日比野丸天

徒然の中にあぶれる丸や点、繋ぎ合わせて幾星霜。 短くも鋭く、脆く、歯痒く、紡がれた言の…

日比野丸天

徒然の中にあぶれる丸や点、繋ぎ合わせて幾星霜。 短くも鋭く、脆く、歯痒く、紡がれた言の刃たち。 情けないほどに未練がましい悲観論者。

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天国

天国なんて ないんだよ 君といた この世界そのものが 天国だったんだから

6

ひとこと

ひとこと ひとごと たにんごと くちうら あわせて しらんぷり

日比野丸天
21時間前

あの日の記憶

その昔漫画を描いていた 小学3年生での出来事である それまでの私は引っ込み思案で 授業の時に先生に当てられて発言しなくては ならないという恐怖心と毎日向き合っていた…

日比野丸天
9か月前
1

かけひき

かけてひいたら いったいなにがのこる きみがかけることばに ぼくはひかれてしまう のこったのはここちよくも もどかしいはがゆさでした

日比野丸天
9か月前
3

あの日から

いつだか思い出せないあの日から 本来なくてもいいものが なくてはならないものになって苦しくなった そんな中毒じみた感情を 見知らぬ場所へと埋葬してきた もう掘り…

日比野丸天
10か月前
3

来週も好きでいさせて

もう終わってしまったんだって わかっていても いつも日曜日の夜には会ってたからさ あ、今日はそうじゃないんだって いつもの駅を降りたその先のコンビニで 待ってい…

日比野丸天
10か月前
3

左目を閉じて

見えすぎてしまうから 半分くらいがちょうどいい

日比野丸天
10か月前
3

盲目

もう見たくないんだよ そうやって楽しそうにしてる姿をさ 何にも関わり合いがないのに 過剰なほどの嫉妬心を抱いてしまう そうやって僕らは 目に見えないはずの何かを…

日比野丸天
10か月前
3

音楽

あの日君が教えてくれた音楽を 今でも聴いているよ なんの繋がりも無くなったのに こうやっていつまでも 記憶が繋がれているなんて 皮肉だね

日比野丸天
10か月前
4

呼吸

信じられない 物事ばかり 右耳から届いた 雑音が脳内を駆け巡り 裂けて千切れそうな 感覚だけが残留する もうどうにでもなれと 投げやりになるし 考えることを も…

日比野丸天
11か月前
2

流転

生と死の狭間に堕ちて 後悔の朝を待とう 声と詩の輪郭を描いて 期待の夜を迎えよう ほっといてよ 今そんな気分じゃない かまってよ 今ひとりにしないでよ 大人になった子…

5

散華

あの時言われた言葉を いつまでも引き摺っているくせに この角に桜が咲いていたことなんて ほんの数日で忘れちゃうなんてさ 罪だよね

3

forfeit

言葉を覚えてしまったが為の代償 まっすぐに気持ちを伝えたいのに 不必要な言葉の取捨選択 花弁が散る時のあの侘しさを どう表現したらいいか解らない 単純な言の葉の羅…

3

日陰落とし

いつの間にか蝉の鳴き声は消え失せて 冷房で怠くなった寝起きの体に 昨夜仕込んだ水出しコーヒーを流し込む もう何度も同じような朝を経験して 今日が何曜日なのかも興…

4

孤独は幸せ

孤独は幸せ 誰にも自由を奪われない 孤独は幸せ 感じる全ては僕のもの 壁の向こうに 憧れを抱いたりしない そこには何も 待ってはいない 孤独は死合わせ 待ってた…

5

体温

感じ慣れた体温を見失ってから 私は毛布の中で居場所を探してた もう何度目かの冬 変わったのは毛布の手触りだけ 変わらなかったのは私の心 もう戻ることのない温もり…

3

天国

天国なんて

ないんだよ

君といた

この世界そのものが

天国だったんだから

ひとこと

ひとこと

ひとこと

ひとごと

たにんごと

くちうら

あわせて

しらんぷり

あの日の記憶

あの日の記憶

その昔漫画を描いていた
小学3年生での出来事である

それまでの私は引っ込み思案で
授業の時に先生に当てられて発言しなくては
ならないという恐怖心と毎日向き合っていた
偏食も激しくいつも5時間目の終わりまで
給食を食べているような超絶インキャ人生だった

