マガジンのカバー画像

お前などちょっと仲のいいだけの友達だ

30
別れる少し前に、恋人(だと思ってた人)に言われた言葉。 心の冷たい人と付き合うと心が壊れるという話。 6年間のエピソードを思いつく限り書いていきます。
運営しているクリエイター

#エッセイ

30. 気が済んだ

結局、彼とは心の交流が何も無かった。
ただ、利用し合っていただけ。
ただの暇つぶしとか、寂しさを埋めるとか、他にいい人がいないからその代理で。

私もようやく気が済んだ。
完全に好きな気持ちがなくならないかぎり、誰がなんと言おうと、自分がどれだけ傷つこうが、止められないのだ。

それで、私は彼に会うのをやめた。
唐突に。
彼に、「別れよう」と言う気はなかった。
だって、彼は、私と「付き合っている」

もっとみる

29.もうじゅうぶんじゃないか

私は5年以上の付き合いを経て、全くの謎だった彼の私生活・・・自宅や家族・・・
彼のお母さんにも紹介してもらえた。
もうじゅうぶんでしょう、気が済んだ、と思った。

このまま彼と付き合っていても、結婚することは絶対にない。
ずーっとこの状態が続くのだ。どちらかがやめるまで。
完全に私だけが一方的に彼に気をつかい、彼の都合に合わせてきた。少しでも私の意見をいえば、「めんどくさい女だな」と罵倒された。

もっとみる

28. 彼の嘘の住所

そんなことがあって、彼が嘘をついていたことに気づいてしまった。
本当はすでに新しい家に引っ越したあとなのに、忘れた携帯を送って貰うために、前の社宅の住所を言ってきた。

私は彼の携帯を元払いの宅急便で送ったが、たしかに、到着の連絡が遅いとは思った。
あとから思えば、不在票を、わざわざ無人の社宅に取りに行き、それから受け取ったから、遅くなったのだろう。

これはかなり私の心が傷ついた。

何ヶ月か後

もっとみる

⑯傷つきたくないよね!

彼が仕事上の事で疲弊しているようだった。

彼は、仕事のことは一切教えてくれなかった。愚痴を言ったり相談をしてくることもなかった。

ある時彼はいつもと少し様子が違った。
私といるときに仕事仲間から電話がかかってきて、その内容で、どうも理不尽な目にあって苦しんでいるような感じがした。

詳しく聞いても私は彼の仕事のことは分からないから、何も聞かず、励まそうとして、あえて彼とたわいもない話をしている

もっとみる

⑮ほかの男とやればいいだろう!

ぼかして書いてもいやらしい感じがするだけだろうから、率直に書くけど、彼と性行為があったかどうか。

あるかないかで言えば、あった。

ただし、彼はほとんど何もしない。
「自分はこんな事したくないのに無理やりされるから仕方なくされるがままでいてあげてる」
という態度だった。

だけど、内心はエッチなことがしたいと思ってるのは見え見えだったし、時々は彼も私の体を触ってきたりもした。

嫌がる彼に無理や

もっとみる

⑭彼はタバコを吸う

彼は喫煙者だった。

私はタバコを吸う人が大嫌いだった。
なぜなら、父親が喫煙者で、小さい頃から、顔に煙を吹きかけたれたり(赤ちゃんの頃からされていたらしい)、家でも車の中でも食事中もずっと吸っていて、そのせいでいつも体調が悪かった。

吸いたい時に吸えなければ機嫌を悪くして怒鳴ったりした。

家の中は常にヤニだらけで壁紙は黄色かったし、吸い殻が灰皿に溜まれば、ゴミ箱に捨てず食事用の食器にぶちまけ

もっとみる

⑬三食昼寝付きで死ぬまで安泰って魂胆ですか?

