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画家のスペイン旅日記 前半(バルセロナ)


芸術の秋の旅日記 11月初旬 8泊10日間の旅でした。
自分の思い出の記録のために、5日前半のバルセロナ、5日後半マドリードに分けて書きます。

私の作品はHPまたはinstagramでご覧いただけます。


出発の日

出発当日、デジタルカメラのバッテリーが上がっていることに気づく、予備バッテリーもなくデジタルカメラはあきらめることに、荷物の重さをはかろうと思ったら体重計の電池も切れてしまった。
腕時計の電池も数日前に切れて交換したり色々なものが変わり目を迎えていた。出発前の見えない妖精たちからの熱い祝福ととらえつつ、空港に向かう。腰の容態が不安で友達にスーツケースを空港まで運ぶのを手伝ってもらった。
旅の持ち物準備の記事はまた書こうと思います。

空港
着いてすぐ雷雨だった。

飛行機
私の席のモニターだけつかず映画が見れなかった。
持って行った枕が気圧のせいか爆発してビーズがこぼれた。
出発前からの身の回りの電子機器の不具合といい色々続いているなあと感じた。
機内食シリーズの記事はまたあげようと思います。

1日目 空港とバス 近所の散策

10時間半のフライトを経て午前0時にアブダビに着き、午前3時に乗り継ぎバルセロナへ、朝8時に到着。トータル22時間のフライトだった。
飛行機を降りてすぐ、入国審査の前に通路で警備のような人たちのパスポートチェックがあった。
パスポートが本物かどうかや移民かどうかを見ているようなじがした。
何も言われないまま、荷物や入国審査に向かった。そこでも一切、特に何も言われず。挨拶もなかった。帰国時のように入国が簡単だった。
しかし、なんだかんだ並んだりはしたので、ゲートを出た時は午前9時になっていた。空港には友達が迎えに来てくれた。

空港の様子

今回の旅はこの友達、デザイナーのCintaのおかげでできたといっても過言ではなく、ずっとホストをしてくれていた。温かくて前向きなエネルギーをいつも送ってくれてほんとに感謝だった。空港ではかわいい手書きのウェルカムボードを持って待っていてくれて嬉しかった。友達を見つけた時にスーツケースから手を放してしまったのだけど、ここは日本じゃないからと即刻注意を受ける。
空港から市内までバスで向かった。友達がチケットの買い方を教えてくれたので簡単だった。

バスを降りてすぐ

アパートについて一緒に軽くご飯を食べた。
日本のお土産を友達のCintaとMilaにプレゼントした。二人とも絵を描くので、日本のペンはクオリティがいいらしく文房具のおみやげが喜ばれた。パイロットのペンとコクヨのノートを持って行った。

朝ごはん

Milaはイラストレーター、Cintaのルームメイトで私と同世代、
話も合うし、Milaも優しくて穏やかな人で一緒に過ごせてほんとによかった。

アパートで少し落ち着いてから近所の散策をした。カテドラル(大聖堂)付近周辺を歩いた。

カテドラル

カテドラルについての記事を別にまとめています。

広場を見て歩いたり、おすすめのチャイのお店でスパイスの効いたお茶を飲んでほっこりした。創業1761年のろうそく屋さんCereria Subiràで少しお土産も買った。

有名なろうそく屋さん
クワトロガッツ 4GATS

近所にあった4GATSという喫茶店にも訪れてみた。ピカソが来ていたらしい。また2日目に紹介する画家の絵にも出会う。
カルフールで食料品を買い、晩御飯を食べずに寝た気がする。
割と早い時間に眠ってしまった。

2日目 ビーチとバルセロナ国立美術館

割と早めにしっかりと寝たので、朝から活動できた。時差ぼけは今のところあまりなく順調じゃないだろうかと思ったが、その後、現地時間の夕方5時にかなり眠くなることに気づく、バルセロナの夕方5時は日本時間だと夜の12時で、夕方5時以降になると眠気がすごかった。

お腹が空いて朝早めに起きてごはんを食べた。Cintaが買ってきてくれたらしい。ありがとう。

Cintaたちが残してくれた夜ごはんを朝ごはんに私が食べてみたいと言ったコロッケと生ハム、ひよこまめ。洋梨とコロッケが美味しかった。
朝日が美しい

この日は朝ご飯を食べてから、バルセロナの海はどんな感じだろうと、私のビーチに行きたいという気持ちとCintaのアイデアとから、ビーチコーミングをしてそのあとCinta案でリフトに乗って丘の上の美術館に行くということになった。