学校終わりはまっすぐ帰らずに
家とは真逆方向にある親の勤務先に向かい
仕事が終わるまで待って一緒に車で帰っていた

友達と呼ぶ人はたくさんいたが

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かけひき

かけひき

かけてひいたら

いったいなにがのこる

きみがかけることばに

ぼくはひかれてしまう

のこったのはここちよくも

もどかしいはがゆさでした

あの日から

あの日から

いつだか思い出せないあの日から

本来なくてもいいものが

なくてはならないものになって苦しくなった

そんな中毒じみた感情を

見知らぬ場所へと埋葬してきた

もう掘り返すこともない

誰も知りようのない

気が狂いそうになるほどに

芳醇な腐った過日

来週も好きでいさせて

来週も好きでいさせて

もう終わってしまったんだって

わかっていても

いつも日曜日の夜には会ってたからさ

あ、今日はそうじゃないんだって

いつもの駅を降りたその先のコンビニで

待っていたって意味がないんだって

もう隣にいることはないけどさ

来週も好きでいさせてよ

盲目

盲目

もう見たくないんだよ

そうやって楽しそうにしてる姿をさ

何にも関わり合いがないのに

過剰なほどの嫉妬心を抱いてしまう

そうやって僕らは

目に見えないはずの何かを

愛してしまった

音楽

音楽

あの日君が教えてくれた音楽を

今でも聴いているよ

なんの繋がりも無くなったのに

こうやっていつまでも

記憶が繋がれているなんて

皮肉だね

呼吸

呼吸

信じられない

物事ばかり

右耳から届いた

雑音が脳内を駆け巡り

裂けて千切れそうな

感覚だけが残留する

もうどうにでもなれと

投げやりになるし

考えることを

もうやめにしたい

とりあえず

深く深く

呼吸をした

呼吸をしてみたんだ

意味もなく

流転

流転

生と死の狭間に堕ちて
後悔の朝を待とう
声と詩の輪郭を描いて
期待の夜を迎えよう

ほっといてよ
今そんな気分じゃない
かまってよ
今ひとりにしないでよ

大人になった子供に
一体何を伝えよう
子供のような大人に
一体何て伝えよう

退屈さ
間違いなく
この世は裸足で歩けない
屁理屈さ
どうしようもなく
罵倒せずにはいられない

無い物ねだりをしたり
食わず嫌いをしてみたり

多くを求めすぎて

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散華

散華

あの時言われた言葉を

いつまでも引き摺っているくせに

この角に桜が咲いていたことなんて

ほんの数日で忘れちゃうなんてさ

罪だよね

forfeit

forfeit

言葉を覚えてしまったが為の代償

まっすぐに気持ちを伝えたいのに
不必要な言葉の取捨選択

花弁が散る時のあの侘しさを
どう表現したらいいか解らない

単純な言の葉の羅列を
紡ぎ取っては歌にしたい

そんな不器用で曖昧な
ぎこちなさを受け止めてほしい

恋を失くしたと気付くまで

日陰落とし

日陰落とし

いつの間にか蝉の鳴き声は消え失せて

冷房で怠くなった寝起きの体に

昨夜仕込んだ水出しコーヒーを流し込む

もう何度も同じような朝を経験して

今日が何曜日なのかも興味がなくなってきた

まだ夏休み期間の子供たちが朝から駆け回り

駅のホームは対照的に人影は疎だ

時折り肌を掠める風が心地よく

高くなっている空を見上げて夏の終わりを感じた

コンビニ横にいた白い野良猫が

実家で飼っていた猫に

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孤独は幸せ

孤独は幸せ

孤独は幸せ

誰にも自由を奪われない

孤独は幸せ

感じる全ては僕のもの

壁の向こうに

憧れを抱いたりしない

そこには何も

待ってはいない

孤独は死合わせ

待ってたのはそれだけ

ただそれだけ

体温

体温

感じ慣れた体温を見失ってから

私は毛布の中で居場所を探してた

もう何度目かの冬

変わったのは毛布の手触りだけ

変わらなかったのは私の心

もう戻ることのない温もりを

あの日の記憶に求めている