共感の主語はあなた、同感の主語は私
(引用はじめ)
Aさん「○○がきらいなんだよね」
Bさん「わかる~、私もきらい!」
この会話の場合、BさんはAさんに共感していると思いますか?
じつはこれ、共感ではありません。では何かというと、「同感」なのです。
(岩松正史、13歳からの「傾聴力」向上バイブル)
心理カウンセラーの岩松正史さんは、同館と共感の違いは、主語に現れると言います。同感は、「私もそう思う」。これに対して、共感は、「あなたはそう思うんだね」。同感の主語は「私」であるのに対して、共感の主語は「あなた」なんですね。とても分かり易いご説明だと思います。
共感の主語は「あなた」なので、その人がどのように思うかということと自分がどう思うかということは切り離されています。これに対して同感の主語は「私」なので、自分がそう思わない場合には、「私もそう思う」と言うと、相手にも自分にも嘘をつくことになり、その先はずっと演技をすることになっていきますね。
相手の話を聞こうとするときは、相手の思いと自分の思いを切り離しておくことが基本的に重要なことです。相手が「○○が嫌い」というとき、自分が「○○が好き」であっても、「○○が嫌いなんだね」とそのまま受け止めればいいでしょう。自分は「○○が好きだ」と説明する必要はありません。
では、自分の話を聞くときはどういうことになるでしょう。幽体離脱したみたいに自分を上から眺めて、「○○が嫌い」という言葉や感覚を「○○が嫌い」なんだねと受け止めるのですね。例えば、to do listの上ではその課題を今日中に終わらせたいのに、からだが重いとか、昼寝したいとか、自分が言ったら、からだが重いんだね、昼寝したいんだねと、そのまま受け止める。
では実際にどのような行動に出るか、無理しても作業を続けるのか、5分の仮眠をとるのか、1時間半眠るのか、その判断は、自分をそのまま受け止めた後に考えるのが良いように思います。いかがでしょうか。
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