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法人化を目指すことを決めたワケ

こんにちは。いつもお読みいただき、ありがとうございます。

私はプロジェクトマネージャー兼中小企業診断士として、制作現場の取り仕切りや、ブランド構築のサポートをしています。現在の立場はフリーランスです。
しかし、数年前に出会った一人のスタイリストさんとの出会いがもとで、今、法人化を目指しています。このシリーズでは未来の自分のため、またこれから遭遇するであろう右往左往が、誰かの役に立つかもしれないということで、書き綴ろうと思っています。

結論から言うと「人との出会い」が最大の理由

出会ったのは2019年。ちょっと変わった経緯で参加することとなったパンフレット制作のお仕事の現場で、彼女とはじめて会いしました。変わった経緯というのは、私がその現場に入ったときにはすでに他スタッフが決まっていて動き出していたということ。私はプロジェクトマネジャーですので、通常はプロジェクトの初期に入り、スタッフィング(キャスティング)は私の仕事の一つだからです。

彼女は「スタイリスト」。私よりも少し年上で、クライアントから絶大の信用を得られていて、その笑顔と安定感にとてもホッとしたような記憶があります。打合せを何回かご一緒し、2日間の撮影にのぞみました。

撮影現場 photo by shimano

撮影カット数の多さは今まで稀にみる数で、相当過酷な現場であることは間違いありませんでした笑。香盤表(撮影の時間割のようなもの)は早朝日の出からはじまり、日が沈むまで。時間がズレてしまうと使えない場所などが出てくるため、ぴっちり分刻みで組み立てました。
彼女は、その香盤表にそった素早い判断で、たいしたことでもないように、美しい雰囲気をどんどんと作っていく。明るい笑顔で先に進んでいく。

この人が、大好きだ!とたった一度の濃厚な現場で、感じていたのです。

その人の思想にシビレた

そんな風に出会ったわけですが、次にお会いしたのはずいぶん経ってからでした。その出会いのプロジェクトの制作物が納品されてから半年後。つまり撮影から1年後。彼女のほうから、一緒にやりたいお仕事がある、ということで声をかけてもらったのでした。すごくうれしくて、二つ返事で打合せに馳せ参じたわけです。

ただそのプロジェクトは、メインではない事業にも関わらず、商品回転数から考えた場合、少々過剰投資と考えられ、残念ながら中小企業診断士的に推奨できず(中小企業診断士として入ったわけではないのですが笑)、その分のリスクを提示しご判断をあおいだところ、今回は立ち消えとなってしまいました。でもそのプロジェクトのおかげで、彼女の人となりをさらに知ることができたのがとても幸運でした。

そこから写真展や企画展などのイベントがあれば誘っていただいたり、彼女が企画している「金継ぎワークショップ」に参加したり、ゆるーくおつきあいがはじまりました。(彼氏か!笑)いつか何か一緒にやりたいね、なんて話もしはじめていたのです。

そんなとき、もともと彼女が運営しているオンラインショップはたまに見ていたのですが、そこから休眠しているウェブサイト本体を発見したのです。
もともとオンラインショップでも、環境に良い商品、エシカルな商品をセレクトして販売しているのは知っていたのですが、休眠サイトを見ると彼女のビジョンが。

ひとによいこと、環境によいこと。
社会によいこと。よい働き方。
教育のためになること。伝統をまもること。
素敵なプロダクト。かっこいいデザイン。
なにかの組み合わせで素晴らしいものが生まれること。
わたしたちはいろいろなやりかたで
社会貢献を考えていきます。

しびれました。

意識高い系などと揶揄されたり、そんな理想、お金持ちだけしかできないね。などと、ちょっと斜めに言われやすいことを、胸を張って主張し、そして商品を仕入れ、販売をしている彼女。

