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幸せすやすやタイムに LEDっぽい人達に乱入されたお話し その3

↑の続きです。

睡眠中にLEDっぽい人達に乱入された時よりもしばらく前に、私は、実は、とある「体験」をしていました。

私は、体質的に不思議な事が多い子どもでしたが、そういう事があっても、周りの誰にも言わずに育ちました。

それは、そういう事に興味がなかった事が大きな理由でしたが、下手に口走って、いたずらに人の心を騒がせたくないとの気持ちからの事でもありました。

そんな私も大人になり会社に勤めるようになり、しばらくすると、人事異動で、新しい上司がとある支社から移ってきました。


人事異動にもある程度のルールというか、決まりごとがどの会社さんにもあろうかと思いますが、

当時私が勤めていた会社にもそういったものがあり、この異動は、明らかに「おかしな」人事異動でした。

もちろん受け入れるこちら側の方々は、各方面から各々情報を仕入れていて、周りの方々のお話しを総合すると、どうやら上司とトラブった模様。

現場で頑張ってる人の言い分や利益を守ろうと意見を変えなかった為、最終的に飛ばされたとの事でした。

「なんか、激しい人らしいよ。」

「正しいと思ったら、相手が誰であっても変えられない人みたい。」

「一緒に仕事するの怖いよね。とばっちりとか…気をつけようね。」

皆口々にそう言い、表面上は普通に接しつつも、内心では、疫病神のごとく、その上司を遠巻きにしています。

上司の上席も、下手に重要な仕事を任せて、自分が周りから非難されたり、上の人から叱責されたくない、

「空気読めない奴」「無能」とのレッテルを貼られたくない。

との判断から、あまり積極的には上司に近寄ろうとはしません。


そんな中、

「mocaさん、本当に悪いんだけど、○○さん預かってもらえるかな…?」

白羽の矢が私達に立てられてしまいました…( ̄▽ ̄;)

なんで私達?( ;∀;) と思いつつも、当時私は数人でチームを組む仕事をしており、本体とはほぼ別働隊のような形でしたので、何かと「都合が良い」からだろうなとすぐ察しました。

「周りと合わなくて、すぐぶつかっちゃうんだよね。本当に激しい人だから、気をつけてね。」

(…気をつけてって、余計怖いんですけど…( ̄▽ ̄;)

と、心配してくれた先輩方からの忠告を受けつつ、私達は、やむなく彼女を受け入れる事になりました。


「こんにちは。○○です。」

「mocaです。どうぞよろしくお願いいたします。」

第一印象は、何て化粧の濃い人なんだ?でした 笑

太くくっきりと書かれた黒々とした眉とアイライン、ブルー系の濃いアイシャドーとべったりと塗られた口紅。明らかに周りから浮きまくっています。

(今どきこれか…(^-^; これじゃ、見た目だけでも噂通りの人と思われても無理ないか…)

当時の私の職場は、周りに合わせられない=空気読めない=頭悪い/我が強い=仕事出来ない/迷惑という暗黙の了解がある所でした。

私はどうしたらいいのかと考えました。

本当に評判通りの人ならば、他部署との調整等は難しいでしょうし、必要な場面で頭を下げてお願いする事等も出来ず、むしろ、トラブルを持って来かねません (´・ω・`)

どこまで私が踏み込む必要性があるのか、どう対処したらいいのか…

とりあえず上司という人を知らなければと思い、

(手が空いた合間に、少し雑談してみようかな?(・ω・) 

と思っていると、それを待たずして、出るわ出るわ、八つ当たりとも取れるような不満と改善の指摘の嵐。

「これ、どうなってるの ! ? 」(*`Д´)ノ!!!

「前の支社ではこうだったのよ!」(`Д´)ノ

「何でこんな事言わなきゃならないの!私が!」 ( ;゚皿゚)ノシ

(……ちょ、強すぎなんだけど ((( ̄▽ ̄;)

あたかも、

「私がここの新たな主なのよ!」ヽ( `皿´ )ノ

と、一噛みしてわからせなければ!と言わんばかりのやり方です。

おそらく、彼女のいた支社では、地域性もあり、そうやってやってきたのでしょう。


ですが、ここでは、そんなことをしなくても、上司に恥をかかせないようにサポートするのが部下の仕事です。

一定期間、出世していくエリートの方達を「お預かり」し、いずれ経営層となり会社を引っ張って行くであろう方々に現場を知ってもらい、双方にとり良い関係性を構築していく場。

そういう暗黙の了解がある場所です。

現場の人間にも、そのようにして会社の上席の方々と築いたパイプがありますので、新しく赴任してくる上司も、自己の立場や評価を考えて、現場の人間を大切に扱います。

そのような背景を無視し、明らかに自分にとっても周りにとっても不利益しかもたらさないこのやり方を取る彼女に、私は驚き、

そして、大変失礼ながら、立場にふさわしい仕事の能力があるのか、疑わざるを得ませんでした … (´・ω・`)

