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🗽 今週の相場:楽観 vs 悲観

 《 まとめ 》

米国は専門家の意見が対立(JPMは上昇支持。モルガンは下落支持)
米国は米消費者マインド指数高水準でテック中心の買戻し中。但し製造業景気指数、住宅指数がダウン。
日経平均はGDP2.2%でコロナ前に回復。節目の29,300円超え。米国のテック株の一極集中相場で振り回された米国株のような歪みが少なくダメージを受けにくい相場展開。
他方米国は、景況感数がまさかの-31%。そして住宅ローン、クレジット件数も下落。
日本株:🆙29,000超え!海運、保険、輸送機器、素材、金融、電気・ガス、化学

米国株:🆙軟調。個別まちまち。小売、レジャー、エンタメ、鉄、海運、航空、公共、輸送

8/15 日本鉱工業生産: -7.5%が+9.5%の好調

8/15 日本GDP速報値:2.2% コロナ前へ回復
8/15 米NY連銀製造業景気指数: -31%!!!(予想11.1)↓

8/15 米NAHB住宅市場指数(8月) 49(予想55)↓

8/16 米住宅着工件数(8月) 1.446M(予想1.54M)↓

《 トピック 》

日経は、節目の28,000円を超え。マザーズは強い。
夏枯れ相場、チャート、投機筋の買いポジションが一服する調整局面。
米国決算:EPS73%がポジティブ。66%売上クリア。前年と比較し下落。ウォルマート、ホームデポの好決算でダウ🆙。自社株買いが6月7月と進む
15日:ドル円ネットポジション(売買差)は、ドル買いが上昇
15日:中国 失業率 *16才〜24才、19.9%に到達 *過去最高を更新
17日:ユーロ圏・4-6月期GDP改定値は+3.9%に下方修正

17日:英インフレ率が10%突破、40年ぶり高水準-利上げ織り込み加速
17日:ナスダック、S&P、ダウ先物は7月の小売売上高が失速したため下落

18日:03:00時 FOMC (7月26~27日開催分) 議事要旨

《 NEWS 》

米NY連銀製造業景気指数: -31%(予想5%)

Investing

米NAHB住宅市場指数、8月は49に低下-市場予想は54

Bloomberg

建設業者のセンチメントを示す8月NAHB住宅市場指数は50割れとネガティブ圏入り

米国10年物から2年物利回りスプレッドのチャート NAHB住宅市場指数と重ね合わせたもの(週次)

Tradingview

米7月住宅着工件数もパンデミック来の低水準

住宅ローン金利の上昇など、コストの上昇に加えて、景気後退への懸念が広がり、パンデミックによる経済封鎖直後の20年8月来で最低

📅原油先物は続落、中国指標が予想下回る アラムコが増産用意

グローバルCPIの今後の予測

7月の中国粗鋼生産、前年比6.4%減 不動産部門の低迷
中国の7月の主要経済指標は軒並み予想に反して減速.
世界最大の原油輸出業者サウジアラムコが増産の用意があると表明したこと、先週に一時停止していた米メキシコ湾の石油プラットフォームで生産が再開されたことも材料視

Bloomberg

米・EU、核合意再建「最終文書」に対するイランの回答を精査

https://jp.reuters.com/article/iran-nuclear-usa-response-idJPKBN2PM1CA

中国が予想外の利下げ - ゼロコロナ打撃 -

MLF金利は2.75%に、従来2.85%-引き下げは1月以来
ゼロコロナ政策がなおサービス業に打撃、消費の足かせ
中国人民銀行(中央銀行)は15日、中期貸出制度(MLF)の1年物金利を予想に反して2.75%に引き下げた。利下げは1月以来。新型コロナウイルス感染対策のロックダウン(都市封鎖)や不動産低迷の深刻化による影響を受ける経済への支援を強化.

Bloomberg
Bloomberg

中国テンセント、初の四半期減収-従業員数を5%近く削減


CPIはどうなった?

Bloomberg

OPEC新事務局長、石油需給の年内ひっ迫を警告-消費減速は誇張


ユーロ圏4-6月GDP改定値が下方修正、さらなる景気減速の兆し



📅決算

16日(火)ウォルマート<WMT>(EPS:1.65)ホーム・デポ<HD>(4.98)
17日(水)シスコシステムズ(0.82)ロウズ(4.63)ターゲット(0.72)
18日(木)アプライド・マテリアルズ(1.77)タペストリー(0.77)コールズ(1.05)

📢「世紀の空売り」バーリ氏、個人投資家に警告-仮想通貨やミーム株で - Bloomberg

米国の消費中毒は「冬到来」の前兆と指摘。

Game of Sloneより Winter is Coming…

「インフレに直面する中で消費者は節約ではなく爆買いを選んでいる」
「新型コロナウイルス禍でのヘリコプターマネー」
「ナスダック総合指数20%上昇は強気相場の復活ではない」

同様にドラッケンミラー氏率いるデュケーヌ・ファミリーオフィスはアマゾン・ドット・コムのポジションを解消し、マイクロソフト株の保有を縮小し、グーグルの親会社アルファベットの株式約2億7400万ドル相当を処分

ヘッジファンド勢によるS&P500種先物の売り越しポジションはなお記録的な1070億ドル。
その後、主にITやヘルスケア、裁量的な消費財などのセクターが対象に、直近までにショートポジションは再び13.7%増えて計1260億ドルに達している。

