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ゆっくんがあらわれた 短歌ネットプリント評
「ゆっくんがあらわれた」さん(以下「ゆっくん」)は、中学2年生の少年歌人として「うたの日」等の短歌サイトに作品を発表している。そのゆっくんがネットプリント(以下「ネプリ」)を発行したとのことで、さっそく読んだ。
ゆっくんの歌の特徴として、作中主体は作者と等身大の少年という印象を与え、内容もその年代の日常を取り上げた歌が多いということが指摘できる。その特徴は、このネプリにも表れている。
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ネットプリント「メープルとホーニヒvol.3」評
ドイツ在住の土井みほ(歌人集団かばん会員)と、カナダ在住のさとうはな(未来短歌会・彗星集所属)によるネットプリントの第3弾(発行期間2022年5/2~9)。それぞれ10首の連作が収められている。
vol.1~3を読むと、連作中に「トラム」「マクルト」などドイツの風物を織り込み、異国での生活を意識しつづける土井に対し、さとうは、心象か実景かはわからないが、身の回りの自然に感情を託し丹念に歌っている
ネットプリント「コンパスは北を指す」(北町南風インディーズ第一歌集)評
「コンパスは北を指す」は、北町南風のネットプリント(発行期間2022年4/13~21)でインディーズ第一歌集である。表紙を含めた5ページの内容は、短歌「アン イミテーション ティーンネージャー」と、エッセイ「北町の解体新書」からなる。
「アン イミテーション ティーンネージャー」の短歌は、彼が作歌を始めた高校時代(冒頭の一首は、中学校の授業で作った歌の再現とのことである)と、卒業後「うたの日