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パリジェンヌの恋愛ノート

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パリジェンヌ歴223年🇫🇷。その前にロンドン🇬🇧、ローマ🇮🇹、途中モナコ🇲🇨。4カ国をめぐる恋愛の数々のエピソード。それぞれの国の恋愛事情。専門のアンティーク業界ならではの国際移動。イタ…
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記事一覧

シャレー❤️

シャレー❤️

シャレーは、ヨーロッパのアルプス地方に典型的なタイプの建物または家のこと。木で作られ、重く、緩やかに傾斜した屋根と、家の正面に直角に設置された広くて支えのあるひさしがある。
日本人視点で一言でいえば、「カワイイ❤️」。カワイイけれど、お値段はカワイクない。笑 それこそ、お城ぐらいの値段のものもたくさんある。パリのアパルトマンとどっちが高いかわからないぐらい!
彼は、このシャレーを入手したのは、後発

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エジプトのゲイとラクダとピラミッド4

エジプトのゲイとラクダとピラミッド4

メイドになるための学校があり、英語も話せるフィリピン人は、欧米家庭から人気が高い。エジプトもイギリスの植民地だったから、富裕層は英語がメインである。彼は、元々はレバノン系で、フランス語のリセに行ったから、フランス語🇫🇷がメインなだけ。英語は、もちろんできないわけじゃない。お手伝いさんへの指示ぐらい、どうってことない。
さまざまなハウスキーピングにプロらしい仕事ぶりを見せていたが、やはり海外では

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年上ブラック美女

年上ブラック美女

彼との関係は、「深まる」という感じではなく、時々会うだけ。イギリス🇬🇧とフランス🇫🇷と離れてるし、大好きなお父様をパリの事故死で失った彼は、パリは辛くて来たくない。私が用事を作ってロンドンに行ったときに会う、というだけの関係が続いていた。
ある時、会うことになっていた私が着いて、インターフォンを鳴らした。入ると、鍵を開けてくれた彼が、階段の上から身を乗りだしてこちらを見ている。なんだかボー

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彼にとってのパリ🇫🇷、私にとってのロンドン🇬🇧

彼にとってのパリ🇫🇷、私にとってのロンドン🇬🇧

イギリス貴族の彼。フィーリングもぴったりだったのに、ちゃんとしたカップルとして付き合うことにはならなかった。
当時の私は、大嫌いだったロンドンを脱出してパリに引越したばかり。ロンドンに頻繁に来た気持ちはなかった。彼の方は、パリは、大好きなお父様が亡くなった嫌な思い出の街。ただ遊びに行く、という気分には全くなれない街だった。
彼の喫煙量もネック。ドラッグに手を出す代わりか、ひっきりなしに吸っていた。

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パリで一人プリティーウーマン

パリで一人プリティーウーマン

ロンドンのホテルのオーナーだから、ベースはロンドン。そんなに会えないけれど、問題なし。パリやロンドンで時々会ってるうちに、初夏。ソルドの季節❣️ パリに住んでる特権❣️ 一流ブランドから何から何まで、セールになるのです! しかも、半額などうれしい割引率。
ロンドンに電話した。
「あのね、パリは明日からソルドよ?」
しばらくして、彼のパリの部下的立場の友人から連絡があった。ちょうどロンドンに行ってた

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最高級ホテルのスイートルームにあったもの

最高級ホテルのスイートルームにあったもの

ホテル業界同士の繋がりで、特別料金で泊まれるらしく、パリ出張時には、みんなの憧れの5つ星ホテルのプラザ・アテネに泊まることが多かった。その最初の宿泊のとき、彼に遊びに来ないかと言われ、好奇心満々でお部屋を見に行った。
ドキドキしながら、言われたフロアに向かってお部屋に入ると。。。
あら?なんだか家に戻ってきたような??
不思議な感覚に襲われて見ていると、わかった!なんとカーテンが、我が家と同じだっ

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メイフェアのホテルオーナー2

メイフェアのホテルオーナー2

彼の容貌は、確かに本人の自己申告通り、俳優のアル・パチーノに似ているけれど、何かが決定的に違った。洗練度?一目で高いとわかる仕立てのよいスーツを着て、おしゃれなのだけれど、纏ってる雰囲気が違う。ヨーロッパの洗練されたそれではなかった。出身を聞いて、それがなぜかわかった。彼は、イラン🇮🇷出身だった。イランの上流階級出身で、身内に外交官などがいた。既婚者で、私と年齢の近いのも含め、子どもも複数いた

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フランスのゴルフ場

フランスのゴルフ場

日本と違って、ヨーロッパ、特にフランスでは、ゴルフは富裕層のものである。ゴルフクラブは社交クラブであり、入会基準も厳しい。あるゴルフクラブは、外国人の入会も許していないほど。

たまたま、日本から父が来ることになった。お父さんがゴルフするなら、招待しようか?と。
ありがたく受けることにした。
シングルの腕前の父は、真剣。最初、私も一緒にプレーする話もあったけど、最初のホールで、さっさとリタイア勧告

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南仏のロシア人

南仏のロシア人

南仏コートダジュールに集うロシア&東欧女性達。冷戦終結後のロシア経済崩壊で、南仏に出稼ぎ&裕福な男性探しに来たと思っていたけれども、これはある意味伝統的なことだった。

元から南仏は、特にロシア貴族とイギリス貴族が避寒地として好んで暮らした街。そのためニースには文化的影響を受けたさまざまな建造物が残り、ベルエポック(古きよき時代)の空気を今に伝えている。海沿いのプロムナードデザングレ(「イギリス人

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ボロボロ ラペルラ

ボロボロ ラペルラ

母と行ったイタリアで買ってもらったイタリア製のラペルラのブラ。イタリアらしい繊細なレースと刺繍、「真珠」ラ・ペルラのビーズがつけられ、シャンパン色のチュールレースの美しいイタリアらしいものだった。それが、なんだかボロボロの布の残骸となって置いてあった🤭
乾燥機を高温でかけたのだろう。
ショックで、固まってしまう。🤯
母との思い出が‼️😭😨😭😨😢😢
すっかり気落ち。
ショックで言葉少

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