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メシの種はUX調査とかUIのラフとかサービス開発の組織設計を企業に提案することです。 …

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メシの種はUX調査とかUIのラフとかサービス開発の組織設計を企業に提案することです。 たぶん平均よりたくさん映画をみてるし、山に登ってます。

マガジン

  • 山とヒザとおじさん

    40過ぎたおじさんが、ヒザの痛みと戦いながら、登山にのめり込んでいく姿を描いた記事を集めえたマガジンで。

  • 横グシ・縦グシで映画を見るマガジン

    映画を単発でレビューするのではなくて、監督軸、俳優軸、シーン軸などなどいろんな軸でぶち抜きし、「この映画を見たら、次はこれ!」といった形で映画紹介していきます。映画は1本で見ても面白いが、関連でいろいろみると100倍おもろい!が、座右の銘!

  • デザインもプログラムもできないがWEBサービス開発担当者。

    まさにタイトル通り。 デザインもプログラムもできないのに、WEBサービスとかアプリとかの開発現場に従事している人の働き方のこつとか愚痴とかマガジンです。 Photo by Hal Gatewood on Unsplash

最近の記事

映画、「私の少女」を見た。しんどい瞬間にも世界には癒やしが偏在することを教えてくれる、いい映画だった。

  イ・チャンドンのプロデュースだしなー、ペ・ドゥナ主演だしなー、観ないとなーと思ってけど、タイミングを逃して劇場行けず。 最近、同じ監督、チョン・ジュリさんの、新作「あしたの少女」が公開されてたんだけど、それも行けず。 でも「あしたの少女」の評判がとてもよくて、ついに配信で、前作「私の少女」観ました。 しまった、劇場で見とけばよかった。それぐらい、良い映画でした。 まあ、映画のディティールは、書かないけど、とてもしみるポイントとしては。 生きてるわけだから、もちろんいろん

    • どっこい地元のヒーロー映画だったベンダースの「PERFECT DAYS」

      https://www.perfectdays-movie.jp/ 役所広司のカンヌ男優賞獲得で話題の「PERFECT DAYS」。 18歳で東京に出てきて、ミニシアターで「ベルリン天使の詩」とか観て、ベンダースとジャームッシュを観とけば、おしゃれでモテるわと無邪気に感化されたクチなので、観ないわけにはいけない。ということで観たのですが、これ、メチャクチャ地元の映画でした。 浅草界隈に住んでるので、スカイツリーに常時睨まれ、隅田川と雑多な町並みに囲まれた生活はまさに日常。日

      • ジョディー・フォスター、出てるだけで説得力がある。90年代の彼女の映画が好きな人にとっては。

        「ナイアド 〜その決意は海を越える〜」を見た。 60歳を過ぎて、若い頃にできなかったキューバ、フロリダ間の遠泳に再度挑戦する女性を姿を描いている良作。 たんなるスポ根ものではなく、主人公(アネット・ベニング)がとにかく"わがまま"で、嫌な人。他人を危険にさらしてでも、挑戦を成功させようとする姿が爽快です。 挑戦しないと死んでしまう、だから生きるために"わがまま"なんだ。そういう姿が全編映し出されるので、主人公に共感はしないけど感動する、ちょっとめずらしいタイプのスポ根映画な

        • 「憎まない」は「悟り」ではなくて「決意」だから、永遠に付き合っていく思いになるんだろなーと思いました。

          こんなご時世なので、話題の「僕は君たちを憎まないことにした」を見ました。とにかく世界が憎み合ってる今日このごろだから、個人がこういう映画を見とかないと何も始まらないかなと。 断っておくと、この映画「テロをしてしまう側」の背景や物語はまったく出てきません。あくまでテロを受けた側(それも西欧側)の物語。なので、この映画を見ただけで「テロだめよねー」みたいな気持ちになるのはちょっと違うと思います。 映画的には子役の演技がとんでもよいし、現実と夢の境目がぼやけていくなかで急激に現

        映画、「私の少女」を見た。しんどい瞬間にも世界には癒やしが偏在することを教えてくれる、いい映画だった。

        • どっこい地元のヒーロー映画だったベンダースの「PERFECT DAYS」

        • ジョディー・フォスター、出てるだけで説得力がある。90年代の彼女の映画が好きな人にとっては。

        • 「憎まない」は「悟り」ではなくて「決意」だから、永遠に付き合っていく思いになるんだろなーと思いました。

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        記事

          「キリング・オブ・ケネス・チェンバレン」、日本人にも肌感の強い映画になってきた。

          「キリング・オブ・ケネス・チェンバレン」を見たのでメモ。 例えば、普通に大学に入れたり、アパルトヘイトがなくなったり、オバマ大統領が誕生したり、なんとなく、アフロ・アメリカンを取り巻く状況は時代とともに「良くなってる」と思ったんだけど、この映画を見るとそうでもないんだなと。 まるでテンプレートのように、邪悪な白人警官がいて(もちろん、個人間で邪悪のグラデーションはあるけど)、理由もなく、ごく普通に生きてる黒人を殺す。帰ってくれ、息ができない、話を聴いてくれ、という要望は通ら

