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-06-夜道で繋いだ手に好きを詰めてみた

丸山くんと金曜日の夜にご飯をした。
会うのは前に動物園に行った以来で。

実はお酒なんか飲まなくても丸山くんといるのが楽しいんだけど。

飲まないって宣言をするのもなんか違くてとりあえず行きたい居酒屋さんを予約して。

1軒目でご飯を食べて、おすすめの観光地をたくさん教えてもらって。ふだんは1聞いて1返ってくるのに珍しく1聞いて10返ってくるのがよっぽど思い入れあるんだなあってほっこりして。


次はバー行きたいなって話をしてお店を出た。

移動中服の裾つまんでみたりなんかしてみて。やっぱり裾じゃ物足りなくて手を握ってみた。

振り払われたらどうしようか、いやというか2人で2軒目に移動してるのに振り払えないか、これってセクハラ…?などとちょっと心配しながら。

ふつうに握り返してくれたから安心してうれしくなって、手を振って歩いてしまった。

2軒目のバーは前に一回行ったところで、チョコ味とバニラ味とシェアしてみたりして。

やっぱり話す話題は音楽の話とか最近見た映画の話とかそんな話ばっかりで。でもこういう話をダラっと続けていられる関係ってお互いが話を聞こうっていう努力がないとむずかしいことを知っていて。

私のことを異性として好きじゃない状態でも会って話を聞くことをめんどくさがらない丸山くんはやっぱり優しいんだと思ったり。

丸山くんの終電がギリギリになってお店を出て、間に合うかなぁって話しながらもう一回手を繋いで歩いた。

ちょっと寒くて、丸山くんの手がほんとにいつもあったかくてこのまんまずっと散歩していたいなあと思って。

間に合わなかったらどうしようかって言いながら本気では走らない微妙な温度感。

「脇道に引っ張ったらどうする?笑」

って言ったら

「こうする」って手を引っ張られて抵抗がかわいいなと思って笑ってしまった。

駅に無事ついたのは終電2分前。
改札前で手を離して今日のデートは終わり。

もうちょっと手繋いでたかったけどなあなんて思って。

ちゃんと終電間に合ってよかったようなちょっとだけ残念なような。


帰りに私の推しのマンガを貸してバイバイ。

当たり前に私の毎日にいる人になってくれたらいいのになあ。当たり前に会いたいなあ。

なんて思っても、伝えたらさみしさから言ってると思われそうで。

私が丸山くんを良いと思うってことをどうやって伝えたら正しく感情のかたちを表せるのかやっぱり難しいなあと思って。

とりあえず手を握ったときに念を送るくらいしかできない何回目かのデートでした。



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