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★連載5★今まで学んできたコミュニケーション①                     

☆今までのコミュニケーション


まず初めに、一般に使われているコミュニケーションを解説をさせて頂きたいと思います。

自己啓発の分野でも、コミュニケーション技術は、セミナーや研修が行われています。

それだけ必要なスキルだと認識している方が多くいらっしゃるのだと思います。会社などで管理職に就き、人を指導したり、育てる立場の方は、必要なスキルだと認識している方が多いのだと思います。


☆コミュニケーション技術の必要性


人との関係を築く為には、コミュニケーション技術は知っていて困らないスキルだと私は感じています。

コミュニケーション技術は、人間関係を円滑にしたり、業務を円滑に展開できたり、自分が楽に他者との人間関係を構築する事ができるようにする技術でもあるのです。

管理職ともなれば、チームをまとめたり、部署内をまとめたりする役割もあるので、尚更、コミュニケーション技術は必要になってくるのです。

コミュニケーションを学び始めた頃こそが、私が初めて管理職に就いた頃であり、その頃が私の原点とも言えるスタートでした。

ここからは、過去の体験も含めてお話をしたいと思います。

☆コミュニケーションのとは?(自分対相手)

コミュニケーションとは、社会生活を営む人間のあいだに行われる知覚・感情・思考の伝達のことです。

コトバの意味事典

一般的にコミュニケーションの意味と検索をすると、上記同様な解説や説明が多いと思います。

人と人との間の伝達手段といった所でしょうか。

コミュニケーションは、人が言葉を伝え、言葉を受け取る。言葉を受け取ったら、言葉を返す。言葉のキャッチボールなのです。

言葉の中には、感情や気持ちも込められているのです。


因みに、私は25年、高齢者介護の仕事を介護施設でしてきました。10年は現場の介護職員として、その後の15年は介護施設の管理職などを経験させて頂きました。

私は、介護の仕事の中で沢山の事を学び、気付き、今に至ります。


☆高齢者介護の仕事の日々は、コミュニケーションの中で成り立っている


高齢者介護の仕事は、お客様である高齢者に直接介護サービスを提供し、お客様である高齢者と、深く関わり合う事が仕事なのです。

介護サービスとは、身体に直接触れ、介助をしたり、お手伝いをしたりします。そして、孫のように接する事もあります。日々、会話を重ね、コミュニケーションを深めていくのです。

プライバシーと言われる部分も、ご本人の了承を得て、介護を提供していく事になります。

介護の仕事は、ご本人の身体に直接触れ、日常生活で必要となる動作を、支援と言って、変わりに代行したり、援助と言って、お手伝いをしながら、ご本人と一緒に行なったりする事が仕事になります。

その方の日常生活の中で、動作がしにくくなってきている部分や不自由さを感じる部分を、お手伝いする仕事と言えます。

入浴のお手伝いでしたら、一般に言われている、”お風呂に入る”事と同じ事であり、お風呂での介護サービスを提供するのでしたら、お相手は裸でなければサービスを受ける事ができませんし、介護者側も提供する事ができません。

このように、プライバシーに関わる部分も、介護職員は、ご本人とコミュニケーションを取りながら、不快な思いをさせる事なく、安心して入浴をしてもらえるように、日々の介護を提供しているのです。

私たちは、自分1人で、好きな時間に、好きなようにお風呂に入る事ができますが、高齢になり、身体機能が低下すると、お風呂での動作が1人で難しくなってきます。入浴介助と言って、介護職員に手伝ってもらいながらお風呂に入る事になるのです。