          「キリング・オブ・ケネス・チェンバレン」、日本人にも肌感の強い映画になってきた。

          都市と時代はどんどんツルツルになってるな。

          この記事を読みました。 たしかに、最近は「死」の臭いは少なくなったな、と、ふと思った。 道に犬やたぬきの死骸は落ちてないし、霊柩車も地味な存在になっている。 都会や時代が「死」や「汚れ」をどんどん視線から消していくものだとよく言われるが、自分の小さいころ(=つまり昭和)に比べてどれくらい消えたかをぼんやり考えてみると、ちょっとビックリするくらい消えてることに気づく。 強烈な死のイメージで私が最初に思い出すのが日航ジャンボ機の墜落事故(1985年)だ。 記憶がねじ曲がってい

          都市と時代はどんどんツルツルになってるな。

          なぜ、演劇が苦手なのだろう、まだわからないが、手がかりとなる映画をみた。

          「対峙」(Massって原題のほうがいいな)という映画と「WORTH」という映画を立て続けにみた。どちらも、テロの後日の話で、前者は学校内の銃乱射、後者は9.11アメリカ同時多発テロの「被害者の遺族」を中心に据えた映画だ。 どちらもとても演劇的だと思ったし、そう言われている。 遺族たちの亡くした家族への「語り」が中心で、見ているこちらはそれを間近で聞く体験をしている。たしかに演劇的だ。 僕は演劇は苦手だ。とくに日本語で上演されている演劇は、若い頃に一度誘われたきり、行ってな

          なぜ、演劇が苦手なのだろう、まだわからないが、手がかりとなる映画をみた。

          「ドント・ウォーリー・ダーリン」、シャマランだったらもっと面白くしただろうけど、オリビア・ワイルドなので、面白いだけでない映画になったのはとっても良かった気がする。

          自分の周りでイマイチ評価が低かったオリビア・ワイルドの新作「ドント・ウォーリー・ダーリン」ですが、なかなかネジレた感覚が湧き出てきて面白かった。 おそらく、前作のブックスマートの延長線上を期待してた人が肩透かしを食らった、もしくは映画の設定的に無意識にシャマラン脳が稼働して物足りないなーとなった人が、からい評価をつけてるのかなーと思いました。 私も、ある程度のシャマナニストなので、前半の卵の中身がカラだったりするあたりから、「うーん、なんだかちょっとつらい。ハプニングあた

          「ドント・ウォーリー・ダーリン」、シャマランだったらもっと面白くしただろうけど、オリビア・ワイルドなので、面白いだけでない映画になったのはとっても良かった気がする。

          ドライブ・マイ・カーを見てきた。国際的にブレッソン影響下の典型的な邦画なんだろうなと思った。

          黒沢的で北野的、とても浸れる3時間 ドライブ・マイ・カーを見てきた。 個人的には「邦画」があまり得意ではないけど、黒沢清や、北野武の映画はよく見る。そして、この映画も、師匠筋の黒沢清的なのはもちろん、北野武的で、3時間の長尺だけど、とても見やすかった。 そもそも、黒沢清も北野武も「ブレッソン」的と言われる役者から演技を抜いた演出方法が有名で、ドライブ・マイ・カーも劇中のシーンで、台本を読むときに徹底的に演技を抜くという演出がされていた。 多くの人が感じるように、これがいい

          ドライブ・マイ・カーを見てきた。国際的にブレッソン影響下の典型的な邦画なんだろうなと思った。

          『ブックスマート 卒業前夜のパーティデビュー』は『映画版ドラえもん』ではないだろうか?

          遅ればせながら、話題のオリビア・ワイルド初監督『ブックスマート』をみてきました。日本だとクドカンにもとめられてる「くすっと笑えて、最後は泣ける」みたいな映画なんですが、これだけ絶賛されてるのは、そういう安っぽい宣伝文句が失礼になるほど、青春映画特有の「キャラ化」から登場人物を自由にしてる演出だし、役者さんの演技だからではないかなーと。(クドカンの映画、ドラマも単に笑えて、泣けるじゃないのに、そういうふうに世間認知されてるのは、ちともったいないと思ってます。) 主人公二人の存

          『ブックスマート 卒業前夜のパーティデビュー』は『映画版ドラえもん』ではないだろうか?