私は一人暮らしをしていて、彼と付き合い出した時は20代も後半で、経済的には自立していた。
彼への精神的依存には関係なく、仕事の方は上手くいっていた。

彼に養ってもらおうとは1度も考えたことは無かったが、ただずっと一緒にいたくて、
「私たち結婚したらどうかな?」と言ってみた。

そしたら彼は、
「え?結婚?それってあなた、人の金で三食昼寝付きで死ぬまで安泰って魂胆ですか?」と。
冗談かと思って見た

もっとみる

⑫一体彼のどこが好きだったのか

私は一体、なぜ彼のことをそんなに好きだったのか。
時々考える。

好きな感情は理屈じゃないんだろうけど。なにか理由はあるはず。

まず、私は初めてあった時に彼の見た目が好きになった。
どストライクってやつだった。
いい年して、ひとめぼれに近かったかもしれない。
初めて会ったのは、知り合いに誘われて飲み会に参加させてもらった時だ。
参加者は10人くらいだったか。

彼は全員に慕われて(るように見えた

もっとみる

⑪嘘をつく彼氏

彼は嘘を平気でつく。

私たちが付き合ったのは約6年間だけど、その後半は、本当に少しずつだけど、だんだん彼も私に協力的になってきて、私が会おうと誘っても、「その日は出張だからダメです」とか、ダメならちゃんと言ってくれるようになってきた。

でも、だいたいそれは嘘だった。
彼のSNSをよく観察していればわかった。
彼が参加しているコミュニティや、彼と繋がっている人達、くまなくチェックした。

出張で

もっとみる

⑩これ、人気ないね

彼は私が作った料理を食べなかった。
酒のあてになる缶詰や、レトルト食品を好んだ。

例によって彼が私の家で朝から酒を飲み、午前中のうちにつぶれて1人で勝手にベッドで寝始めた。

2時間くらいで起きるかと思ってテレビを見て時間を潰したが、2時間たっても4時間たっても起きない。
外が暗くなり始めた。

午後6時頃になって、そろそろ彼がお腹がすいて起きてくるだろうと思って、料理を作った。
パエリアを作っ

もっとみる
⑨俺に奢らせる気?

⑨俺に奢らせる気?

最初のデートで怒鳴られたことは書いたけど、
それから1ヶ月以内に次のデートが実施された。

彼が指定した飲食店で待ち合わせた。

彼はとても機嫌が良く、終始テンションが高く楽しそうに見えた。
沢山話をして、彼とより仲良くなれたと感じた。

極めつけは、私がお手洗いへ行っている間に、会計を済ませてくれていたことだ。
そろそろ・・・という所で、ちょっとお手洗いに行くから待ってて、と言って私は席を立った

もっとみる

⑧俺を詮索するのはやめろ

会う時は必ず、私から誘っていた。
彼から誘われたことは1度もない。
彼から誘わなくても、私が頻繁に誘っていたから。

彼は最初の頃、普段何をしているのか全くの謎だった。
暇なのか、予定があるのか分からないし教えてもくれないから、とりあえず2週間に一回はお誘いメールをした。
「次の週末、飲みに行こうよ」とかなんとか。

私の誘いに彼が乗り気になった場合、「では午後5時に○○で」とか返事が来る。
でも

もっとみる
⑦ 彼は私の家にある酒を毎回一滴残らず飲んでいった

⑦ 彼は私の家にある酒を毎回一滴残らず飲んでいった

彼がアルコール依存症だったかは分からないけど、依存症かもしれないと思ったことはある。
私は専門家じゃないから判断できない。
ただ、彼はお酒が大好きで、私の家に来ると家中の酒を飲み尽くし、最後には料理酒まで飲み始めたことがある。
不味い、と言いながら飲んでいた。

酒を飲むと、最初は機嫌が良くなり陽気になる。
優しいことも言ってくる。
でもそのうち眠気が来ると、言葉がきつくなる。
普段なら怒らないよ

もっとみる

⑥ 彼は私の名前を覚えない

彼は私の名前を覚えなかった。
わざとおぼえてないふりをしたのか。
わざと覚えないようにしたのか。
「あなたの名前など覚えてませんよ」という態度をとることによって、「あなたのことなど好きではないですよ」という意思表示をわざとしていると、当時の私は感じた。

とにかく、私のファーストネームを、覚えない。
付き合い始めならともかく、3年経っても覚えてないフリをしていた。
本当に興味がなくて知らないだけか

もっとみる