初めて受けた面接で感じた"嬉しい気持ち"

最近面接をいくつか受けた。とあるベンチャー企業のインターン選考の面接。面接官は人事責任者の方。面接の前の選考でも選考官がこの方だったため、あまり緊張せずに望むことができた。
その方が醸し出す雰囲気のようなものを体感したことがあったから、、、。

さて、この面接官の方をSさんとして、この方が"いかにすごかったのか"について今から語りたい。(ちなみに選考結果はまだわかっていない状態)

この面接は あらかじめ「価値観共有シート」のようなものを提出した上でのものだった。なのでSさんはあらかじめ 私が大事にしている価値観を頭に入れておいてくださったし、現在→過去→未来の順に聞いていくからね〜ということもあらかじめ伝えられていた。

たまに見かける「面接で合格できたかどうか」の基準の中に、「半分以上面接官の方の話をうかがう状況になったか」みたいなものがあると思うけれど、おそらくそういう状況の面接だった。つまり「自分が話すだけではなくて、面接官にも喋らせる(話させる)ことができた」、つまり自分に興味を持ってもらえた.....ということだ。(合格できたかどうかはまだ分からないけれど)

もちろんこれは嬉しいことだし、「自分の話を深掘りしてたくさん聞いてくださった」ことも面接後の満足感の1つの要因ではあった。
だけどこの面接を終えて「就活しててよかった、Sさんが面接官で良かった」と感じた理由は他にもある。

1つはSさんが私の話を聴きながら私の価値観をまとめてくれたことだ。「そういう〜〜な価値観が、現在の〇〇という行動や挑戦に結びついているんだね」、「過去の〇〇っていう出来事からその〜〜という考えが生まれて、今に繋がっているんだね」みたいな。
私は聴かれるがまま若干の緊張を抱えながら伝えたいことをできるだけ多く伝えようと話をしているだけなのに。Sさんは私の言いたいことをうまくまとめてくださっていた。私が伝えた"私という人生"のほんの一部から、私という人間を分かろうとしてくれていた。それにただただ私は感動していた。

面接終了後の逆質問の時間で、ついつい私はこんなことを聴いてしまった。
「どうしてそんなに学生が言ったことをうまくまとめたり繋げたりして次の質問を考えられるんですか、意識していることは何かありますか」、と。(ちなみにこれは逆質問としてはかなり微妙だと思うけれど)

そうしたらSさんはこんな感じのことを言っていた。

自分は人事という仕事をしている以上、年間1000人以上の学生と面談する。だからインプットが毎年毎年増え続ける。だからこその部分もある。
でもそれだけではなくて、"その人のストーリー"をとらえるようにしている。現在→過去→未来の順に質問することにも意味がある。
現在について最初に尋ねるのはもちろん「今」を(今の考えや価値観を)大切にしているから。
次に過去について尋ねるのは、今を形成しているのは過去だから。
人の心について「なんで、どうして」を質問する際は、仮説を立てて「なんで」を尋ねるようにしている。そうすると仮説に対しての反応を(学生から)もらえる。そうするとストーリーのブラッシュアップができる。これを繰り返せば良い。


私は感動していた。面接がうまく言ったかどうかより、Sさんの考え方というか面接への向き合い方を聴いて、もうこれだけで満たされた気持ちになった。学生と、そして採用とこんな風に向き合ってくれている面接官の方がいることに対して、純粋に嬉しさを感じていた。

面接官は誰しもこうではないよね?きっと。自分の話を熱心に聴いてくれるとは限らないよね、おそらく。

こんな気持ちになれる面接が続いたら良いな、面接を通して「尊敬したい」と思えるような人にまた出会えたら良いな。



(選考結果はまた報告します。)