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「まだ」 と 「もう」 の差 (vol 190)

ボトルの中のワインが半分

まだ」と「もう」の感じ方についての差についてよく使われる話。
今回の社内ツイートはこの話とは少し違うかも。

自分自身の評価を「まだ」と観るか「もう」ととらえるかの違いについて。

「もう」の人
人間、歳を重ねたり、役職が上がると、自己分析では自分の完成度が上がってきます。場合によっては、限界を感じる人もいます。
私はもう十分に学習や経験をしてきた。人の話の理解や状況判断は問題ないし、もうこれ以上勉強する必要もない。こんな風に自分を評価します。

「まだ」の人
一方で、自分はまだまだ未完成。これからも学び続ける必要がある。自分の知らない事、新しい事、 次の世代のメンバー含めて、どんな人や状況からも学ぶことができる。そう考えて行動する人もいます。

文章で読むと、「自分はそんなに奢っていない」「日常的に学んでいる」と思う人が大半。しかし実際の場面ではそうとも限りません。

私の場合も同じでした。
2014年、日本本社の指示で「拠点長はコーチングを勉強して下さい」と言われた時、私の第一声は「もう7年の拠点長経験者だし、何を今さら」でした😅。

最初は斜に構えた人でしたが、いざ勉強すると結構面白い、多くの未知に遭遇。拠点長として実践活用できるところも発見まだ発展途上だったんですね。
今ではコーチングアプローチを積極的に導入を薦める側です。カナダの拠点でもコーチングで対話を活性化、マネジャーの成長を促そうとしています。

歴史は繰り返す?
タイやカナダで「コーチングを勉強しよう」とシニアマネジメント層に提案した時の返事は、
  「コーチング? 今迄もやってきたし、勉強することなんてもうないね」
  「わたし? 私にはもう必要ないから」
ほとんどの場合、「私は、『もう』・・・」が返ってきました。

コーチングに限らず、新しいことに挑戦しよう変革しよう、といった提案に、
  〇〇はもう分かっている(できている)から必要ない。
至る所で言い訳が発生します。「もう」のオンパレード
一見、良識ある批判と思える反応、できない理由も、
実は「もう」の自己評価が根底にあるからではないでしょうか。

こんな時、「まだ」の考え方に自分を変えてもらう、チョット意地悪な質問
  「もう」と言うのは「それがあなたの限界だから?」
自尊心をくすぐって再度奮起を促します。
  「私の器は、まだ新しい学びを受取るスペースがあるよ」
と答えてもらえれば、大きな第一歩。
そんな狙いの社内ツイートです。

The speed of growth changes depending on whether we think "still" or "already".
Thinking that I have already done or I have already known is similar to thinking that I have already reached my limit. Therefore, it is more likely that we will stop growing there.
On the other hand, thinking that the current situation as "still not yet" means looking for further growth, saying that there is room for improvement, aiming for higher levels.
The value of "There is always a better way." leads to an attitude of aiming for the next level.
Why don't we accelerate our growth by making habit of self-talk that “I can still go better”?

「まだ」と思うか「もう既に」と思うかで成長のスピードが変わります。
自分はもうすでにできている、分かっている、と思うことは、既に自分の限界に到達していると思うことに似ています。その為、そこで成長が止まってしまう可能性が高くなります。
一方、現状を「まだ」と考えることは、もっと上を目指そう、もっと改善の余地がある、として更なる成長に目を向けることになります。
There is always a better way. の価値観は、常にもう一段上を目指す姿勢につながります。
「まだいける」と自分に語り掛ける、そんなセルフトークを習慣にして、自分の成長を加速してみませんか。

  「もうこれ以上自分には改善余地などないと思っているの?」
既に立派なマネジャーに意地悪かもしれません。自尊心をくすぐられると、
  「まあ、もうちょっとだけやってみよか」
この一言で、小さな変化の入り口が開きます。2014年の私もそうでしたから。

   瓢箪から駒が出るかもしれない。
そのきっかけは「もう」から「まだ」への気づきです。

まだ」「もっと」と考える。人間の成長余地は無限です。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
190本の記事を書きましたが、「まだまだ」ですね。
多くの方に読んで頂ける記事になるよう、もっと学びを積み上げます。

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