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詩『Vanilla Sky(ヴァニラスカイ)』

見出し画像(みんなのフォトギャラリーより、ぴろこ このイタリアタデクウムシさん)

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くろい粒々のビーンズ蹴散らして、ふわふわの雲を囓るよvanilla sky 。夜でも朝でもない美しい空の中へ、落ちてゆくように身を乗り出す。君は行かないで、と鳥のように泣いた。いつか飛びこみたい真っ新な世界。蹲って丸くなる窓のこちら側で唸っているよ、Babe。今日もこどもたちがいじめで首を吊る。首の痣をばら撒きながら、屋上から飛び立ちたい。イカロスみたいに、太陽に焼かれるぐらい高く。甘いヴァニラの香りのする羽根を、酸素が足りなくてもがく羽根を、ずっとその囀りで優しく撫でていて。サンキュー、オレンジ色した髪の天使。君はいつまでも傾いた深夜の太陽だ。ハロー、ロリータ、身体の成長ばかりが先を走っている。追いつかない不揃いの果実を包むフリルの波。ピンクに色づいてゆく横顔。内部を循環する赤いジュースをかき混ぜて、ぼく、未満の容積を沸騰させたい。ふつ、ふつ、ふつ、秘かに熱い日々のマグマ。革命前夜に潜む地下の蕾よ。

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