ですが、しばらくは一緒にいなければなりませんので、その疑いは押し隠し、とりあえず業務を円滑に進める事に集中する事にしました。


少しずつ馴染んでくると、彼女はこちらが聞かなくても、自分の事を話しはじめました。

勿論内容はグレまくっています 笑

「会社はどうせ私に辞めて欲しいんだよね。p(`ε´q)

「マンションのローンがあるから辞められない。p(`ε´q)

「支社にいたときは良かったなぁ。休みの日はみんなでゴルフ行ってさ。(TДT)

「みんなって言っても、支社の偉い人とか、お取引先の偉い人よ。可愛がってもらってたの。(*^ω^)✨

「仕事の話や、あれこれみんなで話してさ。(´▽`)

「私、男っぽいんだよね。だから仕事でストレートに言い過ぎちゃって。  ( ´-ω-)

「結婚の約束してたんだけど喧嘩したら彼氏逃げちゃってさ。今のマンションは一人で住んでるんだ。でも一人じゃ広くて 。(  TДT)

「親が年寄りで一人暮らししてるんだけど、この間骨折して、本当に困ってさ。(´ε`;)ゞ

(…むっちゃ話してくるなぁ…( ̄▽ ̄;)

赤裸々に自分の事を話してくる彼女の話しを聞いているうちに、地雷っぽい人だなぁ (^-^; (←失礼 )と思いつつも、徐々に、私は彼女ともう少し話してみたくなってきました。

「私、恥ずかしいんですけど、ゲームが好きなんですよ (*´ω`*)

と、私自身の話しを振ってみました。

すると、

「ゲーム?私もやるよ。以前いた部署でちょっと関連があって、取引先の人がソフトくれてね。それからやるようになったんだ。FFとかすごい綺麗だよね!(*^ω^)✨

「私もFF好きです(*´ω`*)✨

と、その辺りから、少しずつ仕事の合間にゲームやスイーツの話などで盛り上がったりするようになって行きました。


そして、笑顔で冗談が言い合えるようになった頃、

彼女は元々はもう少しは穏やかだった事、

当時の上司と合わず、部下の女の子に厳しく言った事が問題になり、本人としては真面目に仕事をしていたつもりだったのに、突き上げを食ってしまっての異動だった事、

更年期で自制心が効きにくくなっている事、

そんな彼女が働き続けていられるように、配慮し守ってくれた方々がいたこと、

以前の支社には戻れないけれど、一応、名目上は、懲罰人事ではなく、組織改変による異動の形でこちらに来ていること、

等を知ることができました。


そして、初めは、

「私なんか、ここでは必要とされてないし。(TДT)

と、いじけて 笑 言っていた彼女ですが、

「そんなことないですよ。みんないろいろ悩んで仕事してます。優しく話し聞いてくれる人に餓えてますよ 笑 (*´ω`*)

「そうかなぁ…」

などというやり取りを経て、

「なんかさぁ、暗い顔してる人いたから、どうしたの?って声かけたら、育勤シフトで早く退社しようとしたらイヤミ言われたって。ひどいねぇ。」

「○○さんから、優しいって言われたよ。驚いた。」

という嬉しいご報告 笑 が増えていき、

徐々に周りの方々とも親しく話せるようになって行きました。


ですが、肝心の仕事に関しては、

「私、仕事したくないから。」

「真面目にやったって、嫌われるだけで、自分が損するだけだし。」

と、ほぼ、何もせず(^-^; 出社して適当に時間を潰して帰る事が続いていました。

彼女の職務と思われる物も、

「そんな事やらなくてもいいよ。」

「支社ではやらなかった。」

と、徹底的に自分で判断したと思われる事は避ける姿勢を貫いていました。

一緒に仕事をしている、取引先から出向してきてくれている人達から、

「あの人本当に何もしないね。困るよ。」

と、言われる事が続きました。


(…どうしたらいいのかなぁ…(´・ω・`)

交流していて時折感じる、彼女の人間不振や悲しみ、不条理に対する怒りの感情が、まだ若かった私には辛く、悲しく感じられ、近くで接している内に、

(……元気になって欲しい)

という気持ちが自然と出てきて、少しずつ親しくなって行きました。

徐々に、彼女も、笑顔でいる時間が増えて来ました。

(このまま、仕事にも前向きになってくれると嬉しいな(*´ω`*)

と、私も少しずつ安心して出勤出来るようになってきました。


そんな時です。

ある日、出社すると、彼女が強張った顔をしていました。


その4に続きます。


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