モールドテック

神奈川県藤沢市にある設計屋モールドテックです。 『作りたい』を『作れる』にする設計屋と…

モールドテック

神奈川県藤沢市にある設計屋モールドテックです。 『作りたい』を『作れる』にする設計屋として、 アイデアや現物からデザインをしたり、 量産可能なデータを製作したり、 製品化へ向けたディレクションをしたり しています https://mold-tech.co.jp/

マガジン

最近の記事

  • 固定された記事

モールドテックのできること

どうもモールドテックです。 この度、noteを始めることにしました。 仕事のことを中心に 技術的なことや日々の日常 なんてものを書いていきたいと思っています。 会社の概要はホームページを見ていただくとして 初回はモールドテックはどんな仕事をしてるのか? をざっくりとですがご紹介したいと思います。 一口で言ってしまえばモールドテックは設計屋です。 でも、単なる設計屋ではありません。 『作りたい』を『作れる』にする設計屋です。 デザインと設計を軸にものづくり全般のお手伝いを

    • 【ペットボトルキャップのシーリングスタンプ】の続き①

      前回ペットボトルのキャップでシーリングスタンプをつくるワークショップをご紹介しましたが、 今回使用したオリジナルスタンプは3Dプリンターで出力したものを使用したので、どういった材料でどこに苦戦したのかを書いていきたいと思います。 通常のスタンプは金属を加工したものです。 金属を切削となると費用がちょっと、、、 ということで、Form3で耐熱性に特化した材料を探しました。 https://www.form2.shop/product-page/resin-rigid-10k

      • ワークショップ【ペットボトルキャップのシーリングスタンプ】

        先日、地元藤沢市の『ふじさわ産業フェスタ』に出展しました。 通常のビジネスマッチングな展示会というよりは地元の方々に会社を知ってもらう地域のお祭に近いイメージのイベントになります。 弊社では『ペットボトルキャップのシーリングスタンプ』と『3Dプリンター製の立体塗り絵』を体験して貰いました。 今回は『ペットボトルキャップのシーリングスタンプ』をご紹介します。 シーリングスタンプとは、熱で溶かした蝋(ワックス)の上からスタンプを押すアイテムのことで、手紙や封筒を封するのに用い

        • 100円均一でモノの仕組みを考える

          新規でお仕事をさせていただく際に、既存の製品で似たような構造だったり同じ用途で使わているものだったりする製品を購入しバラしてその構造を理解するということを行います。 そんな『バラして理解する』ことをテーマにした連載がこの度ITmedia MONOistさんで始まりました。 今回スタートした連載「100円均一でモノの仕組みを考える」は 『実際に100円ショップで販売されている商品を分解、観察して、その仕組みや構造を理解し、製品開発の過程を考察する。』 ことを目的とした連載で

        • 固定された記事

        モールドテックのできること

        マガジン

        • ものをつくる
          18本
        • プラスチックを量産するために
          8本
        • 事例をみてみる
          14本
        • お知らせ
          6本

        記事

          プラスチックを量産するために収縮率を考える

          プラスチックを量産する時には収縮率というものを考慮する必要があります。 プラスチックは液体の状態で型に流し込まれ、冷やされて固体されます。っその時にに少し縮みます。収縮率とはこの体積の変化率のことをいいます。 金型の寸法は、実際の製品より大きめに、つまり“液体のときの比率”に合わせて考える必要があるわけです。  収縮率を使って実際の製品と金型のサイズの関係を表現すると、このような式になります。 (実際の製品)×(収縮率)=(金型でのサイズ)  例えば、長さ100mmの

          プラスチックを量産するために収縮率を考える

          製造業でサブスクはできるのか?

          結論から言うと『できます』というか『できました』 サブスクといえば、月額や年額といった定額料金を支払って一定期間、商品やサービスを利用できる仕組みのことで、今や当たり前のサービスです。自分も音楽や映画で利用しています。 このサブスクの仕組みですが、利用者側にとってお得なのはもちろんですが、運営側にも色々なメリットが考えられます。 ちょっと考えてみるとこんなところでしょうか? 安定した収入が見込める お客様と継続的な付き合いができる 要求に対して柔軟な対応がしやすくなる

          製造業でサブスクはできるのか?

          ゆるキャラを3Dにする

          ゆるキャラとは、 とある様に、日本には数えくれないぐらい多くのゆるキャラがいるわけですが、ぬいぐるみや着ぐるみは別としてデータとしてはイスラストレーターなどの2次元データが殆どで3次元データになっているのは稀ではないでしょうか? 弊社ではそんなゆるキャラを3D化したりもしています。 地元藤沢市のゆるキャラ「ふじキュン」 このデータは正確には別の方が製作されたのですが、それを元に金型や3Dプリンターで造形しやすい様に修正させて頂いてます。 お隣茅ヶ崎市のゆるキャラ「えぼ

          ゆるキャラを3Dにする

          プラスチック成形の種類と特徴

          樹脂(プラスチック)の成形方法といえば射出成形が一般的ですが実は射出成形以外にも成形方法があります。製品の形状や必要な数量、樹脂の種類などなど、様々な条件から適した方法で成形します。 射出成形 最も一般的な樹脂の成形方法。射出成形機に取り付けられた金型により、プラスチック材料の溶融から射出、冷却を行うことにより形状を作る方法。自動車や家電,携帯電話の外装など、多くのプラスチック製品に用いられている。 真空注型 マスターモデルをもとにシリコン型を作成し、真空状態の中で硬

