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医療機関向けのシステム構築や導入サポートをしています。 さいきん気になる医療系のニュースをシェアします。

マガジン

  • キニナル医療情報

    日々発信される医療関連の情報のうち、medicoが気になったものをまとめています。

  • 週刊 入退院支援

    入退院支援業務は病院だけでなく、患者と患者の家族も救う! という信念のもとに、入退院支援部門のシステム構築のお手伝いをしています。 日々、病院さんと入退院支援の運用を考えるときに気付いたことを、週1回程度シェアします。

最近の記事

財務省、医療政策にグイグイ口出しする。

毎年6月頃に閣議決定される、「骨太の方針」の案が出てきました。 医療に関して気になることがあったので、少しまとめてみます。 ■「骨太の方針」とは?現在の正式名称を「経済財政運営と改革の基本方針」といいます。正式名称は過去に何回も変わっており、通称である「骨太の方針」という言葉が定着しています。 内閣総理大臣を議長を務める「経済財政諮問会議」での決議を経て、閣議決定されることにより、年末の予算編成や法改正等の指針となります。各省庁はこの方針に基づいて方針を定め、予算要求を行っ

    • 次期診療報酬改定に向けた検討スケジュール

      今日の中医協で、令和4年度の診療報酬改定に向けて、どのように検討を進めるかというスケジュールが出てきました。 中央社会保険医療協議会 総会(第478回) 議事次第 ○令和4年度診療報酬改定、薬価改定の議論の進め方について やっと出たか!という感じですね。 やっぱりコロナで全体的に遅れが出ているみたいです。 どれぐらい遅れているのか、ちょっと確認してみました。 令和2年の診療報酬改定に向けた進め方が出たのは、2019(平成31年)年3月6日。これでも消費税増税によるプ

      • 「2040年の社会保障の姿を考える」が良かった。

        最近みた講演がとても良かったのでご紹介。 元厚労省官僚であり、上智大学総合人間科学部教授である香取照幸氏の講演です。 昨年からのコロナ禍により、「社会保障とはどうあるべきか?」を考える機会が増えました。 だけど、新聞やニュース、ワイドショー、SNSの情報はいつも何か過剰であったり欠けていたりする気がして100%信じる気にはならない。かといって、自分でデータを掘り起こして自分なりの結論を導きだすには知識も時間もない。きちんと考えなければいけないことはわかっているのに、目の

        • 目的別 システム構築のポイント⑥

          今回は「ベッドコントロールの効率化」を目的としたシステム構築のポイントについてです。 ■入退院支援業務とベッドコントロール「ベッドコントロール」という言葉を聞いて業務を思い浮かべるとき、その医療機関がどのような医療機関なのかによって、思い浮かぶイメージは変わるように思います。 まずひとつめが院内のベッドコントロール。急性期と回復期リハや地域包括ケア、療養などの複数の性質をもつ病棟を持っているケアミックスの病院では、患者さんをどのタイミングで急性期から急性期以外の病棟に転棟

        財務省、医療政策にグイグイ口出しする。

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        • キニナル医療情報
          14本
        • 週刊 入退院支援
          12本

        記事

          医療IT EXPOに行ってきたよ!

          昨日、インテックス大阪で行われている「医療IT EXPO」に行ってきました。 ギリギリまで、「本当に開催されるのかな~?」と思っていましたが、無事開催されてよかったです。 「医療IT EXPO」といっても、実は「医療と介護の総合展」という展示会の一部で、同時に「病院運営EXPO」「クリニックEXPO」「地域包括EXPO」「病院設備・医療機器EXPO」「感染対策EXPO」「次世代薬局EXPO」「介護&看護EXPO」が開催されていました。 昨年はコロナのせいで日本最大の医

          医療IT EXPOに行ってきたよ!

          電子処方箋ってどうなった?

          ■電子処方箋に関するこれまでの経緯2016年の4月診療報酬改定のさなか、突如、厚労省のHPに登場した「電子処方せんの運用ガイドライン」。 当時はロードマップも何もなく、とつぜん資料だけ公表されてびっくりしました。いま考えると、厚労省の中に「システムを構築するためにはどうすべきか」を考えられる人材がとても少なかったのではないかと推測されます。 システム化を誰がどのように進めていくのか?処方データ等が登録されるASPは誰が開発するのか?等不明点はたくさんありましたが、運用上い

          電子処方箋ってどうなった?

          オンライン診療システムに求められるもの

          現在、オンライン診療を行っている医療機関のほとんどは診療所です。200床以上の中~大規模病院で「オンライン診療」を積極的に行っているところはほとんどありません。 なぜか? 一番の要因は、診療報酬の低さです。 ■大規模病院の外来システム200床以上の病院では、通常、外来患者に対する診療予約や受付登録、待合室の番号表示、問診入力、診察記録としての電子カルテ、処方箋発行、会計や請求書発行に関して驚くほど多くのシステムが稼働しています。 外来患者は一定のルールに沿って再来受付

          オンライン診療システムに求められるもの

          「乳幼児感染予防策加算」の算定について

          今更ですが、去年の12月15日に発出された 「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その31)」 で追加された「乳幼児感染予防加算」について、ちょっと気になってることがあります。 この項目は「加算」と記載されているため、他の項目にくっつけて算定可能となるものです。 通知内では、どこに加算するかという点について下記のように記載されています。 (1) 保険医療機関において、6歳未満の乳幼児に対して、小児の外来診療等において特に必要な感染予防策を講じ

