溶けていない氷菓を食べた真夏
内臓から腐っていきそうなほどの暑さが始まっている。
駅前の薬局で買った日用品を千切れかかった袋に入れて帰宅する午後5時。
何をすればいいのか目的が不鮮明になってきて、頭の回転の悪さをこの暑さのせいにしたい。
夏はどうしてか、経験したこともない懐かしさに焦がれることがある。
田んぼ道の中自転車を走らせたことも無ければ、バス停で溶けかけたアイスを食べながら時間を待ったことも無い。それでも懐かしいと、寂しさを感じることがある。そのまま目を閉じて、逃げていたい現実があるみたい。
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