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喫茶ひとりじかん

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喫茶ひとりじかんとは。一杯のコーヒーがつなぐ人と人とのゆるやかな関係、気配を読み、また小さな声に耳を傾けるカフェの接客を応用した「居場所づくり」のためのプロジェクトです。町のそこ… もっと読む
運営しているクリエイター

#居場所

トゥーランガワイワイ

トゥーランガワイワイ

マオリ語に「トゥーランガワイワイ」ということばがある。さっき知ったばかりだけど。

マオリ族といえば、たしかニュージーランドの先住民族だったはず。ハカ、ラグビーのニュージーランド代表が試合前に相手を威嚇して踊るあれが、たしかマオリ族の風習だったのではないか。

しかしトゥーランガワイワイ、なんだか意味もなく楽しくなってしまう響きではある。なんたって「ワイワイ」だからな。

ワイワイっていうのは、じ

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はじめます。ONLINEひとりじかん。

はじめます。ONLINEひとりじかん。

ONLINEひとりじかん、はじめます。オンラインでおこなわれる完全予約制1組限定のランチ会です。

喫茶店スタイルの居場所づくりとして昨年より開催している「喫茶ひとりじかん」は、新型コロナウイルスの感染拡大にともない現在お休みをいただいております。緊急事態宣言は解除に向けて動いていますが、参加者の安全を考慮し当面お休みさせていただく予定です。

いっぽう、外出もままならない現在の状況は、これまで以

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ひとりじかん #001

ひとりじかん #001



フィンランドの首都ヘルシンキ、ムンキニエミ地区のカフェにて。

冷たい雨が降りしきる午後、あたたかいコーヒーで暖をとる人びと。フィンランドのカフェはBGMがないし、そのうえお一人様が多いので店内はとてもひっそりとして心地いい。静かだが、決してわびしくはない。

きっと、それぞれがひとりの時間を満ち足りて過ごしているからだろう。

フィンランド語で「カフェ」は「Kahvila(カハヴィラ)」とい

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第2回「喫茶ひとりじかん」

第2回「喫茶ひとりじかん」

MUJI BASE光が丘にて、第2回「喫茶ひとりじかん」を開催しました。

この日は終日冷たい雨、しかもまるで開始時間に合わせたかのように土砂降りになるという意地の悪い空模様ではありましたが、前回のリピーターに加え新規のお客様も7名(うち男性1名)ご参加いただき、自然に参加者どうし交流が生まれるなごやかな時間となりました。

実は、初めての開催となった前回の参加者は、すでに地域の活動に参加していた

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ある人たちにとってカフェとは

ある人たちにとってカフェとは

ある人たちにとって、カフェとは、いざとなれば逃げ込める避難場所であるらしい。

これは、でも別に珍しいことでもなんでもなくて、サードプレイスとか都市のアジールとか、これまでにも繰り返し言われてきたことと変わらない。でも、そのことをつい最近、僕はオカダさんがポツリと漏らしたひとことを通して思い知ったのだった。

もう、東京にいる意味がない。moiがなくなると知ったオカダさんは、たしかにそう言ったので

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ただ居られるだけの場所をつくる。

便利なのでつい使ってしまいがちだが、言うまでもなく「居場所」という場所があるわけではない。それは話をわかりやすくするための、まあ、符丁のようなものといっていい。

居ることで、そこははじめて居場所になる。

居場所をつくるということは、人が行きたいと思い、そこに居たいと感じ、実際に何をするわけでなくただ居られる場所を用意するとともに、そこが「居場所」になるまで耕し続ける不断の営みのことをいう。要す

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僕は声が小さい。

僕は声が小さい。

僕は声が小さい。なので、よく知っている。この世界では、社内会議でも、あるいは他愛のない口喧嘩や定食屋の注文でも、声が大きい者の主張ほど通りやすいということを。

この場合、その主張が正しいかどうかはさして重要ではない。その声が「届く」かどうか、それが肝心だ。

だいたい、届かない声は何も動かさない。動かさない声は目に見えない。そのため、それは最初からこの世界に存在していないものとして扱われがちであ

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