          「乳幼児感染予防策加算」の算定について

          マイナンバーカードの顔認証機能付きカードリーダーをさわってみた感想

          マイナンバーカード普及のために、厚労省が必死でがんばっている医療機関でのオンライン資格確認導入。 先日、このオンライン資格確認に必要なマイナンバーカードの顔認証機能付きカードリーダーをさわってみたので、その感想です。 ちなみにオンライン資格確認とは?については厚労省HPのコチラで。 ■良かったところ・カードを読み取らせてから結果が返ってくるまでのスピードが思ったより早い!医療機関のネット環境ってクローズドなので、特定の専用回線を通して資格確認を行います。複数の電文を送っ

          マイナンバーカードの顔認証機能付きカードリーダーをさわってみた感想

          介護支援等連携指導の推進

          入退院支援業務の運用を見直す際は、入退院支援加算算定のための運用だけではなく、介護支援等連携指導料や退院時共同指導料算定のための運用も一緒に見直します。 ■介護支援等連携指導料の算定要件についてB005-1-2 介護支援等連携指導料 400点 注1 当該保険医療機関に入院中の患者に対して、当該患者の同意を得て、医師又は医師の指示を受けた看護師、社会福祉士等が介護支援専門員又は相談支援専門員と共同して、患者の心身の状態等を踏まえて導入が望ましい介護サービス又は障害福祉サービス

          介護支援等連携指導の推進

          コロナ禍でのオンライン診療活用

          コロナ禍の中、オンライン診療を推進したクリニックで、どのようにオンライン診療を活用したか、またその意義について聞いてみました。 ■既往症の治療の継続  ・生活習慣や服薬の管理  ・在宅医療の管理 ■コロナ疑い患者の一次診療  ・トリアージ:来院してもらう必要があるかどうか  ・不安や相談への対応:外出可否の確認や今後の見通しの相談 ■感染症患者の診療  ・自宅待機やホテル療養中の患者の診療 医療崩壊で病床の足りなさにばかりスポットされたニュースが報道されがちですが、ク

          コロナ禍でのオンライン診療活用

          75歳以上の医療費引き上げ

          数年前から噂があった、後期高齢者(75歳以上)の医療費窓口負担割合引き上げ、とうとう国会で審議に入るようですね。 東京新聞(1月21日) 3割払っている現役世代から見れば、まだ安い(とは言っても、現役並みの収入がある人は既に3割ですが)ように思えますが、いつも医療機関で支払っている金額が突然倍になるって、恐ろしいことですよね。 それも、こんなにコロナで恐々としている時期に、医療費を上げる話をするっていうのがすごい。秋の総選挙の前にさっさと可決して、争点になるのを避けよう

          75歳以上の医療費引き上げ

          不妊治療の保険適用

          菅首相が少子化対策として示した不妊治療の保険適用。 始まるのは来年の4月の診療報酬改定からなんですね。 けっこう先の話なんだな~と思っていたら、保険適用に先立って助成制度が開始されているようです。 厚生労働省HP「不妊に悩む夫婦への支援について」 所得制限は撤廃され、助成額は1回につき倍の30万円。助成回数も1子ごとに6回まで。 なぜか女性の年齢だけに上限枠が設けられていますが、それでも不妊治療のハードルが下がったことに変わりありません。事実婚でもOKというのもいいで

          不妊治療の保険適用

          目的別 システム構築のポイント⑤

          今回は、「地域包括ケアシステム・地域連携の強化」を目的としたシステム構築のポイントです。 ■入退院支援業務における地域連携強化のポイントそもそも「地域包括ケアシステム」とはなんでしょう? 高齢者が住み慣れた地域で、自分らしい生活を最期まで過ごせるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援をシームレスに提供するシステムのことです。 国は、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、地域包括ケアシステムの構築を推進しています。 その中で医療機関の役目としては、患者にとっ

          目的別 システム構築のポイント⑤

          「月刊基金」をご存じですか?

          突然ですが、「月刊基金」という雑誌をご存じですか? 「月刊基金」とは社会保険診療報酬支払基金から出ている月刊誌です。 昔は紙媒体の冊子で、お金を払って購入しないといけなかったのですが、最近は支払基金のHPに行けば誰でも閲覧できるようになりました。 毎月レセプト提出最終日の10日に掲載されますが、今月は3連休のせいで、今日掲載されていました。 ↑↑画像をクリックすると、支払基金のHPにジャンプします↑↑ 今回の特集の中で面白いな~と思ったのが「公費負担医療のしくみ ”結

          「月刊基金」をご存じですか?

          目的別 システム構築のポイント④

          今回は「患者満足度の向上」にポイントを置いたシステム構築のポイントです。 ■入退院支援業務における患者満足度向上のポイント先日、知人のご家族が入院したエピソードを聞く機会がありました。 その方は入院した病院で「あなたは○日までしか入院できません。次の病院はご家族に探してもらってください。」と言われて、転院先を探すのが大変だったとのことです。 このようなエピソードの流布が、その医療機関への満足度低下や地域全体における信頼度低下につながることは想像に難くありません。 現在の診

          目的別 システム構築のポイント④