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[理系による「映画」考察] カリガリ博士(1921) ➡ドイツの前衛芸術(表現主義)を舞台美術に使ったアングラ演劇の映画化

#以下、ネタバレを含みますので、まだ見られておられない方は、閲覧注意でお願いします。

なんじゃ!、このドイツの前衛芸術(表現主義)を舞台美術に使ったアングラ演劇っぽい映画は!
が第一印象でした。

精神異常に精神異常を重ねるオチは、今となってはあるあるな型ですが、これがドイツの前衛的な舞台美術とまあよく合う。で、最後はデ・キリコで、おなか一杯状態。

1920年代の芸術ムーブメントは、
ベルリン:表現主義
パリ:シュールレアリズム
と、2つの源流は同じように感じられるのですが、パリはなぜか良い意味ユーモアがあるのに対して、ベルリンは妙な不安感を抱かせる意図が強すぎて重い…。(が、その後、抽象芸術に行ったマレーヴィチとカンディンスキーは大好きです!)

話は少しずれますが、この時期のウィーン芸術も源流は同じのように感じますが、華やかさがなぜかあります。どちらにしても、エゴン・シーレ展に行かれた方は、その時代の空気感が感じられて、この映画を見てもよいと思います。が、エゴン・シーレもそれなりに濃ゆいので、連チャンによる胸やけ注意。

数年前、紅テントを見たのを機に(その時も、なんじゃこりゃ!、だった)、一時アングラ演劇にはまったのですが、あまりに見すぎて胸やけを起こしたの思い出しました…






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