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豆乳は特濃で


2024年4月19日(金)

金曜日ということで研究室のメンバーから飲みに行こうと誘われたけど、断ってしまった。
気乗りしないし、節約志向が高まり続けているし。
代わりに、研究室で一人飲みながら深夜まで作業していた。
はかどったのか、はかどらなかったのかも分からなかった。
ただ、気持ちは良かった。

明日20日から、企画で携わらせてもらった加川日向子さんの個展「橙の木 I, as a orange tree」が、代田橋の小さな本屋さん、バックパックブックスで始まる。
嬉しい。
今日はその設営のお手伝いに行った。
と言っても、僕は何も大したことは出来ず、8割ぐらい喋ってるだけだったんだけども。
恐らく一番の貢献は、作業が終わった後、セブンイレブンで加川さんにドーナツと豆乳を奢り、僕も豆乳が好きなんだとやや盛り上がる一時を作ったことだった。
加川さんも僕も、キッコーマンの「特濃」派だった。
アレより強いヤツあるか?

ところで、僕みたいな年寄からすると、未だにあの豆乳は「紀文(あの練り物で有名な)」のイメージがある。
昔は今のキッコーマンの豆乳のパッケージで「キッコーマン」と書かれている所に、「紀文」と書いてあったんだけども、いつの間にか「キッコーマン」になっていた。
調べたら、紀文グループの豆乳を作っていた会社が、2011年にキッコーマンの子会社になって、それ以降は「紀文」じゃなくて「キッコーマン」らしい。
いつの間にかダイエーがイオンになっていた、みたいな感じだな。
まぁこれも年寄ネタだけど、かつてはダイエーがプロ野球の球団まで持っていた訳で(今のソフトバンク)、あのダイエーが没落してイオンみたいなヤツの子会社になる時が来るなんて、隔世の感がある。

閑話休題。
設営をしていると、普段からお店に顔を出している人も、何の縁も無い道行く人も、何やってるのかなと気にかけてくれるのが嬉しかった。
何かをやっていることが伝わる、というのは良い。
小さな本屋さんから生まれる小さな渦ではあるけれども、この街の片隅のここから何かが始まって、どこかへと広まっていけば良いなと思う。
その始まりのシグナルが、多くの人に伝わりますように。

そんなことを考えていると、「遠きに行くには必ず邇(ちか)きよりす」という、中国の『中庸』の言葉を思い出す。
加川さんにとっても、お店にとっても、街にとっても、そして訪れる誰かにとっても、このささやかな展示がちょっと遠くに行けるキッカケとなることを願う。

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