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夏至・冬至 | 季節の変わり目に、ココロとカラダがキャッチすること

今年(2018年)の夏至は6月21日。

季節の変わり目のうち、夏至と冬至のあたりは体調がすぐれない。

夏至の前後は風邪のような症状に悩まされる。鼻水がとまらず、ティッシュペーパー1箱を空にしたこともあれば、通勤途中にお腹を下したような症状にも襲われたことも・・・。

冬至前後は、肩こりや頭痛、吐き気に悩まされる。あるとき、職場の同僚とのランチに行く直前に頭痛が始まり、レストランで気持ちが悪くなってしまい、注文した食事に一切手をつけられずにオフィスに戻ったこともあった。

もちろん、春分の前後は花粉症がピークを迎えるし、秋分の前後は夏の疲れが出ることもある。それぞれの季節でそれぞれの体調があるけれど、季節の変わり目とは自然界のエネルギーの転換点であり、それが体調にも影響しているのではないかと思っている。

特に夏至と冬至は、それまで伸びてきた昼と夜の長さがピークに達して、その日を境にだんだん短くなっていくことからも分かるように、陽と陰のエネルギーがそれぞれ逆方向に転じるのだから、生命体に大きな負荷がかかっても不思議ではない。

しかし、梅雨や年が明けるころには、心身ともにすっきりして、その後にくる暑さや寒さにも耐えられる身体になっていることを考えると、それはある意味、次の季節への準備と調整なのかもしれない。

私の例でいえば、夏至の前後の鼻水や下痢は、梅雨の時分に溜め込んだ水分(雨や湿気)を体外に排出し、夏バテしない身体を作ろうとするもの。冬至の時季の肩こりと頭痛は、一年分の老廃物が身体に溜まったものであり、嘔吐はその老廃物を排出し、新たな年を迎える身体を作る作用の一つといえる。

民俗学者の折口信夫は、「年が改まる」の「あらたまる(改まる)」とは、「しいたましい(新しい魂)」に生まれ変わることと説いたが、その「たましい(魂)」の入れ物である「身体」も新しくなるということを、実感する瞬間でもある。

日本では古来、一日を太陽の動きで、一ヶ月を月の満ち欠けで、一年を太陽の動きで測る「太陰太陽暦」が使用されていたが、月の満ち欠けによる太陰暦の一年と、太陽の動きで測る太陽暦の一年との間でずれが生じる。それのずれを調整・解消するために、古代中国で考えられた「二十四節気」が江戸時代に導入されたという。

調べた「二十四節気」をかなりかいつまんでいうと、地球からみた太陽の通り道を一年とし、それを15度ずつ24分割したもので、最初に春分、夏至、秋分、冬至で4分割し、その中間に立春、立夏、立秋、立冬を置き、さらにその中を3分割することで二十四の節気となるらしい。

ここ数年、8月中頃にやってくる立秋を境に、雨の日がなかり長く続くことに気がついた。それまでの服装では肌寒く、温かみのある秋の装いが恋しくなる。また、2月の立春(豆まきの節分)を境に、急に太陽の光がまぶしく感じるようになり、重たいコートを脱いで、春らしい軽やかな色合いの服が着たくなる。夏至や冬至ほど体調に影響があるわけではないけれど、気温の変化を感じながら、心理面の区切りをつけることが多い。

月の満ち欠けが、人体や心理に影響を与えていることはよく聞くけれど、一年の単位で自分の身体の調子や心の動きを追っていくと、太陽の動きや陽の強弱からも、大きな影響を受けていることがわかる。

自然・天体の変化や動きを感じにくくなったと言われる現代人でも、案外、ココロとカラダは、そのメッセージをしっかりと受け取っているのかもしれない。



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