記事一覧
21侯 竹笋生(たけのこしょうず)
「たけのこご飯」
今日は先月急逝された「野菜のおじさん」の月命日だからおばさんの家を訪ねた。
なかなかおじさんが亡くなった実感がわかなかったのだけど、販売所におじさん野菜がない時に「ああ、おじさんはいないのだな」っと感じる。
少しづつわかってきた。たまに野菜が並ぶ時はおばさんが採ってきてくれたのだ。畑ではまだおじさんが植えた野菜たちが育っている。
久しぶりに会ったおばさんは前髪を切って、雰
20侯 蚯蚓出(みみずいずる)
「ヒルより野苺」
森の中を散歩していると、茂みに野苺を発見!!みずみずしくてきらきらしている森のルビー。一粒口に含むと太陽と雨と五月の味がする。
茂みの奥にはもっと大粒の野苺がいくつも光ってる。取りに入りたいけれど、今日も私はサンダル、ほぼ裸足。
さっき道端でヒルに吸われたから、茂みの奥には絶対いっぱい、いずるはず。
どうしよう。。 選択肢は二つだ。
①諦める
②ヒルに吸われても
19侯 蛙始鳴(かわずはじめてなく)
「立夏明け はだし始めの 山登り」
5月5日子供の日、立夏。近所のみんなで近所の弘法山に登った。
私はいつも通り裸足で登ったけれど、初めて裸足で山登りする人もいて、うきうきした。木苺がなっていて、食べたら甘かった。初めて木苺を食べる子供もいて、立ち合えて嬉しかった。
みんなの「初めて」。毎日が「初めて」。
頂上では「春キャベツと新じゃがの味噌バタースープ」を作った。山の上であったかいものが
15侯 虹始見(にじはじめてあらわる)
家のすぐ隣に無人の野菜販売所がある。この10年間、野菜はほぼそこで買っている。販売所のおじさんは無農薬の野菜を育てて、毎日そこに置いていく。
10年前は私は病気療養中で、それを知ったおじさんは「この野菜食べると元気になるぞ」っと私の分を取っておいて、玄関の前に置いて行ってくれたりもした。
私は「おじさん野菜」をいっぱい食べて、元気になっていった。自分の身体の声に耳を澄まし、行動に移し、寝たり起
14候 鴻雁北(こうがんかえる)
畑も人生も「デザイン」って大事なんだと思った。頭じゃなくて土いじりを通して、気づかされた。
去年から小さな畑を借りて、野菜を育てている。去年はどういうわけか私の畑はほとんど育たなくて隣の畑をうらやましく眺めていた。元々の土の状態や日当たりが関係しているそうだけど、私の種の巻き方や畑のお世話にも改善が必要だ。でも唯一さやえんどうはいっぱい取れた!
今年は同じ畑内の違う区画を借りた。パーマカルチャ
13候 玄鳥至(つばめきたる)
八ヶ岳では桃が満開で、桜は咲き始めだった。私の住む神奈川より一ヶ月位季節が巻き戻されたような感じがした。
雪が輝く山並みは絵みたいで、あそこに本当に登れるなんて不思議だ。絵の中のいちぶになるのだな。私がいるこの場所も引きで見れば、絵の中だ。
滝の水はかなり冷たかったけど、清められたくて裸足で入ってみたら1分位が限界だった。水に濡れた苔がきらきらしていて頬ずりしたかった。
ムスカリが土筆みたい
12侯 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
ふと気づいたら雨雲がもう頭上まできていて、「今にも降りそう」な状態。ざあっと降ってしまえば、あとはすっきりするけれど、降りそうで降らない時が一番もどかしい。
雷の音はむしろ好き。わくわくする。私には帰る家があるから。
雷が空を切り裂いていく様はいつ見ても美しくて、無責任にうっとりする。そろそろ見たいな。
余計なものへの関心がなくなってきている。からっぽの頭の中にふいに閃きが雷みたいに落ちてき
11侯 桜始開(さくらはじめてひらく)
八重桜が満開で、どうしよう。
ソメイヨシノは落ち着いていられるけど、
八重桜はどうにも気持ちがそわそわする。
早すぎるのもあるんだけど、毎年そうなんだ。
人と同じで、花も木も種類によって、性質が違う。私も影響を受ける。
八重桜に出会うと、
ぽん ぽn ぼん
ポップコーンみたいに弾ける気持ち
嬉しくて、嬉しくて
「その時期」が来て、条件が揃って、私自身も咲く
去年はこの木の下
10侯 雀始巣(すずめはじめてすくう)
「 鳥になれたら 」
空を飛ぶって どんな気分だろう
飛行機じゃなくて
自分の翼で風に乗るって どんな感じだろう
風に乗って 空を飛んでみたい
海を越えてみたい
どんな景色が見えるんだろう
町は小さくなって 雲が近くなるんだ
遠くに行きたい
ここはとっても noisy
外国に行っても どんなに遠くにいっても
自分からは逃れられない
自分との旅
テレビもFBも無駄口も shu
9侯 菜虫化蝶(なむしちょうとなる)
「みんな頑張っている」
思うんだ。
みんなそれぞれの場所で、それぞれの事情と気持ちを抱えながら
そこに立っている。
その人はきっちりその人の分量の人生を背負っていて、
私の想像も及ばない体験をこれでもかというほどしていて、
そうして今、私の目の前に立っている。
どれだけのことがあったかなんて、言わないけど、
これまでのぜんぶがその人を作り上げてる。
うちら人間って すごいな