いい感じの木を見つける

バルセロナはとても日差しが強くてまぶしかった。サングラス必須。ビーチコーミングのあとはカフェでクロワッサンとアップルパイとカフェオレを頼んだ。

カフェオレ、アップルパイ朝ごはん

近所のおばあさんとインコの話をして、歩いてリフトへ向かった。

インコおばあちゃんと会話

リフトは行列で40分待ちだったが、リフトを使えばバスや電車で乗り継ぐよりも早く楽にいけるし、待って乗ってみようということになった。

私たちの後ろには中年アメリカ人男性がいて話しかけてきた。いかにも絵にかいたようなアメリカ人でネルシャツ、短パン、長めの靴下にスニーカー、キャップ、サングラスだった。
彼はプライベートジェットで家族とLAから来たと言っていた。
ドイツ、イタリアと周遊し今日はバルセロナだとか、、、ドイツでは細長い武器のような刀をお土産に買ったという話がおもしろかった。
なんでそんなもの買ったんだ、、、と思ったのと
それにしてもプライベートジェットだなんてすごい、、、。

リフトは旅行ぽくて楽しかった。街や建物についてCintaの解説付。

リフトからの景色

リフトを降りてからは15分くらい、それぞれの仕事の話をしながら美術館まで歩いた。

国立美術館に行き全部のセクションをチェックした。作品との距離感に大満足だった。ガラスもないしとても見やすい。

観覧の途中、まだ入館して30分くらいだったが、間違いの1時間前倒しの閉館アナウンスが、スタッフに聞いたところ、「あのアナウンスはただの間違い、前にもあった」とか、休みの日でスタッフがなるべく早く帰りたいからお客さんの退館をうながしているのかと思った。現にそのあと少し人が減ったので展示がとても見やすくなった。

スペインでかなりいいなと思う画家を見つけてしまった、、、。いいなと思う絵を見て名前を調べたら絶対この画家だった。
ピカソも通ったといわれているレストラン4GATS(くわとろが)にも飾ってた画家Ramon Casasラモンカサス。
まだほかにも何人かメモしたのでまた美術館篇でまとめるかも、、、。

電車でアパートに帰ってから友達がつくってくれた昼ご飯を食べる。

日本にはない黒いキノコ入りハンバーグ
「死んだトランペット」という名前のきのこ
trompeta de la mort とメモしてました

夜ご飯をたべながら、友達と3人で制作のことを話したり、ポートフォリオを見せてもらったりした。サラダを少し食べ時差ぼけのためか夕方に寝落ちてしまう。

夜ごはん

多分、たくさん歩いたわりにご飯の量がすくないせいで3日目に低血糖症になってしまう。

3日目 カフェ、蚤の市、サクラダファミリア

朝9時頃からルームメイトのMilaとカフェへ、この日は少し寒かった。
Three Marksというアパートから歩いて15分くらいのところへ歩いて行った。
カフェでCintaの友達の店員さんにポストカードをプレゼントする。
カフェで座ってる最中は寒くてMilaに上着を借りた。
Milaはカフェの後学校にいくはずだったけど、休講になり、一緒に観光してくれた。私はスペイン語はあまりわからないので助かった。

クロワッサンがおいしかった

わたしが初日歩いてみた場所で、彫刻が素晴らしくて気に入った場所でもあるArc de triomfにも寄った。バルセロナ凱旋門のこと。

凱旋門の近くにあったお気に入りの銅像

蚤の市に行って、かなり悩んで考えた結果額縁を買ってしまった。20ユーロ、日本円で3500円くらい。

悩み中

このクオリティとデザインなかなかないなと思った。
Milaがお店の人とのやりとりをスペイン語でサポートしてくれた。
持って帰れるかサイズや重さやかなり悩んだがいけるだろうと判断し、勢いで購入した。少し疲れているなあという気がした。

目眩のしそうな人混み蚤の市

そのあとサクラダファミリアを見て、写真を撮って帰った。

建築中のサクラダファミリア
完成まで5年といわれている(友達情報)

お昼ご飯は、買いに行く気力もなく、とりあえずなんでもいいやと適当に日本から持ってきたインスタントラーメンに卵を落として食べた。
アパートでMilaの作品を見せてもらった。彼女の作品のプリントを何枚か貰った。日本に帰ったらアパートに飾った写真を送ると約束した。

新しいイベントのプリントを準備中らしい
Milaの作品

アパートには14時くらいに戻ったので飛行機でやぶれて爆発してしまったぬいぐるみを縫いなおした。
このとき購入した額縁がスーツケースに微妙に入らないことに気づく、、、Oh no~ 近所の額縁屋さんまで歩いていき切ってもらえるか聞いたところ25ユーロするとか、悪くないけれど、これ以上額縁にお金も使いたくないし(もともと安かったけど、、、)友達の家に置いていこうかと思った。
Cintaに相談したら、せっかくだし日本に持って帰ったほうがいいと言ってくれてスタジオの知人を手配してくれた。
優しすぎて申し訳ないなと思いつつ、スペインで自分では何もできないことに疲れてしまっていた。ご飯の量が少なかったのもある。
元気ならこの日、友達の父の誕生日会に出席するつもりだったのに行けなくなってしまい、日本から持ってきたお土産を友達に預けた。
友達のCintaのお母さんがアパートまで来てくれて、
挨拶することはできた。かっこいいひとだった。挨拶の時、日本はハグしない文化なのを気を使ってか、わざわざ聞いてくださったのが新鮮だった。

