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寧日にペトリコールと、思うがままに。

昔、病院の先生から自分がHSPの傾向があると言われた時から今まで、たぶんそうなんだろうと思って生きている。病気や障害じゃなくてあくまでもその人の「性質」だから、医師にちゃんと診断してもらうってことは難しい。だからどうしても判断のほとんどは主観に頼るしかないのだけど。信頼している先生にそう言われたから、勝手に自分の中でだけ、HSPは私を構成する特徴の一つにしてある。

だいぶこの言葉も世間に浸透して、「ファッションHSP」やら、「HSPマウント」やらがあるらしい。こういうところ日本人らしいなあ、とすごく思う。まあたぶん、いつかは飽きられて使われなくなるか、新しいマウントやファッション化に切り替わるだけ。そういうもんだ、社会って。みんな生きるのに必死で、あの手この手を使って幸せを感じるための優越感とか、比較の材料を探してる。

いつか友人が運転する車の中で、決定的に友人と自分が違う部分を見つけたことがあった。
どうやら友人の中の社会は「大切な人」と「全く興味関心も持たないどうでもいい人」で分けられていて、「嫌いな人」がほぼいないらしい。なんて羨ましい感覚なんだろうと、改めて友人を尊敬した瞬間だった。
どれだけ最悪なことをしていて、周りから非難されている人であっても、自分自身に何の害も与えていなければ「興味もないどうでもいい人」止まりだって言われた。とても衝撃。
かっこいいなあと思う。もちろん友人の中ではたくさん悩みもあるんだろうけど、本当に素敵なところだってことには変わりない。

対して私は基盤に「全員にそれぞれ良い部分も悪い部分がある」という感覚があるから、「全く興味が湧かない人」っていう存在がいない。私の社会にどうでもいい人はいないのかもしれない。そんでもって自分を認めてくれる人を無意識にずっと探しているのかもしれない。
正直、笑えるくらいに生きづらい。
自分と合う人はとことん好きだし、あまりかかわりがない人もその人の素敵なところを探し出して無意識に好きになろうと勝手に私が努力する。そんな努力ずっと続くわけもなく、結果自分勝手に疲れてしまったり、特有の直感みたいなもので「あ、たぶんこの人合わないかも」と思ったら静かにフェードアウトしてしまう。
めちゃくちゃに他人軸で生きているかと思ったら、突然生存本能が働いて急に逃げ出す。切実に飼い猫になりたい。

何を結局言いたかったのか忘れてしまったのだけど、こんなに考え方も選択も違うのに、私の行きたい場所、やりたいことに気まぐれにぷらぷらとついてきてくれるそんな友人には感謝はしたいってことは言える。

一人でいろんな場所に思い付きで赴くことも大好きではあるからこそ、私のそんな気まぐれにもついてきてくれる人は気まぐれでいいと思う。そのくらいがちょうどいい。
10代前半から常に思い続けてるどっかに飛んで行ってしまいたいって衝動は相変わらずだから、大切に大切に準備をしていく。そのせいで先のことや昔のことばかりに目を向けてしまう自分に必要なことが自己表現であり、私はそれを一人で完成させることができないから、今の環境には心地よさも感じている。もちろん苦しさもついてくるけど。おかげでようやく今この瞬間にも目を向けることができている。


そうだ、この関連でちょっとわくわくする話を思い出した。
怖いもの知らずの父が、地元で有名な占い師(普段は全然違う仕事をしていてその人が占いもできるって知っている人だけ占ってるらしく、父がどこでその情報手に入れたのか未だに謎)に家族全員のことを占いに1人で行ったことがあったらしい。たぶん父のことだから面白半分で。私自身占いはほぼ信じていないし、生きるうえでエンタメ的に面白い要素として考えているのだけど、父が行った占いに関しては家族全員のことが気持ち悪いぐらいに合っていた。
父が占いに行った当時私はまだ5歳で、父が書いた私の生年月日と名前を見た占い師は「末娘は、音楽とか芸術活動で生きていきたいと将来言い出すと思う。自己表現、音楽って出てきてる」って言ったらしい。私が20歳になった頃、思い出したように父にそれを言われて鳥肌がたった。

どうやら、ちょっとすごい人も世の中にはいるのかもしれないねって話。テキトー言っただけの可能性もあるけどね。スピ系の話苦手な方が読んでいていたら申し訳ないです。



随分書いてしまったからこの辺にしておきます。
今日は雨上がりに外に出たから、ペトリコールの香りがした。
なんだか懐かしい匂い。今よりも背が低かった幼少期は地面からも近いから、この匂いが今よりも強く感じた。

あと今年はまだ雪が全然降らないし積もらないですね。嬉しいような寂しいような。
昔、住んでいたボロボロのお家の屋根から、よく雪山に飛び込んで遊んだ。
冷たくて、ふかふかで、でも長靴に入った雪は、ちょっと気持ち悪かったっけ。










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