          プラスチック成形の種類と特徴

          シャワーヘッドの設計(手書きイラストの3D化)

          弊社では様々な分野のデザイン・設計をしていますが、手書きのイラストから実際に製作可能なデータを作成する場合もあります。今回はシャワーヘッドの事例をご紹介したいと思います。 手書きのイラストから線データを作成する 支給いただいたイラストをイラストレーターやCADを用いて線データ化します。また、イラストだけですと情報が足りませんので、想定されるターゲット層や価格帯など製品の情報をヒヤリングします。 線データを元に3Dデータを作成する 線データを元に3D化します。 イラスト

          シャワーヘッドの設計(手書きイラストの3D化)

          プラスチックを量産するためにヒケを考える

          プラスチック成形の不具合のひとつに「ヒケ」という現象があります。ヒケとは成形品の表面が凹んでしまう現象のことをいい、外観不良のひとつになります。 ちなみに成形不良のひとつに「ボイド」という製品の内部に気泡ができてしまう現象もありますがこれの原因のもヒケと同じ理由になります。 「ヒケ」や「ボイド」は成形時の温度差によって発生する現象です。 プラスチックは液体の状態で型に射出され、型内で冷却固化されて個体として成形されます。冷却固化される時に均一に冷却固化されるのであればいいで

          プラスチックを量産するためにヒケを考える

          ちょっとだけアップデートし続ける

          自分が普段意識していることに「ちょっとだけアップデートし続ける」というものがります。 最近、色々な方と交流させていただく中で改めてそのことを意識する機会が多々あり、自分への備忘録も兼ねてメモしていきたいと思います。 そもそも時間の流れは止まらない 当たり前ですが時間の流れを止めることはできません。「流行り廃り」という目線で言えば時間の流れはむしろ早くなったと言えます。去年の最新が今年はもう古いなんてことが普通に起こります。 なのでそもそもアップデートし続けなければ、会社と

          ちょっとだけアップデートし続ける

          日本語で3Dモデルが作れる時代【TEXT-TO-CAD】

          以前の記事で、テキストから3Dモデルが作れる「Text-to-CAD」を紹介しました。 その時は日本語ではデータが作れなかったのですが。。。 今回、日本語で入力してみたところ。。。 できた!! もう少し作ってみましょう。 「M4ナット」 ネジ山は再現されてないですがデータとしては生成されました。 板に穴も開けてみました「20×20×3 2-Φ5穴」 穴は等間隔で開けられました 板とかplateとかの単語も入力不要でした。 穴位置を中心からずらしてみました「20×2

          日本語で3Dモデルが作れる時代【TEXT-TO-CAD】

          デザインはいいけど作れない問題を考える

          デザイナー事務所へ依頼して作って貰ったデータを実際に製作しようとしたら作れないと断られた。ということがあります。弊社にもこの様な相談は多いです。 この問題を考えると大きく次の2つの原因に分けることができるように思います。それが 『データが合わない』 『加工ができない』 の2点です。 データが合わない 基本的に加工にはCADデータを使用します。データのやり取りには中間ファイルを利用します。中間ファイルについてはこちら この中間ファイルをやり取りする際にCADソフトのバー

          デザインはいいけど作れない問題を考える

          プラスチックを量産するためにパーティングラインを考える

          たい焼きを焼くときは2枚の鉄板を重ね合わせて焼く様に、金型も固定側と可動側と呼ばれる2枚の板を合わせて成形します。この可動側と固定側の分割される位置をパーティングラインといいます。PLなどと略されたりします。 パーティングラインはどこに設定してもいいわけではなく、原則として製品を金型平面で見た時に一番外側になる部分に設定します。それ以外の位置に設定した場合には、通常の金型の動きでは製品が取り出すことができないアンダーカットが発生してしまいます。 ちなみにパーティングライン

          プラスチックを量産するためにパーティングラインを考える

          たぬき(置物)の3Dデータ化

          現在、弊社は建物の老朽化のため建替えをしております。 いい機会なので色々なものを廃棄したのですが、その中のひとつ入り口に鎮座していたたぬきの置物も廃棄することにしました。 どうせ廃棄するなら、 この機会にスキャンしてデータ化してみようと思い立ち 早速スキャンしてみました。 日光の影響が出ないように室内に持ち込みスキャンした結果がこちら 結構、しっかり撮れました。 今回、試しに置物をスキャンしましたが、この様に思い出の品をスキャンしてデータ化して保存するという考え方はあり

          たぬき(置物)の3Dデータ化

          テクニカルショウヨコハマ2024に出展した話

          昨年に続いて今年もテクニカルショウヨコハマに出展しました。 ちなみに昨年の様子はこちら 自作の展示台に、リバースエンジニアリングや樹脂筐体、治具などの事例を展示させて頂きましたが、今回特に注目頂いたのが手動射出成形機INARIの実機でした。 手動で射出成形ができることに驚く方 すでにINARIをご存知で実機を見れたことに感動する方 INARIの付随して金型代行サービスや設計に興味を持ってくれた方 など、非常に多くの方に興味を持っていただきました。やはり実機をその場で動か

          テクニカルショウヨコハマ2024に出展した話