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パリ逍遥遊

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フランスでのライフスタイルから、ワークライフバランスを考えてゆきます。
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#日記

パリ逍遥遊 フランス語を習う

パリ逍遥遊 フランス語を習う

フランスでは日本人はよく声をかけられるのだ。

パリに赴任して1年が過ぎた頃、地下鉄に乗っていたら、とある男性が声をかけてきた。金髪のフランス人だ。しかし、その口元から発せられる言葉は日本語。小脇に日本語の教科書を抱えている。彼の日本語の教科書を見せてもらうと、結構難しいレベルの教科書だ。自宅の最寄り駅に近づき、”Au revoir”を言おうとしたら、彼も同じ駅だという。

一緒にメテロを降り、し

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パリ逍遥遊 メドックマラソン

パリ逍遥遊 メドックマラソン

普段何気なく過ごしている生活であっても、その延長線上には未だ見た事のない事象が広がっている。皆さんはそこに行った経験があるだろうか。

例えば、音楽プレーヤー。iPodなりステレオなりの音量を最大にしたことはあるだろうか?
おとなしいクラシック曲でも爆音になり、ベートーベン6番やブラームス4番と初期のアイアンメイデンとの区別がつかなくなる臨界点がある。

例えば、自動車。タコメーターが振り切れるほ

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パリ逍遥遊 ダンテ神曲

パリ逍遥遊 ダンテ神曲

ダンテの神曲に出てくる「地獄編」と言えば、ミケランジェロの「最後の審判」。ローマバチカン市国にローマ教皇の公邸バチカン宮殿にあるシスティーナ礼拝堂の主祭壇の背面を飾る「最後の審判」の地獄の箇所は、ミケランジェロがダンテの「地獄篇」からインスピレーションを得て、描いたと言われている。

「最後の審判」見たさに、パリ・オルリー空港から機上の人となった。アメリカの4つの州の境界線が集まった点をフォー・コ

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パリ逍遥遊 我が家の雨漏り

パリ逍遥遊 我が家の雨漏り

ここ数日の悪天候で職場に行くのも帰るのも億劫だ。

東京と比べると雨水が恐ろしく汚い。上を眺めると大きな美術館に迷い込んだような景色のパリだが、下は地獄のパリ。土埃と混ざり茶色になって、タバコの吸い殻や犬のフンをさらって下水溝に落ちてゆく雨水を見ていると、ダンテの神曲に出てくる地獄前域のようだ。ここからが地球の中心に落ちてゆく、漏斗状の地獄の始まりだ。

そんなこんなで仕事から帰ってきて玄関の電気

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