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【ビジネススキル】怒りによるストレスに悩まされない方法
「今日も朝から上司の機嫌が悪い…。」
「また、怒られて辛い…。」
そんな怒りによるストレスを抱えていませんか。
“怒り”は人間の感情で最もエネルギーが高く、度が過ぎると職場環境や人間関係に悪影響を及ぼします。
私が大学生の頃は、研究室の鬼教員に、「もっと後輩に怒れ」と、怒られた記憶があります。
前職の病院薬剤師の頃は、毎日同僚や上司が喧嘩をしていました。かくいう私も怒りをぶつけていた一人です。
すると、部下が上司に萎縮する、怒りが周りに連鎖するといった事が起こり、職場がギスギスしてしまいました。
本記事では、少しでもストレスなく仕事ができるよう 「自分の怒りをコントロールする方法」や「イライラしている人への対処法」を解説しましたので、良ければ参考にしてください。
▼怒るのは悪いことか
そもそも怒ることは悪いことなのでしょうか?
怒ることは、人間にとって生体防御本能の一つであり、自分や大切な人を守るために必要です。
例えば、
・階段を降りる際に、人がぶつかってきて落ちそうになった時
・大事な家族がSNSで誹謗中傷を受けた時
そんな時、怒りをもって相手に伝えます。
ただ、それが度を過ぎると「怒りで相手をねじ伏せる」状態に陥るのです。
怒りは建設的なエネルギーになりうる
ノーベル物理学賞を受賞した中村修二先生は「研究の原動力は怒りだ」と述べられています。
偉い人々に批判され、その時感じた憤りを青色LED開発へのエネルギーに替えているのです。
怒りを原動力として、社会へ多大なる貢献をされた建設的な例ですね。
大事なことは、怒りを感じた時の扱い方と怒りの表現の仕方であることが分かります。
ビジネスにおいて怒りが招くマイナス面
怒りを感じた時、自分でコントロールせず、感情が赴くままに相手にぶつけてしまう人がいます。
その結果、上司に萎縮して、顔色を伺って仕事をする部下が増えます。
怒られないためだけの仕事をするようになり、職場全体のモチベーションが下がるのです。
なお、モチベーションについては、"仕事のモチベーションは自分で高める"記事にて言及しておりますのでご覧ください。
上司から部下のみならず、逆のパターンもありますね。
部下から上司に、「それってパワハラですよね」と詰め寄るケースです。
最近では、「ボイスレコーダーで録音しています」と脅す(?)部下もいると聞きます。
そうすると、上司は部下に直してもらいたいところが言えず、抱えこんでしまいます。
実際問題として、自分の大学の研究室と前職場では、怒りによるストレスに耐えきれず、健康を害し来なくなる人が現れました。
解決の糸口はあるのでしょうか。
▼イライラ・怒りっぽくなる2つの理由
①性格や環境による影響
特に、環境による影響は非常に大きいように思います。
自分の父親はカッとなりやすく、その性格は自分を含め子供に遺伝されました。
また、大学や前職場では、毎日怒りの感情が蔓延しており、「怒ることは当たり前」と思っていました。
今は、穏やかな夫や夫の家族に囲まれ、職場でも怒る人がほとんどおらず、怒ることは激減しました。転職後、こんなに人は怒らないものなのかと、面くらった記憶があります。
②相手への「甘え」
怒りは、近い存在に対して強くなる傾向にあります。
怒ることで、相手が自分に遠慮したり、機嫌を取ったりします。
特に、立場の弱い者は、強い者に何も言えないので、イライラしても許される状況が作られます。
つまり、「この人には、イライラをぶつけても大丈夫」な状況ができ上がるわけです。
では、怒りをぶつけられた方は、どうすれば良いのでしょう。
▼自分の怒りをコントロールする3つの方法
自分が実践しているポイントを3つお伝えします。
①いつまでも怒りに振り回されない
怒りに捕らわれると時間だけが過ぎ、心が疲弊します。
自分は「怒りを引きずることは1円も価値を生まない」と思うようにしています。
仮に怒られた場合、自分に非があった点は素直に反省しつつも、
「でも、ここはできていたよな」
とできたところにも目を向けるのがポイントです。
「自分は、何もできない」と追い込むとロクなことがないですから。
②6秒間をやり過ごす
怒りが生まれてから理性が働くのに6秒かかると言われています。
その間深呼吸し、以下を参考にどの程度腹が立つか、怒りを採点することで冷静になるのです。
・イラっとするがすぐに忘れてしまえる程度…1~3点
・時間が経っても心がざわつく…4~6点
・頭に血がのぼるような強い怒り…7~9点
・絶対に許せない怒り…10点
③物事の見方を変える
そもそも、私たちは怒りのコントロールに関する研修やトレーニングをそう多くは受けていません。
にもかかわらず、「パワハラですよ」と部下に脅されるようになって、うまく叱れない上司もいます。
2020年に「パワハラ防止法」が施行され、「アンガーマネジメント」研修を取り入れる企業や自治体は増えてきましたが、浸透しているとは言い難い状況です。
自分も、この記事を書くまでは「アンガーマネジメント」という言葉でさえ知りませんでした。