BNPパリバ調査


2008年リーマンショックとの比較

意見は割れている。


対照的にソロス・ファンド・マネジメント(SFM)は4-6月期にテスラ、アマゾンとセールスフォース、アルファベットの株式保有を拡大。

空売り王:マイケル・バリー氏

映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」の主人公のモデルである、マイケル・バリー氏が警告。同氏は2008年の金融危機より前に住宅ローン証券を空売りし、マイケル・ルイス氏の著書「世紀の空売り」で取り上げられ有名になった。
2000年代中盤から後半にかけて、サブプライムローンが壮大な虚構であり、いずれ世界が崩壊することを予測した金融界のアウトローたちが、サブプライム関連の金融商品に空売り(ショート)を仕掛けるという話。

原題は ”THE BIG SHORT”
Bloomberg

但し、8月16日現在、空売り比率がまだ20%残。踏み上げ期待の個人投資家が今のところ勝利。

8月の暴落歴史

1971年8月15日。アメリカ第37代大統領リチャード・ニクソンが発表した金とアメリカ・ドルの兌換(だかん)停止宣言。
2007年8月 リーマンショックの発端となったと言われる“BNPパリバショック”が発生
2011年8月5日 初の米国債格下げ 米S&P、財政悪化を懸念
2015年8月人民元ショックの再来

《 所感 》

上昇チャネル内上値で揉み合いも。注意:重要上昇ラインまで到達。
8月後半までは、機関投資家のショートポジションが一部解消。
7月からの買い戻しが一服して、短期的な下落にも備える。

S&P Dow Jones Indices



《 長期視点 》

✅8月の避暑地会議までは無風?

8年連続7兆円の売り越しの投資機関、今年は8月のアノマリーはなし。むしろ10月に向けて買い圧力が増える傾向。

✅バイデノミクスと中間選挙に備えよ

バイデン氏が中間選挙控え、相次ぎ公共・経済支援策をか可決か。
自社株買い
2022年に入りS&P500採用企業は年初から5,410億ドルの自社株買いの計画。2021年上回る。

S&P500 企業業績の見通しmonex証券
S&P500 変化率 monex証券


詳細はプライム時間にて~


✅米GDP 予測は2%横這い

アトランタ連銀 GDP予想

✅🐻ベアマーケットから🐄ブルマーケットへ?

明確なBearマーケット(弱気)からの回復は6か月程度。
但し、例えば1980年代からは早まってして3カ月から5カ月位程度。
年初来半年間での下落はすでに6か月。
テック・クライシス(ITバブル)や金融危機(リーマン・ショック)に近いトリガーが発生すれば、現在のラインから-20%も。
日米株価チャート共に、短期テクニカルとしては、戻り高値に到達。警戒。

10月~12月クリスマスラリーにかけてどれだけ悲観・投げ売りが出尽くすか?

🐻過去の歴史:フィナンシャル・クライシス(リーマンショック)

🐻過去のリセッション時のEPS推移からみると、下落中に1ヵ月程度、最大+22~28%の短期上昇。
その後-36%以上の下落を繰り返しながらボトム探しを繰り返す。
最後には、下落幅に対して上昇幅が+51%以上となり大底が終わった。

下落の余地あり。直近再度の下落トレンドで-17%も。

Cassandra B.C.

✅テック企業のリスト件数が最大の伸び


Trueup

《 短期視点 》

戻り高値にご注意を。

8月25日のジャクソンホール会議を控え、買戻しと上昇要因であったショートスクイーズ(空売りの締め上げ)で変動が高い相場。
今週は日経は回転相場。米国はポジション控えが先行か。
個人投資家のセンチメントは改善政府支援の業界(再生エネルギー、公共、鉱山、パワー半導体等)、出遅れ小型成長株に資金流入。


ドル円 売り減少、買いポジが徐々に増加

リフィニティブ・データストリーム
リフィニティブ・データストリーム

《 見通し 》


機関投資家のセンチメント

トレーダーの21%にとって、インフレは依然としてお金と投資に関する最大の懸念事項ですが、79%は2023年末までに緩和。
医療、エネルギー、公益事業について概ね楽観的。
多くのトレーダーは金融に弱気、但し27%が金融は現在割安で購入できると考えており、続いて割安は39%はテクノロジー。

✅トレード戦略

テックは米国指数が弱気➡自信に変わるまで、8月25日

✅日本市場は、緩やかな上昇トレンド内で、指数銘柄での回転
    
✅コモディティ:銅や石油は中国への不安感、上下転換点。短期以外はDXY下がりまで のーぽじ。

✅個別は決算後、Goodチャート・トレンドフォロー探し

✅投資機関の売りポジションは、7月に駈け込み一部解消。

✅まず日本市場は底堅い

✅国債:為替:変動をテクニカルで丁寧に上下フォロー


最後にコモディティは一方的な下落でなく、今後も変動が高くポートフォリオには必要なセクター。例えばユーロドル 上昇、ロシア産天然ガスの供給削減への懸念が後退。
また原油先物は米国利上げ、製造業景況感指数の下落、来月CPI(特にガソリン価格)下落による景気後退により下落も。
但し、年初来の40%以上の上昇はもうないでしょうが、今後も変動が高いこの市場は魅力的はかわらない。しかしポートフォリオの割合を次の下落や別なセクターへのシフトを検討しています。

❷気になるセクター

プライム時間にて


《 今週の映画 》

『フォレスト・ガンプ/一期一会』

フォレスト・ガンプ/一期一会

歴史に残る名作『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94)は、第67回アカデミー賞で作品賞をはじめとする6冠に輝いた。

「Life was like a box of chocolates. You never know what you’re gonna get.」
人生はチョコレートの箱のようなもの。開けてみないと分からない。

相場に通じる名言

《 気になるセクター 》

ここからプライム投稿でお楽しみください!


長期、中期、短期の所感(個別、指数、目線)

大底探しの終着点

世界のPMI/不動産/GDPの先行指標とは

Good銘柄とチャート分析


では良い一日を!



《  所感 》

過熱気味。

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