みました。頑張って子育てしたものの、成長した2人は精神障がいを抱え、E美さんは苦悩します。唯一の明るい話題は、末娘が結婚して孫が生まれたこと。
晩年はがんを患い、5年間の闘病ののちに亡くなりました。
E美さんの人生について、末娘のTsubakiちゃんはどう思っているのでしょう。
今回は、noterの皆さんの代表として、スズメのちゅん太さんの登場です!!
今日は、E美さんのその後の人生について、娘のTsubakiちゃんにインタビューするね!
▼不幸だけの人生じゃなかった
Q 早速だけど、E美さんは結婚したあとどうなったの?
A え~と、最初はG男さんの親と同居していたけど、お姑さんにイビられて大変だったみたい。いま思うと、婚約もしていない相手がいきなり押しかけてきて住みついたんだから、向こうにとったら迷惑だったんだろうね。ピピッ🐥♬
Q えーかわいそう。E美さん悪くないよ💦
でも家を買って引っ越した後も、親戚の子どもを引き取ったり、子どもたちが心を病んだりして大変だったよね。
やっぱりTsubakiちゃんからみて、E美さんは不幸な人生だったと思う?
A う〜ん、そうとも言い切れないんじゃないかな。
たぶん結婚して4,5年はストレスでいっぱいだったろうけど、どんな生活でも人は慣れると思うの。私が生まれた頃にはきっと、そこで生きていく覚悟を決めていたんじゃないかな。
それに、子どもたちが可愛い盛りの頃は、大変だけど楽しい毎日だったと思う。だって、E美さんは子どもたちとお菓子を作ったりして楽しそうだったし、その頃のE美さんの写真は、笑顔でいっぱいだったから🌈💖
Q そっかあ、なんだか安心したよー(チュンッ♪✨)
ところで、E美さんとG男さんの仲はよかったの?
A うん。G男さんは怒りっぽい人だけど、普段は普通だったしね。E美さんが年をとって病気になったとき、G男さんは一生懸命看病して食事を作ったり、「E美のことが大事や」って言ってたから、きっと年をとってからの夫婦仲は良かったはずだよ(ピピッ🐤♪)。
実は、E美さんが亡くなったあと、こんな色紙が残されていたの。これをみたら、E美さんは、思い通りにならなかった自分の人生を、納得して受け入れていたんだなと思うの。
E美さんは、いつか来るはずの金婚式を楽しみにしていた。きっとその時が来たら、「お母さん今まで頑張ったよ」と、子どもたちに胸を張りたかったんだよ(ピピッ🐥♬)
Q そうだったんだね!
▼虐待の連鎖は断ち切られた?
Q ところで、E美さんは、T子さんみたいに娘をいじめたりしなかった?
A うん! 私のこと、すごく大事にしてくれたよ。声を荒げたのを聞いたことがないし、いつもちゃんと話を聞いてくれた。
いま思い出したけど、私が中高生のとき、よく「Tsubakiちゃーん💖」って笑顔で抱きしめてくれたから、きっと私のことを愛してくれていたと思うんだ。
Q ええ話やなぁ・・・(チュン💦)
よく、虐待の連鎖って言葉を聞くけど、E美さんはそんなことをしなかったんだね。
A うん。E美さんは、母親のT子さんからひどい扱いを受けて悲しかったからこそ、自分の娘にはそんな思いをさせたくなかったんだと思うの。そこで、虐待の連鎖は断ち切られたんだよ。
Q 良かった~。Tsubakiちゃんはきっと、親に大切にされているという思いがあったからこそ、ちゃんと自己肯定感を持つことができたんだね。だから今でも、自信をもってあちこち冒険の旅に出かけられるんだよ。
めでたしめでたしだね!!
▼自分の運命を受け入れる
A ピピッ♬
実は最近、E男さんが私のきょうだいのVと同じ薬を飲んでいたと知って、びっくりしたの。ああ、E男さんも同じ障碍を持っていたんだって。E男さんが病院にかかっていることも知らなかった。
Q それはショックだね・・・(チュン💦)
A それで、昔、看護師をしていたE美さんの妹にこのことを話したら、こう言ってた。
「こういう病気は遺伝しないけど、ただ、同じような気質を持つ家族のそばでずっと暮らしていたら、影響されて同じ病気になってしまうことはあるかもしれないね」
私は、きょうだいのVが病気になったのは、もしかしたらG男さんの影響なのかもと思うと、やりきれなかったな(ピ~🐥💦)。
それに、科学的な根拠はないけど、そもそも私の姉が病気になったのも、E美さんのお腹にいるときに、E美さんがものすごいストレスにさらされたことが影響しているんじゃないかと、私は思ってるの。
Q そうなんだ・・・(チュンッ💦)。T子さんの悪意のタネは、そうやってE美さんの家族みんなをむしばむことになったのかもしれないね。
最後に、Tsubakiちゃんは、両親が亡くなったあと、ふたりのきょうだいの面倒をみているけど、それについてはどう思う?
A ピピッ♪✨
これが私の役割、いわゆる運命なんだと納得しているよ。いま思い出したけど、たぶん高校生の時に、はじめてそう自覚したんだと思う。
Q 一体なにがあったの?💦
A ある朝起きて台所に行ったら、G男さんとE美さんが出かける用意をして、私にこう言ったの。
私は、ああ、ふたりは帰ってこないつもりなんだなと思ったの。
たぶんあのとき、ふたりは子どもを捨てて家を出るつもりだったんだと思う。
Q チュンチュンッ💦
そ、それって、T子さんがE美さんを捨てたのと同じじゃない。ひどいね。
A そうかもね。でも、私は止めなかったよ。それまで、姉のことでふたりがどんなに大変な思いをしているかわかってたから、逃げたくなる気持ちはよくわかった。
そう思って、家を出ていくふたりを見送ったの。
結局、1週間ほどで帰って来たけど、そのとき私は、きょうだいの面倒をみるのは私だという自覚が生まれたんだと思うな。
・・・・ああ、今こうやって過去をぜんぶ振り返ったら、これが私の生まれつきの役割、運命なんだから受け入れるしかないんだなって、あらためて納得できた気がする(ピピッ🐥♬)
それに、うん、なんだか全部話したら、ラクになった気がするよ!
ありがとう、ちゅん太さん!!💖
これで、私の家族についてのお話はおしまいです。皆様、私の長い話におつきあい頂き、どうもありがとうございました!!💖🌈
・・・と言いたいところですが、実はこの話、後日談があるのです。それは私の祖母、T子さんの死にまつわる話です。
(続く)
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