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プラスチックを量産するためにヒケを考える
プラスチック成形の不具合のひとつに「ヒケ」という現象があります。ヒケとは成形品の表面が凹んでしまう現象のことをいい、外観不良のひとつになります。
ちなみに成形不良のひとつに「ボイド」という製品の内部に気泡ができてしまう現象もありますがこれの原因のもヒケと同じ理由になります。
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「ヒケ」や「ボイド」は成形時の温度差によって発生する現象です。
プラスチックは液体の状態で型に射出され、型内で冷却固化されて個体として成形されます。冷却固化される時に均一に冷却固化されるのであればいいですが実際には冷え方には差がでてしまいます。
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上の断面でみると、金型に面している表面の方が早く固化し、対して内部は表面よりゆっくり固化してしまいます。その際に外部の樹脂が内部より先に収縮し内側に向かって縮みながら固まってしまいます。その縮んだ分が「ヒケ」となって成形品の表面にでてしまいます。
製品の肉厚が厚い部分や製品で肉厚に差があったりするとこの温度差は顕著になりますので、「ヒケ」「ボイド」は発生しやすくなります。そのため、製品の肉厚は極力均一にするのが理想となります。