※アンガーマネジメント:怒りと上手に付き合うための心理トレーニング
ですので、「怒りのコントロールができる人は少ない」と割り切ることも必要です。
私は、上司に言われも無い怒りをぶつけられたら、必ずこう思っています。
"いつもイライラして、管理職にもなって自分の怒りのコントロールもできないのね。可哀想に…。"
下っ端のうちから、マインドセットするのです。
▼いつもイライラしている人への対処法3選
前提として、相手の怒りのコントロールはできません。
相手とあなたは価値観が違うので、怒りポイントが異なります。
自分の怒りをコントロールしつつ、相手の感情に巻き込まれないことが重要です。
具体的には以下3点です。
①相手への理解を示す
例えば、
「上司は、オーバーワークや睡眠不足でストレスの解消ができていない。
最近、残業や会議が続き、重要なポストに就いたことでプレッシャーを感じているのだろう。」
等と、こちらが冷静になり共感してあげます。
イライラで返すと、決して良い方向には向かいませんので。
②話を聞く
話を聞いてあげることで、多少イライラが解消される人もいます。
ただし、長々と話を聞いたり、感情移入したりしないことが重要です。
「そうなんや、大変やね」程度でOKです。
相手の話を聞きすぎると、あなたへの甘えが生じるからです。
後日「また愚痴っても良い?」なんて言葉から始まり、永遠に愚痴りだすのが目に見えています。
少し前までは、自分も愚痴なら、いくらでも聞こうと思っていましたが、
ほどほどで良いです。根本的な解決にはならないので。
聞くなら、時間や頻度を決めて聞くことをお勧めします。
③環境から離れる
常に感情むき出しの人とは、必要以上に関わらないことです。
私は、可能な限り電話や、対面を避けメールでやり取りするようにして自分の身を守っています。
ところが、全く関わらないことが難しい職場もあります。
できれば避けたいですが、ストレスによるあなたの心身を守るためにも、その方や職場からは離れることをお勧めします。
年配の方で、「辞めても次が無い」や「今の子達は打たれ弱い。」と”逃げることは悪説”を唱える方がいます。ですが、“逃げる”選択を強いるまで追い詰めたのは、その方々です。
それに、“離れる”選択をしたのも、その責任を負うのも自分ですので、他人にとやかく言われる筋合いはありません。
実際、うつ病になり中退や退職を余儀なくされた方でも、その後社会復帰して貢献されている方もいますし。離れることは悪ではないですよね。
▼怒りやすい性格の治し方は?
今、振り返ると「どうして、あんなことで怒ったのか?」と思うことが山ほどあります。ですので、トレーニングすることで治せる可能性はあります。
ポイントを2点挙げています。
①第一次感情を相手に伝える
怒りは第二次感情であり、怒る深層心理として、不安、失望、困惑といったネガティブな感情が隠れています。このネガティブな感情を第一次感情と呼んでいます。
・不安、失望、困惑、後悔、苦しい、つらい、心配…
ですので、自分がなぜ怒るに至ったかを分析しても良いですね。
最近の取り組み事例として、自分が腹立った原因を言語化しました。
・自分は礼節を重んじるので、感謝の言葉や朝の挨拶がないと悲しい
・自分はできたのに、同僚は全く〆切を守らないから不安になる
自分の価値観に沿って、怒りを言語化することで
「こういうことをされると、自分はこんな感情をいだくから腹が立つんだな」と把握ができます。
そのうえで、相手のキャラクターや価値観を把握して、許せるボーダーラインを探るのです。
ボーダーラインを超えられそうであれば、怒りではなく第一次感情を素直に相手に伝えます。
なお、相手への伝え方については、”心を揺さぶる伝え方”の記事を参考にしてください。
②「他人も自分も完璧ではない。」と受け入れる
昔、自分は同僚の些細なミスで激しく憤慨していましたし、夫にもたくさん愚痴ってきました。
ですが夫に、「誰にでも失敗はあるよ」と言われてから、
「そっか。確かに。」と思い、怒る頻度が徐々に減ったように思います。
▼上司と上手に仕事を進めるための方法
私たちは、仕事をしていくうえで、怒りなどの多くのストレスにさらされています。
このストレス社会を生き抜くためには、個々がビジネススキルやマインドを身につける必要があります。
円滑に社会生活を送るためのお役立ちスキルについて、下記の記事で紹介しているので、併せて参考にしてください。
▼まとめ
自分の怒りをコントロールする方法として
✅いつまでも怒りに振り回されない
✅6秒間をやり過ごす
✅物事の見方を変える
イライラしている人への対処法として
✅相手への理解を示す
✅話を聞く
✅環境から離れる
を挙げました。
先日、どうしても自分の許容範囲を超える出来事があり、憤慨する場面に出くわしました。すると、同僚に
「そんなに怒るなんて珍しいねぇ」と言われ、
「そうか、前職場ではあんなにキレキャラと言われていた自分が…丸くなったもんだな」
と、ふり返りができました。
他人は変えられません。ですが自分は今すぐにでも変えられると思っています。
今後も社会人に必要なビジネススキルとマインドセットをお届けしていきますね🎶