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楽しく選ぼう、高校生におススメの本②

高校生に「私たちにおススメしたい小説はなんですか」と尋ねられて悩んだ末に作成したYes/Noチャート。
これは先月、12月に作成したものだけれど、また今作ったら違う本を入れてしまいそうでもあります……
自分自身、大きな地震があると『チェルノブイリの祈り』は読み返さなきゃとか思うし。そのぐらいの流動的な感じで見てもらえれば。

前回のエントリーはこちら。

⑤ハラハラ&スッキリしたいあなたに『ゴールデンスランバー』

濡れ衣を着せられた男のゆくえは? 伊坂節でハラハラ&スッキリ
(伊坂幸太郎は『終末のフール』みたいな短篇群像ものも好き)

⑥ハラハラはしたいけどクールなあなたに『火車』

おカネの失敗は怖いと学べる社会派サスペンス
(言わずと知れた宮部みゆき先生ですね。世は新NISAの時代ですが、おカネのこちら側の話も基礎教養として知っておきたい)

⑦海外に興味があり、音楽の好みがクラシックなあなたに『春になったら苺を摘みに』

イギリスに留学した筆者の視点から、さまざまな人々・自然に触れてみよう
(梨木香歩さんのエッセイ。彼女のスピリチュアルな面の英国ルーツの部分を感じられる。わりと昔に読んだのだけど、その知性と魂の気高さに感動したのだった)

⑧海外に興味があり、音楽の好みがラップのあなたに『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

イギリスから、今を生きる彼の地べたからのラップをどうぞ
(人種も貧富の差もごちゃまぜの場所に立っているからこそ見えるものがある……)

⑨海外に興味があり、音楽の好みがK-POPのあなたに『フィフティ・ピープル』

韓国の作家さん。50人ひとりひとりの短く、そして身近な話がからまりあって最高オブ最高
(読書会などでおすすめの本を聞かれるとついつい入れてしまう一冊。チョン・セランさん、いいんですよ本当に)

⑩現在に興味が向いていて、日本国内のことに関心があるあなたに『人間の建設』

「日本史上最も知的な雑談」。知性と知性のぶつかりあいを味わって
(このリストに理系っぽい本入れてなくてゴメンと一瞬思ったんだけど、岡潔とか朝永振一郎の発言や書くものなど見ると、大きな知性の前には文理の分けなどささいな違いに思われるし)

⑪未来に興味が向いていて、テクノロジーがどうなるか関心があるあなたに『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』

テクノロジー界の異才、オードリー・タンの語る未来に耳を傾けよう
(語り下ろし。オードリー・タンの本はたくさんあるけど、この本は学校に行かなくなった経緯とか自身のルーツについて語っている部分、コロナ禍のさなかでの社会参画のスタンスが高校生に刺さるんじゃないかと思って)

⑫未来に興味が向いていて、空想するのが好きなあなたに『アルジャーノンに花束を』

SF小説の金字塔。本当のかしこさとは何だろうか
(言わずと知れた名作。これ、自分の成長によっても読みが変わってくるんだよね)

と、こんな感じが、2023年時点の高校生におススメの本でした!!

楽しく選ぼう、高校生におススメの本

(なんかわりと清らかな感じになってしまったのですが、じっさい自分が高校時代に読んでたものはぜんぜん違う、ということだけ付け加えておきます 笑)

(中日新聞さんに取材していただきました)


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