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人が本当のことを口にするとき

パソコンのキーボードを叩きながら書くとき、
わたしの場合、アタマ(思考)より指先が先に走りアタマは後から追いつく。
スマホから文字を打つとき、わたしはいまだに慣れないからか、
アタマ(思考)は指の運動と共にゆっくり動く。
ということで今日はゆっくり書きたいな、
まとまらないけれどまとまらないままで書いて置いておきたいなと思い、スマホからぼちぼちと打った。
だからnoteでなくインスタに……と思ったが長くなり過ぎたので、やっぱりnoteにした。そのため、キーボードで整えた。
めちゃくちゃ震えた一冊と、読み終えた日の話。置いておくことにする。
 
最近は数冊を同時並行、その時頭に入れたいな、な本を選び、ちゃんと入ってくる時に手にする。
入らない、となると、そこで一旦置く、みたいな読み方をしている。
同書は読み始めてすぐに「一行一字も取りこぼしたくないっ」となり時間をかけていたのだが、
土曜日の夜明け前、寝られず観念して置き、ページを開き、読んだら、読み終えた、読み終えられた。
 
タイトルとサブタイトルがもう凄いでしょう?
 
「聞くこと、話すこと。」
「人が本当のことを口にするとき」
 
話し方入門聞き方入門のノウハウの本じゃない。
え? いや、そうだ。そうだけどそうじゃなく、そうじゃないけどそうだ。
 
作者はタイトルとサブタイトルそのことそのものを巡り、考え、体の中に落とし込んでゆこうとする。
考え、動き、聞き、考え、文字にし。
この先もずっとそうされてゆくその過程のような1冊だと思った。
「言葉と体」「アタマと体」「体と心」
シンプルといえばシンプルで、でも永遠なそのことを
自身や他者のそれをみて、聞いて、をしてきた4人と話し、聞き、まとめている。
 
『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介監督、体、身体と心と言葉。
沖縄の少女たちとずっとかかわってきた上間陽子さん、やさしくつよく激しくしずかに、いや、ただ聞く人、他者の声を「聞く」人。
ユマニチュードという言葉は不勉強ながらこの本で知った。
認知症高齢者のケアの技法を日本に紹介した「ケアの哲学者」イヴ・ジネスト氏に聞き、考える、人間らしさと、人の尊厳、「聞く、話す」こと。
「建築物を建てない建築家」坂口恭平さんのことも同書で初めて知った。
「死にたい、死のう」としてきた人たちの声を聞き続けてきた人と考える、死とアタマと心と言葉。

言葉と、あなたと私、私とあなた。

この作者の本を読むのは2冊目で、1冊目のときは正直 ん? もなかったとは言えない。
が、本作、頭、体、手が求め、手にし、読めて、
体(体という器とその中のアタマと気持ち?)に入れることが出来て、よかった。
最近考えることや関わって下さる方々、舞台、世界から考えるようになったことから、だと思う。
まだ一読目で頭に体に入ったけど染みとおってはいないな、ちゃんととおしたいな、なので、まだ、また、読む。手元に置き、開きたい。
(ということで本棚に置くのはもう少し先にさせて下さい)
 
昼は紹介された神戸の工房で靴を買った。
わたし史上あまりなかった(と自分で決めつけるのも嫌だが事実として)靴。しかも白。
若いけれど丁寧な仕事と話し方の職人さんの印象もとても良く、決して安くはない買い物だったが決断した。
去年観た和製エログロサスペンスホラーに出てきた詐欺師が白いスーツ白い靴だったな、と一瞬頭をよぎったが、違う、女子プロレスのリングシューズでもない。
でも実は『陸王』を監修した職人さんだったらしい。役所広司とオソロやん。
 
ただの偶然で意味のない自己満のこじつけだけどこの本を読めた日に「靴」「足」「白い靴」というのはなんだかうれしかった。歩きます。
 
夜は「元職人」(笑)と呑んだ。芸談。嘘。嘘じゃないけど芸と人間とガチ芝居話。
そんなには呑んでないけど呑んだ。めちゃくちゃうれしい夜だった。うれしくて今朝も超早起きした。この勢いで朝型、朝活をしようと思う。
16年17年経っても人は変わらない、けど変わる、変わるけど、変わらない。
スーパースターなんて居ない、ヒーローも居ない、人間だ、皆クズだ、鏡だ、人間だ、スーパースターだ。人間は、人間だ。

◆◆◆
以下は、すこしだけ自己紹介 。よろしければお付き合い下さい。
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構成作家/ライター/コラム・エッセイスト
中村桃子(桃花舞台)と申します。
大衆芸能、
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。

普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。

劇場が好き。人間に興味が尽きません。

舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。

某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリーに。

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lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。

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各種ライティング業をずっとやってきました。
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