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茶の湯雑記

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お茶のお稽古、和菓子、茶道具…茶道にまつわる記事をまとめました。
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記事一覧

季節の懐紙〜夏〜

季節の懐紙〜夏〜

昨年、一昨年とこの時期にこんな記事を書きました。

ということで、今年もやります。夏の懐紙第三弾!
これまでに紹介したものと重なるところもありますが、何となくジャンル別にご紹介😊

季節の植物

左はホオズキ。
オレンジ色の風船のようなかわいらしい見た目が特徴的ですが、これは実ではなくガクが大きく膨らんだものらしいですね。(私はずっと実だと思っていました)

右はスイレン。淡い色彩で描かれたスイ

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花の異名を知っていますか

花の異名を知っていますか

先日のお茶のお稽古で、花の異名が話題となりました。

異名とは、本来の名称以外の呼び名。(花言葉とは違います)
以前何かの記事で書きましたが、お稽古では、季節や道具組みに合わせて茶杓の銘を考えるのも稽古のうちとされます。
その場合、本来の名称では面白くない(=趣きがない)ということで、異名が使われることが多々あります。

例えばこの時期なら、梅雨の花 紫陽花の異名、四葩【よひら】(ガクが四片あるこ

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夏に食べたい涼やかな和菓子

夏に食べたい涼やかな和菓子

梅雨入りも近付き、暑くなってきたこの頃。
見た目に涼やかな和菓子、冷やして食べたい和菓子など、私が夏に食べたい和菓子をご紹介します。

夏に食べたい和菓子涼嗜シリーズ 黄橘(きだち)

御菓子処 泉寿庵(兵庫県宝塚市)

以前お茶のお稽古で出していただきました。
葛のぷるぷるとした食感と柚子の香りが爽やかなお菓子です。
器ごと冷やしておくと更に美味しくいただけます。
4月〜9月頃の夏季限定の商品で

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糊こぼし

糊こぼし

昨日お茶のお稽古の時に、先生からお菓子をいただいて帰ってきました。
それがこちら、萬々堂通則さんの「糊こぼし」です。

早速お家で一服点てていただきました😊

ちなみに、糊こぼしは奈良 東大寺で行なわれる「お水取り」にちなんだお菓子です。

お水取りとは関西、特に近畿圏にお住まいの方は、この時期ニュースなどで目にする機会があると思います。
奈良に春の訪れを告げる東大寺二月堂のお水取り。
正式には

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春がやって来ました🌸

春がやって来ました🌸

今日で2月も終わり。「2月は逃げる」と言いますが、本当に早いですね。

さて、昨日のお茶のお稽古で桜餅をいただいてきました。
桜餅と言えば、きれいなピンク色(桜色)で桜の葉のいい香りを感じることができる春らしい和菓子です。

そんな桜餅ですが、関東風と関西風があることをご存知の方は多いと思います。

右側が関東風(長命寺桜餅)
左側が関西風(道明寺桜餅)

私は関西在住なので、左の道明寺のほうが馴

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干支の扇子コレクション

干支の扇子コレクション

ちょうど一年ぐらい前、こんな記事を書きました。

茶道に馴染みのある方はご存知だと思いますが、毎年秋頃になると、翌年の干支や勅題にちなんだ帛紗が販売されます。
私は毎年新しい帛紗を買って、新年の初稽古の日に使うようにしています。
同じように、扇子も干支を描いたものが色々出ていて、気に入ったものを購入したり、いただいたりして、気付いたら結構増えていました。

そもそも扇子とは扇子と聞くと、暑い時にう

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洋風せんべい ヴァッフェルとは

洋風せんべい ヴァッフェルとは

先日のお茶のお稽古で出していただいたお菓子が、京都の菓匠清閑院の「金胡麻せんべい雅月」。

特徴的な波型のクッキー生地にクリームをサンドしたお菓子。
こちらのお店のものでなくとも、皆さんどこかで目にしたことがあるのではないでしょうか。サクッとした食感と甘いクリームが美味しいですよね。
各お店それぞれに商品名をつけていると思いますが、「洋風せんべい」「ヴァッフェル菓子」というのが一般的な名称のようで

