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はじめに〜親との関係をよくしたい人のための愛着理論の説明書1〜

親との関係をよくしたい人のための愛着理論の説明書

本マガジンでは、【親との関係をよくしたい人のための愛着理論の説明書】と題して、愛着理論について、できるだけわかりやすく解説していく。

愛着と聞いて、どんなことが思い浮かぶだろう。

安心、子どもの顔、親の顔、愛着障害、カルガモの親子…。

あるいは、物に対する愛着というのを思い浮かべた人もいるかもしれないが、今回、本マガジンで扱いたい愛着は、親子間の愛着である。

自分の愛着の形について、意識したことはありますか?

どんな人も例外なく、親と愛着関係を築いている。

どんな親子にもそれぞれの愛着の形があり、まったく同じ愛着の形というのは存在しない。

まったく同じというのは存在しないのだけれども、これまでの研究から、愛着の形はいくつかのタイプに分かれるということが示されていて、中には問題を引き起こしやすい愛着の形というのがある。

私は児童相談所で児童心理司として働いていたことがあり、いわゆる歪な形の愛着を形成している子どもたちにカウンセリングを行っていた。

私はそのような子どもたちを理解するために、愛着理論について学んだ。

愛着理論について学ぶ中で、「愛着理論は自分を理解するのに役立つ理論である」ことを知った。

愛着理論を人生に活かす

愛着理論は、自分と無関係の理論ではない。

なぜならどんな人もそれぞれの愛着を形成しているから。

特に、自分と親との関係、自分と子どもとの関係に悩んでいる人にとっては、非常に本質を突くような、芯に訴えかけてくるような理論であると感じた。

そして、親との関係は、すべての人間関係のベースになるものでもある。
だからすべての人間関係に悩む人にとっても、ある示唆を与えてくれるものだと感じた。

そんな愛着理論を、専門家ではない一般の人に、できるだけわかりやすく届けたいという想いから、マガジンを作成することにした。

本マガジンとは別に連載している発達障害についてのマガジンの中で、ある気づきが得られたことも、本マガジン作成のきっかけとなった。
発達障害の人たちが元気に生きるためのヒントとして、愛着がポイントになるかもしれないということを読者の方に教えられたのである。

愛着と発達障害との関係性までは、本マガジンでは踏み込めないかもしれない。
ただ、将来的にはそのステップに進むことも見越した、愛着理論の基礎について取り上げていきたい。

対象としては、以下のような人に向けて、愛着理論を紹介する記事を書いていく。

✔︎親との関係をよくしたい人
✔︎子育て中の人

マガジンのタイトルは、【親との関係をよくしたい人のための愛着理論の説明書】
子育て中の人にも届けたいと思ったのは、親との愛着関係が、自分の子どもとの愛着関係に高い確率で影響を及ぼすことが研究で証明されているから。

親子間の愛着の形の一致率は約70%(van IJzendoorn, 1995)

自分と親との関係を、『愛着理論』というものさしを使って客観的に眺めることで、少し冷静になって親と自分を捉えることができるだろう。
そのことが、親との関係性に何らかの変化を生じさせるかもしれない。

少なくとも自分は、愛着理論を学んで、親との関係がよくなった気がしている。

是非、一緒に学びを深めていきましょう。


▼親との関係をよくしたい人のための「愛着理論」の説明書


▼その他のマガジンは以下よりご覧いただけます。


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