しばしば様子見にくるチュチ

チュチはCintaの猫ちゃん。

4日目 養生

3日目から日付が変わって深夜に体がふるえて変な感じがした。
Cintaに体調が悪いことを伝え、朝にとにかく何か食べたいと伝えて、肉とビタミン剤とオレンジジュースを買ってきてもらった。
とにかく調理をして、お米も少しあったので、おかゆを作って食べた。

羽毛付き鶏肉、コンロで皮を炙ってからの調理。

3日目の夕方くらいから4日目が時差ボケも一番ひどかった気がする。深夜に起きてしまって、スペインで色々なことがあったから日本の友達と電話したりした。英語使って英語思想だとやっぱりとらえ方が大げさになったりする気がして、日本語思想と言語で友達と話しながら頭の中整理すると落ち着いたりもした。
海外で体調が悪くなると普段よりも不安にもなったりして、日本に帰れますようにとカテドラルにも地元の神社のことも思って祈った。
日本に帰ってすき焼きを食べることを想像して少し希望が持てた。とりあえずこの日からしっかり食べると心に決め、おかゆを毎日作って食べた。

命を救ったビタミン剤、なぜかバッテリーチャージャーのオマケ付き

4日目は回復のため、とにかくアパートにいることにした。洗濯をし、Miraがスタジオまで行ってくれたり、私はチュチと寝たりした。夕方はスタジオまで額縁の木枠を取りに行った。

私がダウンしたのでCintaも心配かけさせてペースを乱させたなと思う。友達は私に元気に過ごしてほしいし紹介した人にも会ってほしいし食べ物もいろいろ試してほしい気持ちから、たくさんサポートしてくれたけど私はその半分くらいしか吸収できずだった。でもなんだかんだ毎日充実しているなと今、日記を書いていて思う。
Cintaの紹介してくれた友達にもコンディション的にも結局会うことができなかったけど、instagramで連絡して知り合えた。

4日目くらいで下記記事で感じたエレベーターやドアや日常の勝手が違うことのストレスが溜まっていたと思う。

5日目 アントニオロペス展 カサミラ

体調も少し復活し朝のほうが元気なので午前中から行動。
カサミラのアートギャラリーであったアントニオロペスの展示はスペインの友達からのおすすめもあり、絶対に見に行った方がいいと思い行くことにした。

Casa Mira のギャラリー入口

そこで2時間くらい過ごした。このためにバルセロナに行ったんだと思えたくらい良い展示だった。彼の絵を前にしたら、絵から時間や人の暮らしがそこにあるとすぐにわかって、うれしくて少し涙がでた。こんな風な絵を描ける人は日本にはいないし、ほんとに現実や生活と向き合って描いているのがわかった。自分もなかなか評価されないし有名になれていないけれど正しい絵をかけているような気もした。ここに来たことにはほんとに意味があることだったと感じた。腰痛であまり重い荷物が持てないのを気にしつつも、とても良い展示だったのでカタログを買った。

カサミラに入る時のひと悶着について。
列に並んでいたのだけど、順番が来たと思ったら、オンラインでチケットを購入するようスタッフに言われた。試してみたもののシステムの関係で上手くいかず、同じスタッフの方に無理だよとエラー画面を見せたら、ごめんね~と言われ結局並ばずに受付へ通してもらえた。

お昼過ぎに帰って、お昼ご飯を食べて、午後はゆっくり過ごした。確かアパートでおかゆと鶏肉を甘辛く炊いたのを合わせて中国風おかゆみたいにして食べた気がする。

H&Mの建物もおしゃれ

上記4日目、5日目について書いていて思ったけれど、3日目は疲れすぎて不安でいっぱいだったけれど短時間でよく復活したし、この日も展示を見に行けてよかった。
CintaとMiraとCinta家族のサポートに感謝したいし、人に恵まれていたと思う。次回旅のときはもっとしっかり食べる事を楽しみたいし、もっと食べようと思った。

バルセロナ最後の晩餐

明日からさむいさむいマドリード、
バルセロナは秋の大阪と同じくらいの気温だったけれど、マドリードは冬だった。

旅日記は後半へ続く↓

美術館についてまとめた記事↓


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