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ヘヴィ・メタルと都知事選

僕はたぶん、リベラルとか中道左派とかオネショタとかいわれる思想に近い考え方を持っている。

だから今回の都知事選、もし選挙権があったなら蓮舫さんに入れるべきだったんだろう。だけど、ずっとこの選挙戦を観察していて、もし選挙権があっても蓮舫さんには絶対に投票していないだろうと思った。

幸か不幸か僕はうどん県在住のオネショタ希望14歳なので選挙権はなく、この蠱毒の壺のような選挙に投票する義務はなかったんだけど、そんな中でも蓮舫さんの主義主張は大正義で大真面目で大潔癖だった。

だからダメだったんだよね。そして、あまりにも自分たちを特別で、先鋭的で、選ばれたエリートだと鼻にかけすぎてしまった。

例えばですよ、真面目で勉強もできる学級委員長が 「毎日30分掃除をしてから帰りましょう!」と言ったとする。誰が従うよ?むしろ、あいつうっといのーとなり、オメーだけがやれよーとなり、最終的には委員長が「ぞうじを!!じでくだざい!!」とちびまる子の前田さんよろしく鼻水をたらしながら泣きわめくはめになる。

僕だって、普通に公金チューチューより授乳STYLEでおねいさんのオッパイチューチューちたい。

世界は思っているほど正義が好きじゃない。真面目が好きじゃない。他の候補者たちは、世界の流れからすればとても正義とはいえないし、クソ真面目でもないように見えた。だけど票は取れた。なぜか。彼らは、できるだけ多くの人たちの気持ちを汲み取り、"共感" を誘うような戦い方をしていたからだ。

つまり、最も寛容で、優しく、より良い世界を目指しているはずの人たちが、最も不寛容なエコーチェンバー、フィルターバブルの中に閉じこもってしまったんだよね。

そもそも敵なんていないんだよ。同じ国民なんだから。それでも、右も左もめったやたらと敵を作り出し罵詈雑言の嵐を浴びせる。"寄るな穢らわしい!" みたいな態度をとる。そういう考えもあるよね、なんでそういう考えにいたったんだろうねって、話をして、すり合わせをして、歩み寄ろうとは決してならない。

メタルを見習うがいい!!

ヘヴィ・メタルは今では実に寛容な音楽だ。様々な考え方、サブジャンル、国、宗教、性別、文化、言語、人種の人たちがヘヴィ・メタルの旗の下に集まっているけど、それでうまくやっているんだよ。

苦手なジャンルだったとしても、苦手な思想だったとしても、こけおろしたり、罵詈雑言を浴びせたりといった場面はほとんど見ない。いつか理解できるかもとか、そういう考えもあるのね、でたいていはすましてしまう。時には、異なる文化や言語、宗教の哲学や音楽にも "共感" して好きになる。

だって悪魔の音楽だからね。かつて、いやというほど正義や真面目を押しつけられた音楽だからね。押しつけられる痛みや悲しみはよくわかるんだよ。90年代には絶滅の危機にも瀕している。共感を得られない孤独も存分に経験している。だからこそ共感できる。だからこそ生き残った。だからこそより良いメタル世界を作り上げることができたんだ。

結局何事も、"こんなに素晴らしいのに、こんなに崇高なのに、なんでわかんねーんだ!" じゃダメなのよ…

余談だけど、地球の生物は何度か絶滅の危機に瀕している。でも、そのたびにより種を多様にして生き残ってきたそうだ。メタルも90年代の初頭から突然その多様性が花開いた。きっとそれは、絶滅の危機を経験したからだろうな。

とにかく、RかRR軍か知らないけどそういう人たちは、正義や真面目を押しつけることをやめて、広く共感を得る方法を考えていって欲しいな。ホント、愚民とか言ってる場合じゃないんですよ…そんなことしている間に、正義や優しさよりも、お金や快楽や支配を愛する悪い大人がしかのこのこのここしたんたんですよ…あんたのシカの子になってやる!!


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