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ADHDあるある

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#大人の発達障害

「発達障害」という曖昧な用語と、統一性のない診断と猫も杓子も。

「発達障害」という曖昧な用語と、統一性のない診断と猫も杓子も。

猫も杓子も発達障害である。生きづらさ、個性的、変り者、なんでもかんでも発達障害という言葉で片づけようとすべきではない。発達障害というラベルが貼られることで、かえって実態は曖昧模糊としたものになり、対処法もないかのように思えてしまうことがある。

発達障害という言葉の使い方・診断に関しての疑問を表明する識者は少なくないようだ。私も情報発信者の一人として注意しなければならないと感じた。

ひとまとめに

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理解できないと決めつけないで。【書評】「大人の発達障害」をうまく生きる、うまく活かす 田中 康雄 笹森 理絵

理解できないと決めつけないで。【書評】「大人の発達障害」をうまく生きる、うまく活かす 田中 康雄 笹森 理絵

「発達障害」という言葉は、近年、乱発されすぎていて、良識のある医師たちの中にはその傾向を危惧している人も多い。発達障害の専門医である田中康夫氏もその一人だ。田中氏は、発達障害は突き詰めると「すべての方が多かれ少なかれ抱えている特性の一部」だと考えているという。

発達障害というラベルで思考が麻痺してしまうと、それ以上、その人のことを知ろうとしなくなる。発達障害の中には、ADHD・ASD・LDが含ま

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ADHD/ASDは「治る」のか?【書評】発達障害の僕が輝ける場所を みつけられた理由 栗原 類

ADHD/ASDは「治る」のか?【書評】発達障害の僕が輝ける場所を みつけられた理由 栗原 類

ふだん、テレビを見ない私は栗原類君のことをあまり知らない。彼が出ているバラエティも、ドラマも見たことがない。でも、ネット上で「発達障害のモデル」(ネガティブキャラのイケメンモデル)という評判は聞いたことがあった。今回、初めて彼の本を読んで、そのコツコツした努力(主に母)に感銘を受けた。

そして、発達障害の、障害は変わらないものではなく、少しずつでも改善でき、成長できるものだという確信が強まった。

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発達障害(ADHD)=「ワーキングメモリー障害」と理解すると対処法が見えてくる。

発達障害(ADHD)=「ワーキングメモリー障害」と理解すると対処法が見えてくる。

日々、ADHDのお勉強に励んでいるのだけれど、ADHDについて正確な知識が分かれば分かるほど、その症状にどう対処してよいか見えるようになってくる。

ADHDという言葉に出会ったのは、15年くらい前だけど、あの頃は「なんだ、そんなもん。そんなラベルを付ければ、誰でも障害じゃないか」というくらいの認識しかなかった。あの頃からちゃんと向き合っていれば、もっと生きやすかった気がする。

さて、ADHDと

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大人の発達障害(ADHD)の二次障害を防ぐ5つの方法。

大人の発達障害(ADHD)の二次障害を防ぐ5つの方法。

このnoteでは、ADHDの仕事術やライフハックを、ひたすらに集めて書きまくっている。その目的は、ADHDの二次障害を防ぐためだ。対象読者は、今から20年前の自分だ。

誤解を恐れずに言えば、ADHDそのものは、恐れるに足らん。その特性自体は、人から嫌われるものではないと思う(迷惑はかけるけど)。ハチャメチャ具合も含めて、その個性を愛されているADHDをいくらでも知っている。ほとんど日常生活を営め

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#ADHDあるある:発達障害の二次障害「不安障害」との戦い。

#ADHDあるある:発達障害の二次障害「不安障害」との戦い。

ADHD傾向が激しい私の悩みは、二次障害ですっかりブルーになってしまう時間が多いことだ。これまでは、あまり発達障害と結びつけて考えてこなかったのだが、日常生活が遅れるかどうかの微妙なラインに悩んだ時に、改めて、発達障害という「根っこ」に戻ってきた。

参考:#ADHDあるある:発達障害の二次障害は、かくも苦しい。
参考:「隠れADHD」の苦悩、注意すべきは二次障害。【書評】精神科医が伝えたい「発達

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#ADHDあるある:発達障害は睡眠障害になる可能性が高い?眠りの質が低くて、寝起きが悪い。

#ADHDあるある:発達障害は睡眠障害になる可能性が高い?眠りの質が低くて、寝起きが悪い。

毎日、スマートウォッチで睡眠時間を計測しているが、なかなか深い眠りが少ない。基本的にはロングスリーパーなのだが寝ている時間の割には、目ざめのスッキリ感は乏しい。いつも寝足りない、グロッキー、憂うつな目ざめとなる。目が覚めだしてから、確実に動けるようになるまでは30分はかかる。スッキリ起きることができた朝は、人生の中でも数えるほどしかない。

睡眠の質を高めることには、こだわって、いろいろな実験をし

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#ADHDあるある:運転が苦手・事故の多さが尋常ではない。

#ADHDあるある:運転が苦手・事故の多さが尋常ではない。

ADHDは空間把握能力が低い。地図を見るのもかなり苦手な人が多いようだ。運転が下手な人が多いのも、そのせいだろう。私は、「男なんだから、運転がうまくないといけない」みたいな常識?に縛られるのをやめてから、ずいぶん楽になったが、もう、最初から運転は苦手だった。

ADHDの本を読むにつれて、同じような経験をしている人が多いことに驚かされる。自分の特性が分かっていれば、それほど落ち込まずに済んだのかも

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#ADHDあるある:やめられない「いたずら癖」と破壊衝動。

#ADHDあるある:やめられない「いたずら癖」と破壊衝動。

ADHDは、やんちゃな子、いたずらっ子と呼ばれることが多い。小さい時は、かわいいね!と言われることが多いけれど、そのいたずらは深刻だ。だんだんと親にとっても、周囲にとっても見過ごせなくなってくる。その結果、ADHD児は、もう朝から晩まで怒られて育つことになる(実話)

先日、久しぶりに両親の友人と会った。私は全く覚えていないおじさんだったけれど「大きくなったね」と喜んでくれた。実は、小学生の時に、

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#ADHDあるある:致命的に時間の逆算ができない。時間通りに家を出るための3つの方法。

#ADHDあるある:致命的に時間の逆算ができない。時間通りに家を出るための3つの方法。

ADHDの大きな特徴は「衝動性」だ。普通の人は、そこでしないだろうというところでブレーキがきかないのだ。精神科医の備瀬氏は、夏目漱石の「坊ちゃん」が、まさにADHDの特性を持っていると分析している。

私は、坊ちゃんほど、衝動性が高くないけれど、思いついていきなり行動し始めることがあり、その動きは家族に迷惑をかけている。時間の逆算が致命的なまでにできないのだ。不思議なんだけれども。まあ、いわゆる遅

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#ADHDあるある:発達障害の二次障害は、かくも苦しい。

#ADHDあるある:発達障害の二次障害は、かくも苦しい。

現在は、心理学の知見を活用して、もっとも悪かった時期は抜け出し、かなりの程度、心のバランスが取れるようになった。しかし、今から2~3年前は不安神経症(心身症)、あちらこちらに表れる体の不調に苦しんでいた。長いトンネルのようなうつ症状を味わっていた時期もある。毎日苦しくて苦しくて仕方がなかった。「もんどりウツ」という感じだった。

学生時代から続くネガティブな感情は、発達障害(ADHD)の二次障害で

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