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夏の名残を味わう

夏の名残を味わう

先日知人からいただいたお菓子。
叶匠壽庵の夏限定のお菓子「夏の玉露路」です。

以前、他の記事でも書きましたが、叶匠壽庵は滋賀県に本社をおく和菓子屋さん。百貨店の和菓子売り場でもお馴染みのお店です。

お店のホームページによると、

とのこと。

久しぶりに抹茶を点てて、いただきました😋

食べてみると、餅羹というぐらいなので下側はもちもちで、その上に小豆がぎっしり。
これだけ小豆をのせればか

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手紙に香りを添えて

手紙に香りを添えて

皆さん、最近直筆の手紙を書いたことってありますか?
年賀状すら数年前にやめてしまった私。(それも印刷でしたが💦)
そんな私が先日10年ぶりぐらいに直筆の手紙を書きました。

というのも、先日お茶のお稽古で、茶事をしていただいたのです。
茶事というのは、すごく簡単に言うとお茶(抹茶)だけでなく、料理やお酒もついてくるフルコースの茶会。
その茶事にあたり、先生からご丁寧なお招きの手紙をいただいたので

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夏の懐紙 part2

夏の懐紙 part2

私の住む地域では梅雨明けも近いと言われているこの頃。梅雨が明ければ夏本番ですね☀️

昨年のこの時期、こんな記事を書きました。

以前も書きましたが、懐紙とは「懐に入れて携帯する二つ折りの和紙」。
茶道ではお菓子をいただく時に使います。

前回の記事以降、やっぱり気になったものを買ってしまい、またまた増えてしまいました😆
ということで、夏の懐紙part2です。

(右上から)
スイレン
朝顔

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素朴な疑問から、お菓子のいただき方を考えてみた

素朴な疑問から、お菓子のいただき方を考えてみた

先日のお茶のお稽古でご一緒していた方が言った一言がこちら。
「左から切るんですね」

茶会はもちろん、普段のお稽古でも、さまざまな和菓子が出されます。
それを自分の懐紙(二つ折りの和紙)にとって、楊枝でいただくのですが、お饅頭にしても羊羹にしても一口で食べるには大き過ぎます。
なので、楊枝で食べやすい大きさに切っていただきます。
彼女が言っているのは、懐紙にとったお菓子を切る時に、右から切るか左か

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瀬戸内檸檬どら焼き

瀬戸内檸檬どら焼き

先日久しぶりに百貨店に行く機会があり、黒船のどら焼きを買ってきました😊

黒船は、東京自由が丘に本店がある和菓子屋さん。百貨店にも多数出店されています。
カステラやどら焼きが有名ですが、私はここのどら焼きが大好き✨

そんな黒船さんの季節限定商品「瀬戸内檸檬どら焼き」が出ていたので、迷わず購入😊
それがこちら↓

レモンの絵が描かれた可愛らしいパッケージ。
せっかくなので抹茶を点てて、いただき

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若鮎の季節がやって来ました!

若鮎の季節がやって来ました!

皆さんは「若鮎」と聞くと何を思い浮かべますか。
こちらですか?

それともこちら?

こちらを思い浮かべた方は、結構な和菓子マニアかと🤭
私は完全にこちらですが。笑

鮎のお菓子、若鮎鮎漁が解禁になる6月が近付くと、多くの和菓子屋さんで販売される鮎の形をした和菓子。
若鮎、鮎菓子などお店によって呼び方は色々でしょうが、鮎の形をしたカステラ生地でやわらかい求肥、餡などを包んだお菓子です。

この鮎

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こんなお花見はいかがですか?

こんなお花見はいかがですか?

私の住む地域ではすっかり葉桜🍃になってしまいましたが、北日本や標高の高いところにお住まいの方々は、まだまだお花見を楽しんでいらっしゃるのでしょうか。

近くの桜が散ってしまったという皆さん、こんなお花見はいかがでしょうか。

はい、見ての通り桜のお茶碗です。
内側に桜の花びらが散っています。

そして、実は…

茶碗を支える台の部分(高台と言います)も桜なんです!
通常高台は丸いのが一般的なんで

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