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ひとりひとりが意思決定できる仕組みとは?〜ティール組織をやってみた「自主経営」

会社ではできないことをしよう!」そんな想いで6年前から、会社と真逆の組織のカタチに挑戦して子連れMBAという活動をしてきました。その中で「ティール組織」という考えを参考にしながら試行錯誤しています。(以下ご参照)

今日はみなさんの組織やチームにちょっぴり役立ててもらえるように、ティール組織のエッセンスのひとつ「自主経営」について、私たちの体験を交えながら書きます。

ティール組織については、今回も音声メディアVOOXの嘉村賢州氏(東京工業大学リーダーシップ教育院特任准教授)の音声を参考にさせていただきました。VOOXは、素晴らしいスピーカーさんが勢ぞろいの音声メディアで、忙しいワーママや子育て世代に超オススメです!

ひとりひとりが意思決定できると楽しい!

自主経営とは、ひとりひとりが意思決定できること。人に決められたことをこなすだけより、自分で決められると楽しいし、意欲もグンと高まる!そうそうるとアウトプットも最高になるんじゃないか!という考えから来ています。

でも「自主経営=権限委譲」ではありません。そもそも、上が下に権限を移譲するということは階層構造(ヒエラルキー)が前提。その階層構造がそもそもないのがティール組織です。

階層構造を壊せばいいわけではない

ティール組織を目指し、階層構造をなくそうと、管理職をなくしちゃったらカオスになっちゃった・・そんな組織がたくさんあるそうです。

それは、組織の役割には①専門的に現場にかかわる役割と、②幅広い視野でかかわる役割の両方が必要だから。カオスになってしまった企業は、管理職をなくすことで、幅広い視野でかかわる役割がなくなってしまったからだそうです。

そして、これまでの組織では、「幅広い視野でかかわる役割」が上の階層にあったのが普通でした。つまり管理職ですね。その「幅広い視野でかかわる役割」を、上下ではなく、並列にすること、あくまでも一つの役割にすることで、階層構造がなくなります。

ティール組織の意思決定

一般的な階層構造で便利なのは意思決定です。普通の会社では、階層構造を活用して、上の人が意思決定をします。
階層構造の組織は、大量生産に適するモデルなので、現場の人を巻き込んでああだこうだ話し合うより、上でサクッと決めちゃったほうが素早く効率がいいのです。

また、みんなの集まる会議でお墨付きをえる方法も使われます集団で意思決定すると愚かな意思決定をしがち、ということが経営学でも言われているので、あまりオススメではないですが、雰囲気づくりにはいいのでしょう。

でも、こういった一般的な階層構造でされている意思決定の方法、上の人が意思決定する、会議でお墨付きをえる方法はティール組織ではほとんど使われていないそうです。ではどうやって意思決定しているのでしょう?

全員が自由に決める?それではカオスになってしまいます。これを解消した方法が
「助言プロセス」です。

助言プロセスを具体的に説明すると、基本、現場の人が意思決定をします。でもその際、まず①専門性の高い人に、その次に②影響受けそうな人に助言を求めます。そしてそれらの助言を得た現場の人は、真摯に受け止め考えるが、最終的には自分で決めます

そうすると、大企業あるあるの文句「上がそう決めたから」がなくなります。つまり、他責がなくなって、全てが自分ごとになります。

自主経営だけではダメ

こんな理想のような自主経営ですが、これだけでは機能しません。全ての情報開示、失敗糾弾しない文化など、いろいろな仕組みや文化があって初めてひとりひとりが意思決定できる仕組みが機能するのです。

ここまでが、嘉村賢州氏の言うティール組織のポイント「自主経営」です。ここからは、みなさんの参考にちょっぴりなるかもしれない、私たちの抱える問題と、私たちならではの解決策についてです。

経験の差

私たちのような、会社と反対の組織を目指すメンバーが、ゼロから集まって始めた組織では、階層構造のない組織づくりや、意思決定の仕組み自体は問題なく導入できます。

ただ、運営にかかわるメンバーの多くはワーキングペアレントや育休中のボランティアメンバーで、平均活動期間が1年以内と短いので、経験の差が結構でてくるのです。ここでいう経験は、私たちの事業において必要な経験なので、新しいメンバーが経験が浅いのは当然!

そうした時に、いくら「現場で意思決定したらいいよ」といっても、実質、入ったばかりのメンバーが意思決定するのはやっぱり難しいのです。
さらに、活動期間が1年以内の有志ボランティアメンバーだと、なかなかメンバーの成長を待つ時間もなく、、

そんな中、ティール組織のいう自主経営のように、すべてのことを現場のひとりひとりに任せると、助言して、やりとりして・・を丁寧に続けると時間も労力もすごくかかります。なので、勝負どころや大きな方向性は、長く関与して知見のあるメンバーでディレクションするようにしました。

ただ「挑戦」自体はすごく価値のあるものと捉え、手を挙げる人は拒まず、「失敗歓迎!」を掲げて、失敗を糾弾しない組織文化をつくることは続けていきます。

理念や仕組みの共有が難しい

前述の通り、活動期間が1年以内の有志ボランティアが多く、出入りが激しいので、想いや理念・運営の仕組みなどの共有が難しいことも課題です。丁寧にひとりひとりのオンボーディング時に説明するなどの解決策はありますが、中心のメンバーも余裕がそこまであるわけではないので、どう効率よく、効果的に共有できるのか試行錯誤を続けています。

日々のやり取りは全て透明化し、Slackはもちろん活用しています。それに加え、新しく入るメンバーへの共有の方法として私が試みているのが、noteのような文章に残しておいて読んでもらうことです。でもこんな長文、なかなか読んでくれないいかな・・

こんな、私たち特有の課題もありますが試行錯誤から学んでは、自分たちならではのやり方を追求しています。

前の記事でも書いたように、ティール組織とは10社あれば10通りのやり方があるもの。失敗も全て学びなので、みんなと一緒に学んでいけたらと思います。(おしまい)


実験しながら組織運営をしている子連れMBAに興味のある方はこちら。








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