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Ghost of Tsushimaをやるなら見ときたい映画たち!

最近、まったく映画を見てません。なぜかというと「Ghost of Tsushima」というオープンワールドゲームをやっているから!

めちゃおもろいです。これまでも、「スカイリム」、「ウィッチャー3」、「ホライゾン・ゼロ・ドーン」、「ゼルダの冒険 ブレスオブザワイルド」……などなど、オープンワールドゲームは軒並みやり込んできて、そのつど3ヶ月位音信不通になっていたのですが、これらの名作ゲームに勝るとも劣らない内容。めちゃめちゃ面白い。

ただ、この「Ghost of Tsushima」には他の名作オープンワールドと一線を隠す機能が搭載されています。それが……「黒澤モード」。

黒澤です。あの、巨匠・黒澤明モードです。このモードだと、画面が白黒になるほか、映像の見せ方ももともと迫力があるので「羅生門」「用心棒」などの黒澤映画のなかに入ったかのようにゲームプレイができる。「Ghost of Tsushima」の開発者は黒澤映画の大ファンということで、実際にチャンバラなどのアクションも時代劇から抜け出したかのような雰囲気。実際、「やられ役の切られ方が、まんま時代劇のそれじゃん!」とネットがざわつくという現象も。

ということで、ここのところ映画見れてないですが、「Ghost of Tsushima」をやるならこれは見ておこう!という映画をピックアップしてみます。

ちなみに、ゲームの内容はミルクボーイが教えてくれます。『おっさんがたくさんで出てくる。→「Ghost of Tsushima」やないかい。そんなもん「Ghost of Tsushima」に決まりやがな。』

50年代から、60年代の黒澤映画は必見。とくに"汚し表現"の影響がすごい!

黒澤モードがあるくらいなので、黒澤映画からの影響が大きいと開発者も言っているのですが、民家や煙の上りかた、家の壊れた感じなどが、50年代、60年代初頭の時代劇に非常に近いです。

七人の侍蜘蛛巣城用心棒隠し砦の三悪人などなどの雰囲気をバッチリ受け継いでるんですが、個人的に「あー、こういうのを作りたかったんだ」と思ったのは『羅生門』です。「Ghost of Tsushima」も、『羅生門』も上記の映画と違って「戦国時代以前」の話なので、私達がよく知っている信長、秀吉などの「武将」「武士」と微妙に遠い世界にいる「侍」「僧」「巫女」などが主要なキャラクタになる。そうすると、馴染みのある武士ではなく、ファンタジーの中にいる人たちが存在しているイメージがつよく、単なる「武士」の映画というよりは、幻想の世界のお話っぽくなってくる。

ファンタジーの世界。そういう意味で、『羅生門』の雰囲気こそ、ダイレクトに「Ghost of Tsushima」に影響をあたえているのではないかなと。ちなみに、『羅生門』の三船敏郎演じる野盗崩れは、ゲームの中にでてくる雑魚キャラの野盗にそっくり。

あとは「汚れ方」がものすごい影響を受けている。黒澤映画の登場人物は、雨と泥とホコリで常に汚れているわけですが(特に七人の侍の三船敏郎)、ゲームの主人公も、戦いまくる中で、雨と泥と血でグチャグチャになる。このあたりに強烈な黒澤イズムを感じます。

雰囲気は確かに黒澤映画なゲームなんです。

アクションは座頭市。爆弾系も多いから子連れ狼か?

雰囲気はたしかに黒澤なんですが、チャンバラアクションは圧倒的に『座頭市』(勝新太郎)。ゲームの中では居合的なアクションで3人を一撃で切り捨てるのがものすごい気持ちいいのですが、これはもう座頭市になった気分。

あと、舞台が元寇なので、蒙古軍はすでに火薬を持っているんですね。なので、爆弾系の武器もけっこうつかう。そういう意味では、座頭市のお兄ちゃんの『子連れ狼』(若山富三郎)のアクションにも近いかも。

蒙古軍の兵士や野盗を切ると血がドバドバ出るのですが、それもどっちかというと、スプラッタの『子連れ狼』に近いかなーと思ってたんですが、わりとアクションが近そうなのが三池崇史の『13人の刺客』。

「Ghost of Tsushima」のアクションは基本一人の主人公に、蒙古の兵がわらわら集まってくるんですが、そいつらを片っ端から斬り殺したり、闇討ちしたりと。。。『13人の刺客』のクライマックスシーンの雰囲気が最も近そう。座頭市的な静かなアクション、子連れ狼的な派手なアクション。そこに13人の刺客のスケール感を取り込む。ちょっと褒めすぎですが、このゲームのアクションはこのアタリが楽しめる世界感、操作感になってました。


一人で広大な世界を旅して敵を追い詰める。まるで渋いロードムービーのようなのだ。

あとこのゲーム、圧倒的に「渋い」。渋いおっさんが広大な對馬をさまよい、敵を倒す。倒し方も居合、闇討ちなど渋い。なんとなく、アウトローで誰にも頼らず犯人を追い詰める『ダーティーハリー』的な雰囲気も感じます。ダーティハリー的というか西部劇的というか、ドン・シーゲルセルジオ・レオーネの映画たちの渋さも感じるのです(まあ、彼らも黒澤映画の影響を色濃く受けてるので、その雰囲気を感じるのも当たり前と言えば、そうかも)。

そういったウェスタンや時代劇的な渋いヒーロが一人、広大なマップ上を歩いている。これはもう、ゲームという名の渋いロードムービーなんだなーと。對馬版『パリ・テキサス』だと。いや、對馬版『許されざる者』なんじゃないかと。黒澤、時代劇といった直接的なモチーフだけでなく、渋いロードムービーというジャンルそのものから、このゲームが影響を受けてるんだなと思うわけです。まあ、そもそもオープンワールドゲームの基本が「一人で荒野をさまよう」ものなので、オープンワールドゲーム≒ロードムービーなのではないかと。

いずれにしても。。。黒澤+時代劇アクション+ロードムビー。こんなゲームが面白くなくないわけがないのです。PS5が出る前にやってください。

※画像は公式サイトより





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