このサイト自体は2016年にオープンしたのですが、国連がSDGsを採択したのが2015年。彼女はその前にこのビジョンを持ってずっと仕事を続けてきて、2016年に満を持しして、このサイトをオープンしたのです。6年前、SDGsといってもほとんどの人がまだ知らない時期でした。彼女はそれよりも前からずっと、約20年その想いをもって仕事に取り組んでいたのです。

その人は、、、いわゆる「経営」が苦手だった

しかし、先ほどの際とも休眠サイト。コロナで更新が止まってしまっていました。それまでは同じ志を持つ人に、インタビューなどもしていて、今見てもステキなサイトです。

そして、おおらかな性格はそのまま経理的なことや、いわゆる契約的な内容への興味が薄く、だからこそ今の彼女があるんだとも実感していきました。
つまり、その人はつまりビジネス的なことが、苦手分野だったわけです!そのざっくりとした点が私はとてつもなく好きなのですが、事務的なこと、経営というもの、そういったことはなかなか馴染めない。笑

社会貢献が一部の人のボランティアだけに頼っていては「持続可能」にはならないというのが、私たちの共通意見。そもそも「社会貢献」なんていうことではなく、この「美意識」が普通にならなければ!

そう考えると私はこの思想や彼女のセンスを何かきちんとビジネスにしたい!と思うようになってきたのは、もはや必然です。

「私と会社、立ち上げませんか?」

最初に考えようと思った企画は、ただの「旅企画」でした。
でも、それじゃあビジネスにならない。色々悶々と考えた結果、私は忙しい彼女に急遽「会いたい」と連絡をいれました。

まるで、何かを決意した恋人ばりの連絡です。彼女もなぜか早く会った方がいい気がすると思ったそうで、すぐ時間を作ってくれました。

「私と会社、立ち上げませんか?」
恵比寿駅からほど近い、2Fにあるカフェでおそるおそる提案してみたのです。

さて、その結果(タイトルからして結果は予想できると思いますが・・・)と事業内容については、また右往左往がありましたので、改めてまたnoteにまとめようと思います。

今回のまとめとして

私は事業をするのに、何をして事業を起こそうか、その軸がなかなか決まりませんでした。フリーランスとしてお仕事をいただくことは(これからも続けますが)、とても身軽で楽しく充実していて、私にとってたいそう居心地が良すぎてしまったのも、次のステップに進む勇気を生み出せなかった理由かもしれません。

フリーランスが悪いわけではありません。ただ、私は「経営」の勉強をしてきて、「組織論」などにもとても興味があり、「ブランディング」についてはプロとしてお仕事もいただいている身でありながら、自分自身がきちんと「経営」をしないのは「不誠実」だと最近感じていたのです。

私自身のミッションは「その人の強みを活かし、幸福な社会に貢献する」こと。
そんな私が
「この人のこの強みをもっと活かしたい」と強く思えたこと。

そう、それが法人化を決めたきっかけです。

彼女となら幸福な社会に一歩でも近づくことに貢献できる
そんな理想を、今、夢見ています。

おまけ。山本印店のハンコと、つながり

先日書いたこちらの記事。

やっと、仕上がり、受け取って参りました!

柘植の印鑑三本。中の印鑑が息をしやすいようにということで布の印鑑ケースがセットです。

お見せできなくてとても残念なのですが、印影がとにかくかわいくて。本当に作ってよかったと思えるお気に入りです。

さて、実は、さきほどからずっとお話ししている「スタイリスト」の彼女。実は彼女もこの山本印店のハンコをむかし作ったそう。しかし、泥棒に入られたときに、一部盗られてしまったそう。

その話を聞いて、私がこのハンコと一緒に彼女と仕事をすることは、きっとお互いの足りない部分を補いあえる気がする。なんて思ってしまったのは、完全におまけ。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。今回も私事に終始してしまった気がします。次からはもう少し何かの参考になるような記事がかけるように頑張ります。また、是非見にいらしてもらえたら嬉しい限りです。


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