夢の誤解と笑顔の再会
「私たち別れましょ。さようなら」
2023年7月1日。約三か月続いた僕たちの関係が終わった。
たった今、僕はフラれた。
理由は…わからない。
理由を知るために、僕は、彼女に声をかけようとした。
しかし、彼女は、くるっと回れ右をして、僕の前から姿を消した。
初めての失恋だった。初めての悲しみだった。
感情がぐちゃぐちゃになった僕は、
何も考えることができず、その場で呆然と立ち尽すことしかできなかった。
次の日、僕ははこの世の終わりのような顔をしながら学校に登校してきた。
なにせ、大好きだった彼女に理由もなくフラれたのだから
「最悪だ。」
そんな言葉を一人つぶやく。すると
「何が、最悪なのよ。嫌なことでもあったのかしら?」
今のこの世の終わりの顔をしている原因が声をかけてきた。
昨日理由も言わずに僕のことをフッた意味不明な人間だ。彼女から声をかけてきた今なら、昨日謎に僕をフッた理由がわかるのでは!?
そんなことを思ったが、行動には移さなかった。
僕はこの時、彼女のことをスルーして、そのまま、生徒玄関に向かった。
「ちょっと!!待ちなさいよ!!」
そんな声が後ろから響き渡る。しかし、僕は無視を決め込んだ。
今彼女と話してしまうと、僕は…
1時間目が終わった後、僕は自分の席で、陰キャになっていた。
クラスからざわめきが聞こえる。
なぜなら、昨日まで、男子グループの中心で陽キャだったからだ。
昨日まで陽キャ中の陽キャが、今日急に陰キャになっていたらどう思うか?
答えはシンプr…
「なに陰の呼吸の使い手になってんのよ。朝から元気ないじゃない。どうしたの?」
まーた犯人が話しかけてきた。無視だ無視。
「こっち向きなさい…よ!!」
彼女は、僕の顔を無理やり掴んで、犯人は、顔を向き合うようにした。あと近い。
なんか、無理やりな彼女にガツンと言いたくなった。
「お前はもう僕の彼女じゃないだろ!!??別に俺にかまう必要ないじゃねか!!どっかいけよ!!」
あたりは静かになった。それもそうだ。僕はそれなりに大きな声で言ったからだ。彼女は呆然としていた。
まるで昨日の僕と同じように…
放課後、すべての授業を終えた僕は、校門に向っていた。
向かう最中、たくさんの生徒からの視線を食らった。
それもそうか。あんな大声だしたもんな。
校門にたどりついた瞬間、僕が大声を上げた人物が現れる。
「ちょっと、お話しようかしら…??」
彼女の顔は完全にブチきれていた。まじで、初めて見た顔だった。
僕はそんな顔に驚きつつ、どうするべきか考えた。
「さて。まず最初の話。なぜ、あんたは1時間目の後私にキレたのかしら?」
向かい側に座っている彼女が、ストローでアイスコーヒーを混ぜながら言った。今。僕たちは学校から近い喫茶店にいる。僕は彼女の問いにこう答えた。
「そんなもん、昨日お前が理由も話さず俺をフッたからだろ?」
彼女はきょとんとしていた。まるで意味が分かってないようだった。
しかし、彼女はウンウンとうなずき始め、彼女は徐々に笑い始めた。
「昨日は私はあんたをフッたりなんかしてないわ。今朝の夢じゃない?」
クスクスと笑う彼女。なんで夢と解釈されんだ!!
…と思ったが、何となくわかる気がした。
僕は、夢のなかで彼女と何かをしたとき、あたかも昨日彼女との出来事があったかのように話した。
その時いつも、
「そんなことなかったじゃない~」
と言われるだけだった。実際、その時は本当にそんなことはなかった。
しかし、だ。昨日僕は、フラれた後、寝るまでのことをはっきり覚えている。どこで何をしたのかすらも、鮮明に覚えている。
「また、いつもと同じパターンでしょ?もう~びっくりしたじゃない~」
彼女は笑いながら言った。しかし、僕は笑えなかった。
本当にフラれていたら。こんな優しい彼女に本当にフラれていたら。
そんなことを考えると。怖くて仕方がなかった。
でも、彼女は今、笑っている。彼女は僕のことを見捨ててない。
彼女は僕のことをフッていない。それだけで、元気が出てきた。
だから、僕は彼女に
「そうかもな!今朝の夢だったのかもな!ごめんな!」
そう言った。彼女は
「次おんなじことしたらマジでフるから。」
そんな怖いことを告げてきた。僕は
「頼むからマジでやめてくれ。」
本当にそう願いながいながら、彼女に言った。
僕が本気になった姿を見て彼女は笑った。
その彼女の笑ってる姿を見て僕も笑った。
あとがき
こんにちわ。Mizuです。この物語を読んでいただきありがとうございます!この物語は面白かったですか?おもしろかった人が一人でもいれば作ったかいがありました!
この物語、ここで終わらすのもいいんですが。一応次回の伏線もはってあります。見たい方がおればぜひコメントで!
いいねとフォロー マジでお願いします(懇願))
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?