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読書日記・『シン・ファイヤー』にハマる

11月5日(火)

稲垣えみ子さんと大原扁理さんの『シン・ファイヤー』を読む。「FIRE(経済的な自立と早期リタイアを意味するライフスタイル)」は、ある程度のお金を貯めてから資産運用で得た利息で暮らすらしいんだけど、それって、現状はとにかく我慢して働き、貯蓄を増やすことに専念するということになるので、現在が幸せではないと本に書いてあって納得。未来の幸せのために、現在を犠牲にするのは果たして本当の幸せなのか。


稲垣 そう、だからさっきも言ったけど、いまを犠牲にして将来があるって考え方は間違ってますよね。今を幸せにしないと、将来の幸せはない。

大原 本当そう。

稲垣 節約している間に気付けばいいですよね。節約してても全然不幸じゃないじゃん! って。でも悪い方向にいくと、自分は節約で我慢しているがゆえに「お金使っている人がうらやましくて仕方がない」みたいになるパターンもある。被害者意識的な。そのサイクルにハマると良い形にはならない。

『シン・ファイヤー』より引用


あぁ、思い当たるふしがありすぎてうなだれる。この被害者意識、認めたくないけど心の中にずっと持ってる気がする。何にも気にせずにお金を使える人って、やっぱりうらやましく感じてしまうんだよなぁ。


大原 節約が好き! と言っている人は全然いい。だけど、辛いのに節約している状態は何かがおかしいんです。それを見極めないと、辛いのはずっと続く。

稲垣 まず辛さの原因を見極めないと、ですよね。自分が満足できる到達点がぼんやりしていて、自分の欲がどこにあるか? を把握しきれていない状態を放置しておくと、たぶん危険です。何をしても不満。足りない。

『シン・ファイヤー』より引用


節約するのが辛いと思ってしまう原因を、私はわかっていなかったんだ!!!と、この本を読んではっきりと自覚した。自分の欲がどこにあるのかを突き止めることもせずに、ただぼんやりと「節約しなくちゃ」としか考えてなかった。だから何をしても不満だったのか!!!なるほど。

稲垣さんと大原さんの思考にふれると、自分の欲深さをいつも確認させられるんだけど、この本もまさにそれだった。私は定期的にお二人の本を読んだほうがいい。そして自分をもっと知ったほうがいいと気づけた。よかった。この本に出会えてよかった。





11月6日(水)

相変わらず『シン・ファイヤー』を読んでいる。


自分が弱っているときって、正しいことがものすごく魅力的に見えてくるんですよ。だから大きな正義に自分を預けてしまいたくなったとき、僕はまずちゃんと休むことにしているんです。

『シン・ファイヤー』より引用


正しいことが魅力的に見えるとき、その正しさに何の疑問も抱かないときがあるんだけど、それは自分が弱っているからだなんて知らなかった。弱っているから自分を何かに預けてしまいたくなるのか。なるほど、勉強になる。




11月7日(木)


ここまで文字ばっかりだけど、読んでて疲れない?
大丈夫?
え?そんなにちゃんと読んでないって??
だよね~




11月8日(金)

『シン・ファイヤー』が良すぎて、メモが増える。


 今の世界って、他人よりも良い服を着るとか、他人よりもいいもん食うとか、他人よりも広い家に住むとか、それがなんとなく「良い」とされているじゃないですか。私もずっとそう思ってきて、要は「ワンランク上」っていうやつです。ワンランク上こそ自分の目指すものなんだと当たり前に思ってきた。でも、よく考えたら「他人よりも自分が良くなる」ことの究極って、自分がめっちゃでっかいお城に住んでいて、周りがスラムみたいなことじゃないですか。それが究極の幸せってことになる。でも、それ、どう考えても危険でしょうがない。

『シン・ファイヤー』より引用


「ワンランク上」とされることを目指すこと、それが正しいかのような世の中にたいして、それはとても危険だという稲垣さんの言葉が重い。他人よりも上に行くことが正解になってしまえば、自分の周りには敵だらけになっていくということであり、そんな状況ではおちおち寝てもいられない。

本当は「ワンランク上」を目指すのではなく、「みんなが良くなること」を考えたほうがいい。みんなが良くなれば自分も良くなる、と本にあってなるほど!!と思った。

自分のためだけにお金を使うのではなく、周りの人のためにお金を使っていくこと。他者のために使ったお金が自分の幸せにつながっているという、お二人が実践されている話の数々を読んでいると、幸せというのは大きな何かが必要なのではなくて、日々の些細なことをどうとらえるか、そこが本当に重要なんだな、と思ったのでありました。

やっぱりこのお二人の考え方、そして暮らし方は素敵。いい本に出会えた。いつまでも手元に置いておこう。



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