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2020年10月の記事一覧
【掌編小説】ほくほくと甘い
「おつかれさん。今日はどうだった?」
遅番の仕事を終え、電車を降りたとき、ちょうどいいタイミングで雅喜から着信があった。
「おつかれ様。聞いてよー。今日ね、閉店間際に年寄りのお客さんがずっと居座り続けてね。お客さんだし、無下にできないでしょ? 時間にして30分。メニューの端から端まで“これは何を使ってるんだい?”って。もうほんと疲れたー。おかげで締めに時間がかかっちゃった」
職場から電車で4
魔女にオシャレな魔法をかけて
もうすぐハロウィン。
子供のころは、ハロウィンでなにかをすることはなかったけれど、大人になってから何年か、ハロウィンパーティーをしたことがある。
あるお家に、お菓子や飲み物、スイーツを持ち込み、仮装をして集まるだけのパーティーで、ハロウィン本来の意味を深く考えてパーティーをしてたわけじゃない。
だけど、いつも着ている洋服を、どう変幻させるのか、考えている時間がとても楽しかったことを覚えてる。
秋の香りを感じながら
通勤途中の道に、秋桜の花を見かけると、まだ残暑が厳しい時期でも、秋の足音を感じる。
秋風が吹いて、オレンジ色の秋桜が揺れると、優しい香りが届きそうな気持ちになる。
少し前まで、暑い日々が続いていたのに、秋はあっという間にやってくる。ちょっとセンチメンタルな香りとともに。
サークル「25時のおもちゃ箱」、9月は「秋桜を見ながら」をテーマにした作品を書いてみました。
サークル「25時のおもちゃ箱