          「パブリック 図書館の奇跡」を観た。まるで落語の名人の"人情噺"のようでした。あと、向田邦子的でもあるな。

          前作「星の旅人たち」がジンワリと感動する映画で、自分の愛すべき映画リストに入ってたんですが、その監督・脚本のエメリオ・エステベス(あのブレックファスト・クラブのフットボールやってるやつ! チャーリー・シーンのお兄さん。ヤングガンのビリーザキッド!)の新作「パブリック 図書館の奇跡」が公開されたので、早速飛びつきました。 地味だけど脚本がすばらしい群像劇こんな状況なので、もちろん映画館の椅子は一つ飛ばし。それでも、しっかり人が入っていて、こういう地味な映画だからこそ、この時期

          「パブリック 図書館の奇跡」を観た。まるで落語の名人の"人情噺"のようでした。あと、向田邦子的でもあるな。

          Ghost of Tsushimaをやるなら見ときたい映画たち!

          最近、まったく映画を見てません。なぜかというと「Ghost of Tsushima」というオープンワールドゲームをやっているから! めちゃおもろいです。これまでも、「スカイリム」、「ウィッチャー3」、「ホライゾン・ゼロ・ドーン」、「ゼルダの冒険 ブレスオブザワイルド」……などなど、オープンワールドゲームは軒並みやり込んできて、そのつど3ヶ月位音信不通になっていたのですが、これらの名作ゲームに勝るとも劣らない内容。めちゃめちゃ面白い。 ただ、この「Ghost of Tsus

          Ghost of Tsushimaをやるなら見ときたい映画たち!

          「はちどり」からA24的感覚を感じました。 ---WAVES、ムーンライト、スプリング・ブレイカーズ、などなど

          韓国でまたしてもすごい映画監督が現れた。そんなウワサを聴いてワクワクしていた「はちどり」を見てきました。予告とか、スチールの雰囲気とかから、ナ・ホンジンとかパク・チャヌクというより、イ・チャンドンのような雰囲気なのかなと思ってたら、その誰でもない。強いていうと『ムーンライト』『ビール・ストリートの恋人たち』のバリー・ジェンキンスに非常に近い感覚なんじゃないかな、と。 中学2年生からみた90年代韓国、というだけでない名作『はちどり』。90年代韓国の中学2年生の視点から"家庭"

          「はちどり」からA24的感覚を感じました。 ---WAVES、ムーンライト、スプリング・ブレイカーズ、などなど

          "デヴィッド・ボウイ"がないと成立しない。そんな映画をみなおす。---汚れた血、ジョジョ・ラビット、ドッグヴィル、オデッセイ。

          映画のなかの「キャラクタ」は架空の人物で、どこに行っても会えるもんではないはず。2時間終われば彼らは目の前からは消えてしまう。 でも、たまに「ああ、このキャラクタいるわ!実際にいるよ!」となる瞬間があるんです。それは"実際の世界に似ている人がいる"とかではなく、そのキャラクタを象徴する音楽が流れる瞬間。自分が実際に聴いてきたポップミュージックが、キャラクタの内面、置かれている状況を象徴するように使われたとき「ああ、同じ曲で自分も同じような気持ちになった。だらか、こういう奴は

          "デヴィッド・ボウイ"がないと成立しない。そんな映画をみなおす。---汚れた血、ジョジョ・ラビット、ドッグヴィル、オデッセイ。

          やっぱりローラ・ダーンの出てる映画は傑作しかない。『若草物語』をみて確信しました。

          グレタ・ガーウィクの若草物語、つまり『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』をみました。なんだ、この邦題? って、思ってたのですが、見終わったあとに言いえて妙で、良いタイトルだなーとおもいました。ごめんなさい。 そして大傑作。女性の多様な「マイライフ」を、メタ舞台としての若草物語の上で提示しつつも、それが創作でしかないという自虐的なしかけ。でも、それらをまったくトリッキーにはせず、だからこそ観ているこちらが、四姉妹やそれを取り巻く人たちにじっくり寄り添える。いい

          やっぱりローラ・ダーンの出てる映画は傑作しかない。『若草物語』をみて確信しました。

          「ダ・ファイブ・ブラッズ」が蘇らせるカーツ大佐とウィラード大尉。この映画を見たら、地獄の黙示録、ランボーも見直すとよいかも。

          Black lives matterのデモの盛り上がりもあって「ドゥ・ザ・ライト・シング」を見直したばかりなのに、スパイク・リーが新作「Da 5 Bloods」を公開。これが、黒人のプロテスト映画というよりも何世紀も続くアメリカの混沌を描いたすごいスケールの映画なのに、スパイク・リーの小気味よい演出もあいまって、まれに見る大傑作。ということで、なんでこの映画が、かつてのスパイク・リー映画以上に、私に"ささる"のか考えてみました。 「ランボー」を否定しながら、ものすごく「ラン

          「ダ・ファイブ・ブラッズ」が蘇らせるカーツ大佐とウィラード大尉。この映画を見たら、地獄の黙示録、ランボーも見直すとよいかも。