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正解のない問題を解くには概念化のマジックワード「ODISQ(オーディスク)」を意識しよう

【ポイント】

  • 概念化のポイントは構造化だけではない。私は概念化に欠かせないポイントをODISQとしてまとめ上げた。構造化はそのひとつである。

  • ODISCは以下のポイントで構成される。
       俯瞰する(overlook)
       決める(determine)
       想像する(imagine)
       構造化する(structure)
     Q  問い掛ける(query)

  • 物事を概念化してとらえるとき、私たちは常に「ODISQ」を意識しなければならない。さもなければ作り上げられた概念は偏見に満ちたものとなり、冗長で曖昧な概念は周囲の人々を困惑させる。


前回は構造化について書きました。

正解のない問題を解くには対象物やその周辺環境を概念化することが大切で、概念化の中核をなすスキルのひとつが構造化です。
つまり、私が考える概念化のポイントは構造化だけではありません。
今回は、概念化に必要な5つのポイントを紹介します。

多くの人たちに概念化力を身に付けていただくためには、シンプルさを心掛けなければなりません。

私は概念化のポイントを「ODISQ(オーディスク)」と表現することにしました。

  俯瞰する(overlook)
  決める(determine)
  想像する(imagine)
  構造化する(structure)
Q   問い掛ける(query)

これらは、私が長年の経験の中で抽出した概念化のキーワードであり、私たちが物事を概念化して考える上での重要成功要因(CSF)です。すべてが、実践を通じて辿り着いたものです。

O 俯瞰する : 最初に、そしてことあるごとに全体を俯瞰する

概念化では俯瞰する姿勢が大切です。概念化することに慣れていない人は目の前の具体的な事象に目がいきがちで、全体を俯瞰することが苦手です。そんな人たちが行った概念化は部分最適で、実行フェーズにさまざまな歪を生みます。あちこちで「もぐら叩き」が始まるのはそのためです。

D 決める : 選択肢を明らかにして決める

思い浮かんだすべてのケース(選択肢)を相手にしていたのでは複雑すぎて概念化になりません。概念化の達人は、この時点で意思を決め、対象を絞り込みます。たとえ、その決定が結果的に間違いであったとしても、その間違いは次の成功につながります。「仮説」は決めた結果です。

I 想像する : 情報の乏しさを想像で補う

確実なことを書き並べるのが概念化だと思い込んでいる人がいますが、それは間違いです。対象物に対して想像を巡らせたことでもたらされる事前の気付きこそが、概念化によってもたらされる最大の恩恵だからです。効果的に概念化するためには、情報の不足を想像で補わなければなりません。想像力に欠けた概念は「走りながら考える」という最悪の状況を招くに違いありません。

S 構造化する : 情報や考えを構造化する

概念や概念モデル(概念化して描き出された図表など)は誰にとってもわかり易くあるべきです。なかでも概念化した意図が、概念や概念モデルから自ずと浮かび上がってくることは大切で、さもなければ作り上げられた概念はクライマックスのないドラマのように味気なくなってしまいます。そうならないために、概念化に当たっては情報を論理的に整理し、考え、構造的に組み上げなければなりません。

Q 問い掛ける : 自分に気付きを与えるために問い掛ける、もしくは問い掛けてもらう

概念化の達人はたくさんの「問い掛け」によって支えられています。なぜなら、問い掛けは気付きを与えてくれるからです。複雑に絡み合った事態を紐解くには頭の整理が必要ですが、漠然と考えているだけではうまくいきません。問い掛けは考える起点を提供することで、整理のきっかけを与えます。執着心は開放され、私たちは新しい可能性に気付くことができます。


概念化するとき、私たちは常に「ODISQ」を意識しなければなりません。さもなければ作り上げられた概念は偏見に満ちたものとなり、冗長で曖昧な概念は周囲の人々を困惑させるでしょう。

これからも概念化の大切さや勘所をお伝えしていくわけですが、いくら対象が概念とはいえ、概念に関する概念的な話だけではきっと皆さんを退屈させてしまうことになるでしょう。そこで前回は構造化、今回はODISQと手法的な話を織り交ぜながらブログを構成しました。

ODISQに関してはブログ「計画の技術  私たちには計画力が不足している」の中でさらに詳しく解説しています。計画力も概念化力のひとつだからです。
ここでは、各構成要素「O」「D」「I」「S」「Q」のそれぞれについて掘り下げています。
興味のある方は、ぜひクリックしてみてください。


ブログ「計画の技術  私たちには計画力が不足している」


[計画の技術]俯瞰する(Overlook)

[計画の技術] 決める(determine)

[計画の技術]想像する(imagine)

[計画の技術] 構造化する(structure)

[計画の技術] 問い掛ける(query)



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