通常のお風呂に入る時、私たちは、誰かに裸を見られながら、誰かに身体や髪を洗ってもらって入る事はありません。

高齢になると、人に手伝ってもらってお風呂に入る必要がある人がいるのです。

そして、裸を見せられるという事は、その方とコミュニケーションが取れているからとも言えるのです。

排泄のお手伝いも同様です。人には見られたくない部分を、見られて介護サービスを受けるという、ご本人のお気持も大切にしなければなりません。

介護サービスを受けると決めた、そこまでに至る感情の経緯は、高齢者であるご本人様の気持ちの整理が、どこまでできているかも実は重要なのです。

介護の仕事は、コミュニケーションが、お相手と取れていないと、自分が提供する介護サービスを受けてもらえない事さえあるのです。この事を介護拒否と言います。

だからこそ、介護の現場は、コミュニケーションは必須だと思うのです。もちろん、どの職業をとっても、コミュニケーションスキルはあっては困らないものなのです。


☆高齢者介護は、コミュニケーションが仕事


そして、介護の仕事は、物販の仕事とは違うので、人が提供するサービスが商品になるのです。極端な事を言うと、介護職員が商品であると言っても良いかもしれません。

介助やお手伝いというのは、モノではありません。人と直接関わる事なので、人の優しさや思いやりがサービスとなりうるのです。

言葉で人を励ます事も、癒す事もできるという事。

日々の介護の仕事で、言葉を大切にして私は高齢者の方と接しています。だからこそ、強く感じる事なのです。

コミュニケーションで築くのは、相手との信頼関係なのです。そして、信頼関係を築いた先につながるもの。

それが、調和のとれた関係ではないでしょうか。
どちらが偉い、どちらが正しいではなく、お互いが対等に、1人の人として認めた上で関わりを築いていくというものだと考えています。

決して、横柄に接するという事ではありません。

介護サービスは、人が提供して、人が直接受け取るサービスですので、提供する人が変われば、多少の差が生じるものでもあります。

個人差が生じるという事は当然の事なのです。提供する側の介護職員にも個性があり、受ける側の高齢者の方にも個性があります。ですので、合う、合わないというものが、どうしても発生してしまうのです。

この人から言われたら聞けるのに、あの人から言われたら何か、腹が立つ。と、いう事は無いでしょうか?

それは、人間関係が築けていて、信頼している人から言われる言葉と、自分が信頼していない人から言われる言葉の違いです。

単純に、合う、合わないというのも現実問題あります。
私たちも同様に、なんか合わないと感じる人もいますよね。

言葉の内容は同じでも、相手の人と成りを『コミュニケーション』で受け取っているから生じるのです。信頼できる人、できない人。その判断をしているのです。

介護サービスを受け取る側である高齢者が、納得できるものを提供する事が望ましいのですが、1から10まで統一したサービス。全く同じサービスを、提供するというのは、同一人物が24時間、365日提供する事を持っても不可能なのです。

例え、同一人物が介護サービスを提供したとしても、そこには、お互いの身体的なコンディションや心理的コンディションなども影響して、相手の納得する介護を毎日提供し続ける事は無理な話なのです。

今日、提供したサービス、同じように明日、提供したとしても、相手が、今日のように喜んで受けてくれるとは限らないのです。

人間は感情の生き物です。昨日と今日とでは違うのです。

そして、人には個々それぞれ、性格や個性があり、全く同じ人などは存在しません。介護を受ける側である高齢者本人も、性格があり個性があります。それはお互い様なのです。

介護職員は介護サービスを提供できていると思っていても、受け取る側の高齢者が、こんなの介護サービスでは無いと捉えられてしまうと、そこは成立せず、トラブルの原因に成りかねないのです。

人は機械ではありません。感情もあり、気持ちもあります。日々、その揺れ動く感情と気持ちと一緒に生きているのです。

ですから、『コミュニケーション』は大切であり、相手の望んでいる介護を引き出したり、できない時は誠意を持って対処する能力である、コミュニケーションスキルを、介護職員には求められていると感じるのです。

いいえ、人と関わる以上、コミュニケーションスキルは誰にとっても、知っていて損ではないツールであると言えるです。

言いたい事をはっきり言う事や、自分の思った事を何でも相手に言ってしまうような職員が、たまにいます。そのような職員に、指導する時に必ず言います。

「コミュニケーションや、感情のコントロールは仕事だけでなく、これからのあなたの人生の為にも、身に着けて損ではない。」

と伝えています。

何よりも、自分自身が生きていきやすくなるツールであると思うからです。


一人でも多くの人が、最期まで自分らしく、幸せに過ごせますように

最後までお読み頂きありがとうございました
次回もお逢いしましょう♬


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